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書楼弔堂 炎昼 の商品レビュー

3.9

58件のお客様レビュー

  1. 5つ

    13

  2. 4つ

    18

  3. 3つ

    16

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

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2017/11/18

弔堂シリーズ第二弾。 今回は語り手が女性に変わってる。 相変わらず歴史上の偉人や文学者がでてきてそういうのが好きな人はもうそれだけで楽しめそう。 語り手が女性だから、当時の男尊女卑とか女性の社会進出、家庭問題についてとかが多く語られてて同じ女として刺さる部分が多くあった。 『...

弔堂シリーズ第二弾。 今回は語り手が女性に変わってる。 相変わらず歴史上の偉人や文学者がでてきてそういうのが好きな人はもうそれだけで楽しめそう。 語り手が女性だから、当時の男尊女卑とか女性の社会進出、家庭問題についてとかが多く語られてて同じ女として刺さる部分が多くあった。 『常世』が好き。 いい終わり方だと思いました。

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2017/11/16

今回は塔子という女性視点で話が進む。 1日1章のペースで読みました。 最後の幽霊について語るところが一番好きです。 なんか、優しいな。 久しぶりに毎日毎日本を読みました。

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2017/08/07

【収録作品】事件/普遍/隠秘/変節/無常/常世   実在の人物が登場する。誰の話か考えるのも面白い。「常世」の幽霊についての話は著者の面目躍如。

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2017/07/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

市図書館にて。続けて。 語り手の交代に慣れたころには、語り手の立ち位置も段々と変わっていく。記号論に想定される読者、構造批評的な物言いは好み。 時代が進んだからこその語り手の交代。速い時勢を眺めるには良い立ち位置である。

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2017/05/11

読み耽り時間を忘れあっという間に読了。 時代は明治・・・その時代を代表する群像の心の暗の部分を吐露するあたりは、中々面白いと思う ただ、明治という時代は、あの瓦解を機に日本人が国を世界レベルに押し上げた時代でもあるが故に、皮肉とも読める文章が見受けられた。 前作が面白いと思う反面...

読み耽り時間を忘れあっという間に読了。 時代は明治・・・その時代を代表する群像の心の暗の部分を吐露するあたりは、中々面白いと思う ただ、明治という時代は、あの瓦解を機に日本人が国を世界レベルに押し上げた時代でもあるが故に、皮肉とも読める文章が見受けられた。 前作が面白いと思う反面、残念でならない。 これでは明治の時代の論争ではなく、飽くまで現代人京極夏彦流の論述書ともいえる作品で、偉人に対する個人(故人)攻撃です。賛美する必要もないが、反論できない個人に対する中傷ともとれる論調に閉口してしまった。

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2017/05/01

主人公というか語り手が変わっているのに、まずびっくり。時代設定も移っているので、そういうこともあるか。弔堂を訪れた人に必要な1冊を渡す。極端なことを言えば、一期一会の出会いが、ここでの本・書物との出会いなので、語り手は移ろっていくものなんでしょう。 語り手とは別に、もう一人の主...

主人公というか語り手が変わっているのに、まずびっくり。時代設定も移っているので、そういうこともあるか。弔堂を訪れた人に必要な1冊を渡す。極端なことを言えば、一期一会の出会いが、ここでの本・書物との出会いなので、語り手は移ろっていくものなんでしょう。 語り手とは別に、もう一人の主人公というべき人物。下の名前と時代設定と、彼の志す分野の変遷で、正体は判明します。あ、そう来たかという感じです。「炎昼」1冊かけて、彼が新たな世界へ進むまでの道程を見せてくれます。 弔堂の主人と柳田国男の第12話での語り。「眩談」最後の虚実の比較を思い出しました。 あれを考え出すと、ごちゃまぜになってしまうのですが、民俗学の根底にあるものなのかな、と思います。少なくとも、京極夏彦は、それをテーマにして作品を書いているんだな、と。 言葉にするのは、難しい。感覚でわかっているつもりだからか、上っ面だけ。

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2017/04/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

お嬢さんの一人称でちょっと読み進めずらいかな、と思ったのですが、松浦さんと塔子さんがかわいくって。 もういっそ彼女の名字があれなら・・・という期待はしましたが、残念。 なんだか切なくて常世が一番好きでした。

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2021/07/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

田山花袋が上田敏に聞いてやって来る書店、まあいいとして、勝海舟や乃木希典が古馴染みって、どうなんか?w 平塚明に雷鳥の話をしたり、松岡クンが柳田家に婿に行ったり、ビッグネームに寄りかかり過ぎの感あり。面白かったけど。

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2017/03/29

弔堂シリーズ第2弾。 前作より時がちょっと進み、語り手がとある令嬢に変わっているが、迷える人々が本屋の主人と語り合うことによって進むべき道を見いだすという構造は同じ。この店主はますます京極堂に似てきた気がする。 弔堂を訪れる人々は有名人や後に名をなす実在の人物だが、こちらの不勉強...

弔堂シリーズ第2弾。 前作より時がちょっと進み、語り手がとある令嬢に変わっているが、迷える人々が本屋の主人と語り合うことによって進むべき道を見いだすという構造は同じ。この店主はますます京極堂に似てきた気がする。 弔堂を訪れる人々は有名人や後に名をなす実在の人物だが、こちらの不勉強で名前しか知らない人も多く、明治史に詳しかったらもっと興味深く読めたのにと思う。 それでも、元薩摩武士である祖父に「女に学問はいらない」と本を読むことを禁じられている語り手の令嬢の目を通して見たこの時代の生活、文化は面白い。 義のために戦をすべきではない、と店主が力説した「無常」が印象的だった。

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2017/03/24

亡魂死鬼、魑魅魍魎の仕業に見紛う事件は生じないものの、この世の不可思議や呪術の道理、戦争の愚など百鬼夜行シリーズに込めてきた著者の考察を平易に説く。百鬼夜行における京極堂の役割は、書楼弔堂の龍典が務める。憑き物落としではないけれど、煩悶する来客にふさわしき選書を与し、呪文たる語り...

亡魂死鬼、魑魅魍魎の仕業に見紛う事件は生じないものの、この世の不可思議や呪術の道理、戦争の愚など百鬼夜行シリーズに込めてきた著者の考察を平易に説く。百鬼夜行における京極堂の役割は、書楼弔堂の龍典が務める。憑き物落としではないけれど、煩悶する来客にふさわしき選書を与し、呪文たる語りで救い導く。その来客っていうのが田山花袋、添田唖蝉坊、福來友吉、平塚らいてう、乃木希典そして柳田國男という後世に名を残す実在の人物たち。「戦略とは、戦を略すと書くのです。戦わずに済ます方法を考えることが、人の上に立つ者の仕事ではないですか。戦の道を選んだ段階で、もう国は護れていない」

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