ドキュメント狙われた株式市場 の商品レビュー
大阪証券取引所(現JPX)の主に米田社長時代の15年史。かつての取引所といえば公的かつ安定の印象があったが、2000年前後を境に新設市場の創出と頓挫、買収攻防戦、株式上場そして合併統廃合と激動の時代に突入した。官からの天下りと民からの横滑り人材で運営していた機関にとっては非常に難...
大阪証券取引所(現JPX)の主に米田社長時代の15年史。かつての取引所といえば公的かつ安定の印象があったが、2000年前後を境に新設市場の創出と頓挫、買収攻防戦、株式上場そして合併統廃合と激動の時代に突入した。官からの天下りと民からの横滑り人材で運営していた機関にとっては非常に難しい舵取りだったことが本書から読み取れる。 激動の経済史を切り取ったという点では読み応えがあるのだが気になった点が2点。1点目は手紙や新聞、ペーパーからの大量引用が目立つ点。流れをぶった切って当事者の主張そのままなので多少の内容咀嚼や論点整理して掲載して欲しかった。2点目には大証が正のように書かれているが、関連会社問題やキャパオーバーの取引遅滞、ヘラクレス市場での相次ぐ不正と撤退など、企業としてはやや怠慢を感じさせる。デリバティブ市場の先鞭は素晴らしい判断だと思うが東証との統合交渉をみると大証の体質も難ありと感じてしまう。著者の論調が提灯チックだが批判的視点も必要だったのではと思う。
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株式市場とは株の売買がメインになり、参加者は一般の個人投資家から機関投資家まで、それこそ様々な人が入り交じる市場はご存知の通り。その市場を運営する取引所を軸として書かれている一冊。一般人には程遠い、その裏の内容は、読む毎にハラハラさせてくれます。大役を仰せつかる人の苦悩と決断。読...
株式市場とは株の売買がメインになり、参加者は一般の個人投資家から機関投資家まで、それこそ様々な人が入り交じる市場はご存知の通り。その市場を運営する取引所を軸として書かれている一冊。一般人には程遠い、その裏の内容は、読む毎にハラハラさせてくれます。大役を仰せつかる人の苦悩と決断。読む毎にそんな時間をさせてくれる内容。
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