現代存在論講義(Ⅰ) の商品レビュー
教科書向きの本。過激ではないが、淡々と流れている中にも、ふと驚きがある。 実在論と唯名論を対立軸にしている。著者は自分で実在論寄りであることを最後に打ち明けているが、あまり自身の主張を述べるというよりは、形式にもある通り、先生がいて二人の学生がいる。ミノルとユイの名前からして実...
教科書向きの本。過激ではないが、淡々と流れている中にも、ふと驚きがある。 実在論と唯名論を対立軸にしている。著者は自分で実在論寄りであることを最後に打ち明けているが、あまり自身の主張を述べるというよりは、形式にもある通り、先生がいて二人の学生がいる。ミノルとユイの名前からして実在論と唯名論の論客かと思えばそうでもない。 第二巻もあることを前提として書いている。乞うご期待というところだろうか。
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これはわかりやすい。哲学をまったく知らない私でも読める、形而上学入門書。この手の対話形式の本はかえって読みづらかったりするのだが、この本は違和感なく読めた。内容が素晴らしいこの本の問題点は、このカバーデザイン。タイトルの「現代」とあいまって、なんだか軽めのサブカルチックな現代思想...
これはわかりやすい。哲学をまったく知らない私でも読める、形而上学入門書。この手の対話形式の本はかえって読みづらかったりするのだが、この本は違和感なく読めた。内容が素晴らしいこの本の問題点は、このカバーデザイン。タイトルの「現代」とあいまって、なんだか軽めのサブカルチックな現代思想系の本に見えてしまう。本書は純粋に哲学の本流の概説書なんだから、もうちょっと地味なほうがふさわしいしカッコいいと思うのだが。
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読みやすい。存在論の方法論を論じている2章は哲学の方法論としても読めるので、哲学入門としてもよいかも。
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存在論を体系的に概観することができたっぽい。存在のカテゴライズと証明、それらの方法論から始まり、ある対象の存在を認める/認めない立場といった存在論内の主義の枝分かれ、存在論をめぐって過去行われた議論、現在も行われている議論などが200頁弱にぎっしり詰まっている。大学の講義に用いる...
存在論を体系的に概観することができたっぽい。存在のカテゴライズと証明、それらの方法論から始まり、ある対象の存在を認める/認めない立場といった存在論内の主義の枝分かれ、存在論をめぐって過去行われた議論、現在も行われている議論などが200頁弱にぎっしり詰まっている。大学の講義に用いる教材ゆえにあくまで学問的に中立的な立場で書かれており、筆者自身の立場で主張が述べられるときには客観的に、その批判や異なる立場の考えと対比されている。
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