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谷崎潤一郎全集(第22巻) の商品レビュー

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2019/07/24

どこかの雑誌の"京都本"の紹介ページに載っていた、谷崎潤一郎の「夢の浮橋」収載巻を借りた。 とても些細な、身の回りに起きた物事に過ぎないのに、読後感、という感覚がずっしりと残る。良い読後感、ともいえるし、なんとも切ない、という感覚でもある。 短編として割合有名な「鍵」と、夢の...

どこかの雑誌の"京都本"の紹介ページに載っていた、谷崎潤一郎の「夢の浮橋」収載巻を借りた。 とても些細な、身の回りに起きた物事に過ぎないのに、読後感、という感覚がずっしりと残る。良い読後感、ともいえるし、なんとも切ない、という感覚でもある。 短編として割合有名な「鍵」と、夢の浮橋の単行本ではなくてこの全集の22巻を借りる気になった理由となってしまった(巻の冒頭に掲載され背表紙のタイトルになっていて、なんとなくつられてしまった)「過酸化マンガン水の夢」が面白かった。同じように有閑夫人の心情を文章にしても、三島由紀夫はやっぱり男の人が想像して描いてる感が拭えないのだが、谷崎の描くそれは同性からみて違和感がないのが凄い。というより同性であるにもかかわらず文章にできない心情を炙り出され抉り出される感あり。

Posted byブクログ

2017/06/22

死に至る限界まで妻の肉体にうちこむ夫を描いた問題作「鍵」、継母への憧れと夭折した生母への思慕から二人を意識の中で混同させてゆく主人公「夢の浮橋」など、円熟期の傑作を収載。

Posted byブクログ