異端者たちのイギリス の商品レビュー

志村真幸【編】

2019/04/08

英国史に名を残したマイノリティにスポットを当てた論考集。
編者のあとがきによると、本書は『京都大学で長く教鞭を執っていた川島昭夫教授の退官記念論文集』ということで、基本的にはお堅い内容（〝まえがき〟にも〝奇天烈なエピソードを並べ立てることではない〟とある）。まぁ、他人事として見ている分には、主流派ではない人物ほど面白いのもまた事実なのだがw
『異端者』と題されている通り、取り上げられている人物は、確かに主流派でもないし、ユニークではあるのだが、それぞれ、割と人間的にはちゃんとしているというか、普通に社会生活を営んでいるタイプが多いように思う。逆説的だが、だからこそ名前が残っているという面もあるんじゃないだろうか。