静かな雨 の商品レビュー
デビュー作、初めて読んだ。すっごい良くてびっくりして、宮下さんは初めから完成されていたんだなと思った。すごく好きでした。この作品のタイトルが静かな雨、ってところも好き。 迷ってるうちは進まないほうがいいよ というユキに向かって姉が放った言葉が胸をついた。 それと、記憶障害のこ...
デビュー作、初めて読んだ。すっごい良くてびっくりして、宮下さんは初めから完成されていたんだなと思った。すごく好きでした。この作品のタイトルが静かな雨、ってところも好き。 迷ってるうちは進まないほうがいいよ というユキに向かって姉が放った言葉が胸をついた。 それと、記憶障害のこよみさんが博士の愛した数式を2冊、本棚に所有しているところにも。 こよみさんのせかいには僕が住んでいる。ふたつの世界は少し重なっている。 そう、 それで、じゅうぶんだ。
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とにかく、たい焼きがおいしそう。ぱりっとしていてもちっとしていて、ほわほわと温かいたい焼き。そのおなかにたまる温かさがこの作品の良さなのだと思う。
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一日一日って、大切なんてすね。静かな透き通った文体が、宮下さんらしくいいてす。ちょっと短くて至福の読書時間が少ないのが、不満と言えば不満です。
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記憶が無くなったとしても きっとどこかに残る物があるって 信じたいなぁ。 宮下なっちゃんの作品は やっぱりほっこり癒されるわ。
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1人で美味しいたい焼きやさんをやっているこよみに転職せざるを得なくなくなった落ち込んでいるときに出会う行助。 事故に巻き込まれ新しい記憶を残すことができなくなったこよみと一緒に暮らし始める中、葛藤、悲しみ、共通の喜びいろいろな思いの中、行助もこよみがたい焼きを愛し続けるようにや...
1人で美味しいたい焼きやさんをやっているこよみに転職せざるを得なくなくなった落ち込んでいるときに出会う行助。 事故に巻き込まれ新しい記憶を残すことができなくなったこよみと一緒に暮らし始める中、葛藤、悲しみ、共通の喜びいろいろな思いの中、行助もこよみがたい焼きを愛し続けるようにやるべきことを見つける タイトルのように静かに物語は流れていく。悲しい話でもあるけれど悲痛にならず、いつまでも静かに優しく温かい気持ちが胸に残る。
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毎日に忙殺されて、先のことが見えなくなってるなと感じたときに読む小説が何冊かあってそれは「フラニーとズーイ」であったり「スティル・ライフ」であったりするのだけれど、本書はその新しい1冊になった。とても良かった。
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事故の後遺症で新しい記憶を失くす女性と一緒に暮らす僕。小説として割とありがちなストーリーだけど、今更感が無く読める。「静かな雨」という題名もいい。しとしと雨が地面に染み込んでいくように、この小説は読者の心に染み込んでくる。
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主人公の行助が、たい焼き屋のこよみさんと出会い、二人で暮らし絆を深めていくまでを描いている。 途中思わぬ事故でこよみさんが高次脳機能障害になってしまうが、そんな出来事も淡々と静かに描かれ、二人は決して激しく嘆いたりしない。悲しく辛く思いながらも受け入れている。本当に静かな物語。
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ずっと穏やかな時間が流れる文章だった。 こよみさんが、事故の巻き添えにあっても、 店に若者がいちゃもんつけに来ても。 ただ行助がブロッコリをきっかけに、こよみさんに覚えてないの?と言ってしまうシーンは動だった。それまでが静だったから。 宮下さんの文章は心地いいな。まだ2冊しか...
ずっと穏やかな時間が流れる文章だった。 こよみさんが、事故の巻き添えにあっても、 店に若者がいちゃもんつけに来ても。 ただ行助がブロッコリをきっかけに、こよみさんに覚えてないの?と言ってしまうシーンは動だった。それまでが静だったから。 宮下さんの文章は心地いいな。まだ2冊しか読んでないから、早く他のも読まなきゃ。 一丁焼きだったら、そりゃ美味しいよね。
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図書館で借りた本。 主人公の行助の会社が倒産した日、帰りにたい焼き屋さんを見つけて、一つ買って食べてみた。あまりの美味しさに、わざわざ引き返して、たい焼き売りの女の子、こよみさんに美味しいことを伝えた。そのままたい焼きの常連さんになり、徐々に親しくなっていくこよみと行助。そんなある日こよみさんが事故にあい、集中治療室へ。
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