探さないでください の商品レビュー
作者がかつての失踪の道筋を実際に辿ってみることで、過去の自分と向き合う様子を描いたマンガ。あまり他人事と思えない感じがした。 耐性には個人差があるし、過度のガマンは体に悪い。ある程度は他人や環境のせいにしていいと思う。なんでもかんでも自分のせいにしたら、人は生きていけない。ただ...
作者がかつての失踪の道筋を実際に辿ってみることで、過去の自分と向き合う様子を描いたマンガ。あまり他人事と思えない感じがした。 耐性には個人差があるし、過度のガマンは体に悪い。ある程度は他人や環境のせいにしていいと思う。なんでもかんでも自分のせいにしたら、人は生きていけない。ただ、なんでもかんでも他人や環境のせいにしていると人は変わることができない気もする。過去はどうあれ、今はここまで自分を曝け出してマンガにしている訳で、作者は変わることができたんだと思う。 作者の父はアルコール依存症ぽく見えるけど、どうなんだろう。父と母の関係も共依存ぽく見える。親のせいにしない作者の姿勢は立派だけど、やっぱり親の影響はあったんじゃないかな。 作者が最後に書いてる、他人に厳しいと自分にも厳しくなるというのはよくわかる。特に、若い時は正しさに囚われがちかもしれない。「人は意外とやさしい」という言葉は信じたいし、「人にやさしくなりたい」というのはそうだなあと思った。他者を見つめる視線は、同時に自分にも向いているのだろう。
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自分もたどったかもしれない歴史が書かれていて痛々しい。なんだかんだで今生きていて漫画家になっていたりサラリーマンに落ち着いていたりするのは勝ち組なのかもしれない。うまく生きられない子の親の気持ちも少し体験できる本
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過ぎ去った過去のことならそのままにしておきたいと思うのだが、作者はつらい過去と正面から向き合おうとする。そんな苦行をさらに漫画で表現するという更なる苦行ぶりがすごい。読んでいて息がつまりそうだった。 中学の厳しい先生が、厳しいだけの一面では描かれず、暖かいところやかっこいいところなど、あこがれていたところなども精緻に気持ちを表現していたところがすばらしかった。 息苦しさの表現が、空中に浮かんだ手首に首を絞められているなど、すごいビジュアルセンスが随所に感じられた。
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何がそんなにつらかったのか、著者は何に駆られて失踪当時を振り返る旅に出たのか、そして失踪当時の何がわかったのか… いろいろよくわからなかった。 こういうタッチは嫌いじゃない。 けど、Amazonなんかのレビューにある、「辛くて暗い内容だけど軽く描いてあるので読みやすい」的なも...
何がそんなにつらかったのか、著者は何に駆られて失踪当時を振り返る旅に出たのか、そして失踪当時の何がわかったのか… いろいろよくわからなかった。 こういうタッチは嫌いじゃない。 けど、Amazonなんかのレビューにある、「辛くて暗い内容だけど軽く描いてあるので読みやすい」的なものを良しとする風潮は、あまり好きじゃない。 辛くて暗いものを重苦しく描いたっていいじゃないか。 ただ、自分はここに出てくる人を一人、直接知っているので、、、 その描写にはほっこりした。
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