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黒書院の六兵衛(下) の商品レビュー

3.6

28件のお客様レビュー

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2017/03/05

的矢六兵衛とは何者なのか?正体を探ると見え隠れする的矢家の複雑な事情が・・・。天朝様の登城が迫るなか遂に六兵衛は最も高貴な黒書院へ・・・。家康の作り上げた江戸幕府の260余年の平和のバックボーンとは。

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2017/03/04

『ゴロウ・デラックス』で紹介された浅田次郎氏の「黒書院の六兵衛」読了。 幕末の江戸城引き渡しにおける悲喜劇。 六兵衛は武士の矜持を体現した概念であっただろうから、あのような形の幕引きであり、正体は謎のままなのだろうなと。一時代の終演をこのような切り口で物語った浅田氏の手腕は見...

『ゴロウ・デラックス』で紹介された浅田次郎氏の「黒書院の六兵衛」読了。 幕末の江戸城引き渡しにおける悲喜劇。 六兵衛は武士の矜持を体現した概念であっただろうから、あのような形の幕引きであり、正体は謎のままなのだろうなと。一時代の終演をこのような切り口で物語った浅田氏の手腕は見事。

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2017/03/02

動かぬ六兵衛が周囲を動かす。周りがアタフタしているのに一向に動じない、その対比が面白い。人々は六兵衛を通して何を見るのか、何を恐れるのか。まるで合わせ鏡のように自分を内省する装置のようだ。

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2017/02/09

そもそも歴史に詳しくないと前提知識足らずで面白さを理解出来ない のかもしれない 大政奉還に際して引き渡される江戸城に黙して語らずの侍が居座ってしまった というところから始まる。 全体的な語り口はやや当時の口語を意識したもので雰囲気はあるし読みやすかった が、あまりにも良きものを...

そもそも歴史に詳しくないと前提知識足らずで面白さを理解出来ない のかもしれない 大政奉還に際して引き渡される江戸城に黙して語らずの侍が居座ってしまった というところから始まる。 全体的な語り口はやや当時の口語を意識したもので雰囲気はあるし読みやすかった が、あまりにも良きものを良しとして奉ずる精神が見えてちょっと… というところ。

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2017/01/26

29年1月25日読了。 無血開城を控えた江戸城に居座る六兵衛。何者なのか。上巻最後辺りからどんどん面白くなっていく。武士という精神像とか、幕臣の姿が時代の流れの中で、変わっていく様子が面白い。幕臣の勝も、薩摩の西郷も、徳川宗家を継いだ田安家達も、そして江戸城入城を果たした新政府軍...

29年1月25日読了。 無血開城を控えた江戸城に居座る六兵衛。何者なのか。上巻最後辺りからどんどん面白くなっていく。武士という精神像とか、幕臣の姿が時代の流れの中で、変わっていく様子が面白い。幕臣の勝も、薩摩の西郷も、徳川宗家を継いだ田安家達も、そして江戸城入城を果たした新政府軍も、六兵衛の武士の中の武士たる態度に、なす術も無い。彼等は江戸以上の時代を作れたと言えるのだろうか。

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2017/01/22

一体全体どこの誰なのか? そんなことは二の次三の次になってしまう後半。 永く続いた天下泰平の世を支えた、旗本御家人の矜持が具現化したような人物、なのかな? なんとも美しく、後味の良いエンディングでござった。 ・・・・・映画で見てみたい(ポツリ)。

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2017/01/19

何か「幕末奇譚」というような妙な物語なのだが…長く維持された原理原則が捨て去られ、過去の成功体験が陳腐化し、何処となく自信が欠けたような感じの「江戸城最後の日々」に関して、漠然と「現代に通じる?」というような気がした…そういう中での六兵衛の奇怪さ…「時代劇の姿をした寓話」という雰...

何か「幕末奇譚」というような妙な物語なのだが…長く維持された原理原則が捨て去られ、過去の成功体験が陳腐化し、何処となく自信が欠けたような感じの「江戸城最後の日々」に関して、漠然と「現代に通じる?」というような気がした…そういう中での六兵衛の奇怪さ…「時代劇の姿をした寓話」という雰囲気を感じた所以である… 本作はじんわりとした余韻が残る作品だった…

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2017/01/06

【江戸城に居座り続ける謎の武士の正体は?】江戸城明渡しが迫る中、てこでも動かぬ謎の旗本に、城中は右往左往。今も変わらぬ組織人の悲喜こもごもを描いた奇想天外の感動作。

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