1,800円以上の注文で送料無料

雪盲 の商品レビュー

3.5

12件のお客様レビュー

  1. 5つ

    2

  2. 4つ

    1

  3. 3つ

    8

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/02/11

だいぶ前に駅の本屋で一目惚れして購入した作品でした。小さな町だからこそお互い知っていて事件なんて起こらないが主軸にある作品で、お互いの知ってることをもとに主人公が組み立てていく様がとても面白かったです。 シリーズ物ということを読み終わりあとがきで知ったので、もったいないことをして...

だいぶ前に駅の本屋で一目惚れして購入した作品でした。小さな町だからこそお互い知っていて事件なんて起こらないが主軸にある作品で、お互いの知ってることをもとに主人公が組み立てていく様がとても面白かったです。 シリーズ物ということを読み終わりあとがきで知ったので、もったいないことをしていたなと思うばかりです。

Posted byブクログ

2024/02/04

何年にも渡り何事もなく平穏な暮らしが続いてきた小さな町に降って湧いたように殺人事件が起こることによって、平凡な人生を送ってきたはずの住民達の過去が掘り返されて物語が展開していくスモールタウン・ミステリの典型。 学生の自由研究がきっかけというのももう一つの典型だが、ポッドキャ...

何年にも渡り何事もなく平穏な暮らしが続いてきた小さな町に降って湧いたように殺人事件が起こることによって、平凡な人生を送ってきたはずの住民達の過去が掘り返されて物語が展開していくスモールタウン・ミステリの典型。 学生の自由研究がきっかけというのももう一つの典型だが、ポッドキャスト、ネット検索等々のSNSを駆使した捜査手法が目新しい。 ボーイ・ミーツ・ガールの関係も絡んできて青春ミステリの王道を歩んで行くかと思いきや、地元警察に無視される、周囲の敵意、無理解に苦しめられる、文字通り孤立無援の状態で捜査を進めていると、やがて自分の身と家族に危険が迫ってくる絶体絶命の状況に追い込まれる。

Posted byブクログ

2023/06/22

アイスランド舞台のはインドリダソンのエーレンデュル警部もの、アイイスドッティルの「軋み」に次いで3人目。今回の舞台はアイスランド北部、シグルフィヨルズル、北海道に例えれば網走か、と地図を見ながら勝手に思い込んで読み始める。 主人公はアリ=ソウル24歳。医学生の恋人をレイキャビク...

アイスランド舞台のはインドリダソンのエーレンデュル警部もの、アイイスドッティルの「軋み」に次いで3人目。今回の舞台はアイスランド北部、シグルフィヨルズル、北海道に例えれば網走か、と地図を見ながら勝手に思い込んで読み始める。 主人公はアリ=ソウル24歳。医学生の恋人をレイキャビクに残しての赴任。採用者は、11月中旬には来てくれ、それを過ぎるとお日さんが拝めなくなる、と警察学校の最終試験もこちらで受けろ、と言うのです。シグルフィヨルズル、緯度は66度です。上司のトーマスは、昔はニシン漁でにぎわっていたんだが、今は人口千二、三百ってとこだ、シャベルは必需品だ、すぐに雪かきをしないと閉じ込められるぞ、と脅かします。 用意してくれたアパートの鍵は?と問うと、ここらじゃ鍵はかけないんだ、どうせ何も起きないんだから、というが町の劇団の責任者が階段から落ちて死に、さらにメンバーの妻が雪に庭に上半身裸で血に染まって横たわる事件が・・ 事件そのものは北だろうが南だろうが、という感じですが、事件は赴任早々の11月から12月のクリスマス、年明けて1月なのです。雪は横殴りでふり、ついにとなり街との街道は雪崩で交通不能になり道はアイスバーン、と描写が続きます。上司の言葉通り、薄暗い日中なのだろうと想像します。事件そのものより、この北の描写に興味をひかれます。アリはフィヨルドの壁に閉塞感を感じますが、ここで生まれ育ったトーマスはよそに住むなんて考えもしないと言います。 著者のヨナソンはレイキャビク生まれですが、このシグルフィヨルズルの気候の描写は人に聞いたのでしょうか? また登場人物の一人ウグラは北西部のパトレクスフィヨルズルで育った設定。扉に地図がついてますが、アイスランドの北西の果て。 別な人物は途中からデンマークに両親と移住、またアイスランド人とデンマーク人のハーフという人も登場します。解説によるとこれは1944年の完全独立前はデンマークの支配下にあったことが背景にあるとあり、ああそうだったとにわか仕込みの歴史を思い出しました。。 誘われるなあ、アイスランド。 英語版を翻訳。

Posted byブクログ

2022/05/25

なんとなく読んだわりには、面白かった。 町民の年齢が高いことと、町や人名が馴染みなさすぎて読みにくかった。

Posted byブクログ

2021/07/15

シリーズもの 海外物はちょっと苦手なんだけど、これは読みやすかった。 面白かったかと言えば、うーん普通って感じだけど、次作も読んでみようかな。

Posted byブクログ

2020/09/07

新人警官のアリ=ソウルは赴任先は、アイスランドの小さな町シグルフィヨルズル。一月の日照時間は三時間、暴力的に雪が降り積り雪崩も起き道が塞がり孤立する事も冬場は珍しいことではないような町。祖父母の代から全員顔見知りで、あそこの家はどうしたこうしたと噂話があっと言う間に広がるような町...

新人警官のアリ=ソウルは赴任先は、アイスランドの小さな町シグルフィヨルズル。一月の日照時間は三時間、暴力的に雪が降り積り雪崩も起き道が塞がり孤立する事も冬場は珍しいことではないような町。祖父母の代から全員顔見知りで、あそこの家はどうしたこうしたと噂話があっと言う間に広がるような町。新参者はいつまで経ってもよそ者扱いで溶け込む事は難しい。主人公はそんな町の、山と闇と雪に押し潰されそうな閉塞感に悩まされ続ける。赴任から二ヶ月、有名な老作家が劇場の階段から転落して死亡た。事故か殺人事件か…新人警官が捜査を進めパズルのピースを一つ一つ埋めていく。

Posted byブクログ

2020/08/11

新人警察官アリ=ソウルの赴任先は、アイスランド北端の小さな町・シグルフィヨルズル。恋人を置いてたどり着いた町は、閉鎖的だが「ここらじゃどうせ何も起きない」と上司は言った。 だが着任から二か月後のある日、町の劇場で老作家の死体が発見される。上司は事故で処理しようとするが、アリ=ソ...

新人警察官アリ=ソウルの赴任先は、アイスランド北端の小さな町・シグルフィヨルズル。恋人を置いてたどり着いた町は、閉鎖的だが「ここらじゃどうせ何も起きない」と上司は言った。 だが着任から二か月後のある日、町の劇場で老作家の死体が発見される。上司は事故で処理しようとするが、アリ=ソウルは遺体の状況から他殺を疑う。さらに雪の中で半裸の女性が瀕死の状態で発見されて――。 捜査を進めるアリ=ソウルの耳に、住民の不穏な過去ばかりが届き始める。町の外へ通じる唯一の道は雪崩で塞がっている。 犯人は町の中にいる! こじんまりとした物語。

Posted byブクログ

2019/07/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

あらすじ アイスランド。24歳のアリ=ソウルは、北の田舎シグルフィヨルズルに警官の仕事を見つける。レイキャビクに恋人といたが、理解されないままやってきた。上司には事件なんか起こらないと言われ、地元の人々からは興味津々だ。隣人のことなら何でも知っているほどの狭い町。  地元には、大御所の作家が住んでいて、理由ありの若い女性が移り住み、デンマークへ一度引っ越した男が妻と共に戻ってきた。別の男のもとには、亡くなった父の知り合いだというデンマークの女性が宿泊している。それぞれ事情を抱えなが、娯楽は地元劇団だ。  ところがリハーサルの夜に老作家が階段から転落死しているのが発見される。一度は事故で片付けられるが、続いて女性が刺されたのが見つかり、警察は捜査に乗り出す。   アイスランドからまた良いシリーズが出た。大半の北欧ミステリーとは違う点は、主人公がめちゃ若いところと、比較的短めで取っつきやすい、悲惨な場面はあまりないってところ。登場人物たちの事情や過去が断片的に書かれるけど、深みもない代わりに複雑でもないから整理しやすい。淡々とした文章が、アイスランドの田舎の厳しい冬の様子に合っていて、物語に入り込めた。

Posted byブクログ

2019/04/28

 アイスランドのミステリと言えば、エーレンデュル捜査官シリーズで有名なアーナルデュル・インドリダソンだろう。『湿地』『緑衣の女』でガラスの鍵賞連続獲得という快挙を成し遂げた彼の作品は世界各国で翻訳されたため、犯罪が極度に少ないと言われるアイスランドの首都レイキャビックを舞台にした...

 アイスランドのミステリと言えば、エーレンデュル捜査官シリーズで有名なアーナルデュル・インドリダソンだろう。『湿地』『緑衣の女』でガラスの鍵賞連続獲得という快挙を成し遂げた彼の作品は世界各国で翻訳されたため、犯罪が極度に少ないと言われるアイスランドの首都レイキャビックを舞台にした珍しい国籍のミステリーとして名を馳せた。  何故に犯罪が少ないかと言うと、アイスランドは人口は34万人と、そもそも少人間が少ない。しかも6割が首都圏に集まっている。国土面積は、北海道と九州を足したほどで、人口は旭川市とどっこい。札幌の人口の1/4にも満たない。  ここで紹介する新しいアイスランド・ミステリの騎手は、ラグナル・ヨナソン。1976年生まれ。法律家やアガサ・クリスティ作品のアイスランド語への翻訳家としても活躍する新進作家である。本書もアイスランド語で書かれたものだが、人口を考えればミリオンセラーにはなり得ない。作家は、独り立ちするために翻訳されて世界に出てゆく必要がある。本書もまた、原書出版の5年後に英国とオーストラリアで英語化されたらしい。そこで素晴らしいことにキンドルのベストセラーリストの一位に輝いたという。まさに逆境から、立ち上がってきたシリーズ第一作なのである。  このシリーズの主人公は、24歳にして新人警察官。レイキャヴィーク出身だが、雇用先は極北にある人口1200万人のシグルフィヨルズルという、舌を噛みそうな名の街。警察官はたった3人という小さな警察署である。しかも過酷なまでに雪と寒さに閉ざされた真冬の季節。日照時間は一日3時間。新米若手警察官であるアリ=ソウルの青春、恋愛、捜査活動を通して、まるで街こそが主人公であるような、冬の閉塞感に打ちひしがれる日々が描かれる。  何人もの登場人物の目線で描き分けられる章立てでもある。猫の目のように入り乱れるそれぞれの人物の嘘や思惑、性格や秘密などが思わせぶりで、真実の核に辿り着くための何層もの皮むき作業を強いられているような気分になる。地方都市独特のそれぞれがそれぞれと何らかの関係にあるという複雑な人間模様の中で、若手警察官だけが今は余所者。この孤立感も作品全体に緊張を与えている。  一方、かつてはニシン漁で賑わったが近年不作で人口が減少する一方のシグルフィヨルズルの海街。地方都市ならではの人々の生活が活写され、首都のレイキャヴィークではリーマンショックによる経済危機に対して大規模な対政府抗議活動が繰り広げられている時代背景なども描かれており、広義におけるうアイスランドという国の直面する課題も窺い知れる。北海道と共通す極寒の生活や、晴れた日の雪景色の美しさも含め、親しみを感じさせる描写も点在して、好感が持てる。  この後、第五作・第二作の順番で英訳そして和訳(英語版からの邦訳)されているのだが、第五作がオーストラリアで再びキンドル版首位に返り咲いたことの影響であると思う。今年3月に、第二作『白夜の警官』も日本では出版されているので、ぼくとしては次は邦訳の成った第五作ではなく、先に第二作に取り組む所存。主人公の状況に一作だけでも多分な変化が見られるので、これから読もうという諸氏は、先に五作目に取りかからぬ方が賢明であるように思う。

Posted byブクログ

2018/06/08

最近多く見かけるようになってきた北欧ミステリー。 他と同じく雪のためか、全体的に重苦しい雰囲気が漂う。 人物描写があっさりで、またミステリーとしてはちょっとあっけないが、シリーズとのことで次作に期待。

Posted byブクログ