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週末カミング の商品レビュー

3.5

19件のお客様レビュー

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2023/09/11

いくつもの、色んな人の週末を記録した短編集。 柴崎さんは、登場人物に絶妙な距離をおいた視点でいつも文章を書いてるように感じる。私にとって、こんなに描写から様子を脳内によく描けるものはなかなか無い。 瀧井さんの解説が本当に言いたいことを代弁してくれてる。普通に生活するという一回性...

いくつもの、色んな人の週末を記録した短編集。 柴崎さんは、登場人物に絶妙な距離をおいた視点でいつも文章を書いてるように感じる。私にとって、こんなに描写から様子を脳内によく描けるものはなかなか無い。 瀧井さんの解説が本当に言いたいことを代弁してくれてる。普通に生活するという一回性の連続に対して自覚的であることで、なんにもない日常、つまり人生の肯定につながる。 言いたいことはまだまだあるけど、たまに読み返したいなと、思う。

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2021/07/03

いろんな人の何気ない週末を覗き見しているような短編集。 週末、私も成り行きでもう少し動いてみようかな。

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2021/12/29

・棚に並ぶ、大きさの不揃いなたくさんの本は、わたしが読めないことがいっぱい書いてある。(53:蛙大路とハリウッド) 猛禽類のようにぴゅうっと滑空してとらえるのか、一度木に留まってからつついてくるのか、そしてあんな小さなものをどうやって見つけることができるのか、自分は知らないことば...

・棚に並ぶ、大きさの不揃いなたくさんの本は、わたしが読めないことがいっぱい書いてある。(53:蛙大路とハリウッド) 猛禽類のようにぴゅうっと滑空してとらえるのか、一度木に留まってからつついてくるのか、そしてあんな小さなものをどうやって見つけることができるのか、自分は知らないことばかりだと思った。(70:つばめの日) ・目に見えたものは「見失った」と言うけれど、耳に聞こえたものは何で言うんだろう。(122:海沿いの道) ・皆、大阪の食べ物を食べていた。ここも大阪でいいんじゃないかと思った。(226:ハルツームにわたしはいない) ・もしかしたら、真ん中で黙っているけいなら、わたしの感じていることが通じるかもしれないと期待があった。ハルツームの気温を確かめている理由も、言葉にできるかもしれないと思った。でも、ほんとうに通じたかどうか、確かめることはできない。(228) ・ハルツームは、四十一度だった。うれしかった。(204)

Posted byブクログ

2021/03/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

6年程の間に発表された週末がテーマの短編が8編収められており、各編の繋がりはたぶんない。一瞬「あれ?この人はさっきの話に出てきた人?」と感じることもあったが、たぶん別人と思う。 「つばめの日」は、女友達3人で姫路城に行く道中に寄ったPAで車が故障してしまう話。3人のうちの1人が突然「おもさげながんす」という言葉を用い、「ケーブルテレビで時代劇映画を見てから彼女の中で一時的に流行している謝辞」と説明がある。不意をつかれて笑った。本の中でこういう自分のツボをつかれる瞬間的なユーモアに出くわすと幸せな気分になる。

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2020/04/15

週末にまつわる短編集。一つ一つが短いのであっさり読める。 どの主人公も自分とは違った週末を過ごしていて、自分と比較して読んでしまった。

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2019/08/23

どの話もこれと言って何か特別なことが起こるでもなく、それぞれのある週末が書かれている。たんたんとした書き方に全体を通して一貫性があり、登場人物の会話にはなんだか親近感が湧いた。自分の周りにいそうな登場人物たちで、そして自分もこの本の中に出てきそうな普通の人間だから親近感が湧いたの...

どの話もこれと言って何か特別なことが起こるでもなく、それぞれのある週末が書かれている。たんたんとした書き方に全体を通して一貫性があり、登場人物の会話にはなんだか親近感が湧いた。自分の周りにいそうな登場人物たちで、そして自分もこの本の中に出てきそうな普通の人間だから親近感が湧いたのかもしれない。

Posted byブクログ

2019/05/02

普通の女性の週末をめぐる短編集。 登場するのは普通といいながらも実は個性的な考え方の素直な女性ばかりでしたが、柴崎さんらしい瑞々しさがやや欠けていた印象です。

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2019/01/31

8つの週末を体験したような気分になりました。人生一度きりだからこそ、自分以外の人生を垣間見た気がして、楽しく読ませていただきました。

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2018/05/03

解説で瀧井朝代が言うように、確かにどの作品にも「生の一回性」を意識する瞬間がある。 だからこそいまここにいる自分、自分がいないどこかやいつかに思いを馳せる。 場所。時間。記憶。取り返せない過去。他人になれない自分。 それらを「無理なく思う」のが柴崎友香の作風なのだろう。 大雑把に...

解説で瀧井朝代が言うように、確かにどの作品にも「生の一回性」を意識する瞬間がある。 だからこそいまここにいる自分、自分がいないどこかやいつかに思いを馳せる。 場所。時間。記憶。取り返せない過去。他人になれない自分。 それらを「無理なく思う」のが柴崎友香の作風なのだろう。 大雑把に言えば作中で行われているのは、歩く。話す。それだけ。 それだけで思考が広がり、「深まりそう」になる。 深く考え込む一歩手前でまた、歩く。話す。豊かだ。 ■ハッピーでニュー ■蛙王子とハリウッド ■つばめの日 ■なみゅぎまの日 ■海沿いの道 ■地上のパーティー ■ここからは遠い場所 ■ハルツームにわたしはいない ■あとがき。文庫版あとがき。解説は瀧井朝世。

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2017/08/11

初めて読む作家さん。 初めて読んだ時は??な印象だったが、今回(2回目)読んでみて言いたい事はなんとなくわかったと思った。 文の書き方や説明の仕方が遠回しな気がして、あまり好きではない。 表紙のイラストは、鮭王子とハリウッドのイメージだろうか。

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