ぐるぐる問答 の商品レビュー
坂崎千春氏の表紙に、この対談集の雰囲気が詰まっている。坂崎さんはかなりのもりみーファンなのだろう。 一見、四畳半で、森見登美彦を囲んで著書の登場人物たちがワイワイがやがやしているかのように見えるが、実は全員主な対談相手を模している。 ・中央は当然森見登美彦。しかし、京都には居な...
坂崎千春氏の表紙に、この対談集の雰囲気が詰まっている。坂崎さんはかなりのもりみーファンなのだろう。 一見、四畳半で、森見登美彦を囲んで著書の登場人物たちがワイワイがやがやしているかのように見えるが、実は全員主な対談相手を模している。 ・中央は当然森見登美彦。しかし、京都には居ない鹿の角を生やしているのがミソ(もりみーの出身は奈良県、京都は外からの視点だから書けたのかも)。 ・狸は、飲み友達の万城目学。かなり食えない話をしている。 ・天狗は、京大の大先輩・綾辻行人。もりみーは綾辻ゆかりの京大ミステリ研に入ろうかと迷ったと告白。 ・1番ガチな対談をしているのは、ペンギンこと上田誠。親交も厚いが、上田氏がアニメ化脚本を書き、やがて上田氏の代表作「サマータイムマシーンブルース」の小説化をもりみーが実現させるという運命の人。 ・隣にいる狐面は、意外にも親交のある綿谷りさ。怖い話ばかりしていた。 ・うしろで鎮座している招き猫は、対談時のお土産に招き猫を持ってきた作家の柴崎友香。 ‥‥という見立てが正しいかどうかは誰も保証しません。 全員が京大出身だったり、京都生まれだったり、京都を拠点に作品を作っているという共通点を持つ。 その他、萩尾望都とか羽海野チカとか人気作家を、「職権濫用」で対談していて、とっても羨ましい。職権濫用の最たるものの中に、本上まなみがいる。万城目学氏の対談中でも登場し、たびたび話題の中に登場した本上まなみとの対談のことは特別に言及せざるを得ない。 森見登美彦が本上まなみの大ファンで、デビュー作(太陽の塔)の小物(自転車)に「まなみ号」と名付け、その勢いで「将来は人気作家となって、本上まなみと対談するんだ!」と学生の頃から豪語していて、その4年後に実現させたら、実際には固まってほとんど話ができなくなったというエピソードほど、共感するものはない。 もりみーは万城目学に「5年計画だった」と白状している。小説「太陽の塔」の主人公のように「外堀から埋めてゆく」方針をとっていたらしい。当然、本来なら、そのやり方は本丸まで辿り着かない。 私も、(妄想だけど)同じシチューエーションでシャリーズ・セロン様が対談相手に現れたら、たとえ手元に数日かけたカンニングペーパーを用意してきても固まってしまうと思う。 しかし、「固まる」という現象は、頭の中が白紙になることとはまた違うことだと私は想像する。ホンの一瞬だけご尊顔を観たら、本人の頭は高速回転するものだ。用意した文句が全てありふれてつまらないモノに変化するのである。「今日は思っていたのと全然違う。じゃあどうすれば良いんだ!」その対策を考えて凡ゆるシュミレートをしているうちにいつのまにか時間が経つという寸法である。 もりみーはよほど悔しかったのか、2007年のガチガチ対談のリベンジ対談を、2013年にしている。本書に掲載。しかし、この本に07年対談は掲載されていない。もりみーの拒否があったらしく、正に「もりみーらしい」のではあるが、私の「想像」が合っているかどうかは検証できなかった。非常に残念だ。 巻末に2015年の森見登美彦が05年の森見登美彦を呼び出して「今昔対談」するという力技も載せている。もりみーファン必読の対談集。マリモさんの紹介。ありがとうございました♪
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p.77 全裸にアルミホイル巻いてるバンドとか体育祭という名のイベントのために夜どおしティッシュの花作るとか、アホなことをやってるのを見て「すごいアホやなぁ」と思ってたら、就職先はむっちゃええとこやったりして「そっか、京大やった」みたいな人がいました。 P.198 中学生くらいまでは素直に書いてるからよかったんですけど、高校生くらいになるとへんな知恵がついて、カッコつけるようになって。 違う「カッコいい自分」で描いてもダメですよね。「自分」で描かないと。 まあまあ面白かったです。
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対談した人~劇団ひとり(小説が売れた)万城目学(森見さんの3級上)瀧波ユカリ(漫画家)柴崎友香(1973生まれ大阪出身の「春の庭」芥川賞作家)うすた京介(すごいよ!!マサルさん)綾辻行人(1960生まれ京大出身のミステリ作家)神山健治(アニメ「東のエデン」の監督)上田誠(四畳半神...
対談した人~劇団ひとり(小説が売れた)万城目学(森見さんの3級上)瀧波ユカリ(漫画家)柴崎友香(1973生まれ大阪出身の「春の庭」芥川賞作家)うすた京介(すごいよ!!マサルさん)綾辻行人(1960生まれ京大出身のミステリ作家)神山健治(アニメ「東のエデン」の監督)上田誠(四畳半神話体系をアニメ化した脚本家)羽海野チカ(3月のライオン)大江麻理子(もやさま・テレビ東京アナウンサー)萩尾望都(1949生まれ)飴村行(1969生まれ東京歯科大中退の粘膜シリーズ作家)本上まなみ(1975生まれ)綿谷りさ(1984生まれ「蹴りたい背中」芥川賞作家)昔の森見登美彦~仕事がらみの人が多いね。この絡みからサマータイムマシーンブルースが生まれる。万城目さんの方が下だと思ってた
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森見登美彦の人となりに触れることができる対談集。 ご本人は「ぐるぐる」と評されているが、そんなこともなく非常に充実した、或いは緊張された雰囲気が伝わってきた。 「なんだかんだと言いながら貴方自身も『リア充』ではないかこやつめ!こやつめ!」というなんとも仄暗い感情を抱えながら読了。
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森見登美彦の対談集 本上まなみが好きだったんだなぁ(笑) この対談集を読むと、太陽の塔とかもう一回読みたくなる 今でこそバラエティ豊かな主人公達だけど、確かに初期の作品は腐れ大学生ばっかだったね 個人的には腐れ大学生の話は好きだ 恋文の技術は腐れ大学生をベースに研究者っぽい要...
森見登美彦の対談集 本上まなみが好きだったんだなぁ(笑) この対談集を読むと、太陽の塔とかもう一回読みたくなる 今でこそバラエティ豊かな主人公達だけど、確かに初期の作品は腐れ大学生ばっかだったね 個人的には腐れ大学生の話は好きだ 恋文の技術は腐れ大学生をベースに研究者っぽい要素もあって尚良し 羽海野チカも帯や解説を手がけたりしてたなぁと思い出した
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森見登美彦氏と著名人らの対談集。憧れの本上まなみさんとのリベンジ対談や作家、芸能人、アニメの脚本家など対談相手はバラエティーにとんでいる。 森見さんの比較的初期の大学生ものを「腐れ大学生」ものということをはじめて知った。その頃の作品が好きだったので、最近の作品はなんだか物足りなく...
森見登美彦氏と著名人らの対談集。憧れの本上まなみさんとのリベンジ対談や作家、芸能人、アニメの脚本家など対談相手はバラエティーにとんでいる。 森見さんの比較的初期の大学生ものを「腐れ大学生」ものということをはじめて知った。その頃の作品が好きだったので、最近の作品はなんだか物足りなく感じることもあるのだが、やはり描写の鮮やかさは今でも健在だと思う。ラスト一人の対談相手は、まさに森見さんらしさが出ていた。
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正直に、出たとこ勝負で喋るだけ-。作家・森見登美彦の初の対談集。劇団ひとり、柴崎友香、綾辻行人、羽海野チカら、総勢14人との対談を収録する。書き下ろしコメント、小説「今昔対談」も掲載。 ゆるくていいですねぇ~。
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森見さんに影響を与えた人や交流のある人との対談集。 森見さんがどういう作品に対してどんな感じ方をしてきたのかが分かって面白かった。
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森見さんのデビュー後10年間の対談集。 一番驚いたことはデビュー作『太陽の塔』をヒロインのモデルになった元カノに、賞に応募する前に読んでもらっていたこと。森見さん、勇気あるなー。 そしてその『太陽の塔』を読み影響を受けた万城目学さんがデビュー作『鴨川ホルモー』を書いた、という繋がりにも驚いた。 対談相手の森見評「森見さんは乙女」や森見文学の神髄「読者のツッコミ待ち」には激しく納得。 漫画家・羽海野チカさんとの対談での「人はボロボロにならないと次の一段に上がれない」「ヘコたれることが実はすごく大事」「持って生まれたものが違う、不公平だって嘆いていてもしょうがない」という若者向けの言葉に、もう若くもない私にまでパワーをもらえた。 この先10年後の森見さんがどのような姿で今昔対談の場に現れるのか、今後の楽しみとしたい。
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先日エッセイを読んだところなので、作家の言葉として重なる部分は多かった。 ぐるぐるというタイトルからして、作風に寄せた対談集かと思いきや、真面目に普通に対談してました。
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