小松左京の猫理想郷 の商品レビュー

小松左京(著者),小松左京ライブラリ

2020/09/27

日本を代表する高名なSF作家・小松左京はどれほど猫好きだったか。
数々のエッセイや短編作品、対談、ご家族の証言、写真などで構成されています。
エッセイでは同じ猫のエピソードが何度も取り上げられていて、これがすごく狂暴な猫なので、猫を知らない人が読んだら、ビビるかも…？
いや、こんなのはめったにいませんから！（笑）

代々の猫たちは皆、まず奥さまのことを大好きで尊敬していて、次が猫好きな次男さん、長男さん、そして家長たる小松左京氏の順。
自分はほぼ、夜中にドアを開ける係としか認知されていないであろうと。
で、そのドアを開けるときに、うっかり…　いやそりゃダメですよ…
ご飯をあげるお母さんに猫が懐くのは、まあ当然ですよね。
それに、前書きにあるのですが～
家族に危険視されている噛み猫のことを「賢くて優しい」とのたまう女性なのです。自分はほとんど噛まれたこともない、と。ほとんど？（笑）

対談などはほぼ放談で、今の時代には活字にしないだろうという？古き良き時代の雰囲気が味わえます。
作品は短編でもやはり密度が違い、かって夢中になった若い頃を思い出しました。
左京氏と大の仲良しだった猫もいたというので、良かったですね。
その具体的エピソードが全然ないんだけど～インパクトがなかったんでしょうか？（笑）

2017/03/04

2017.2.18市立図書館
冒頭のエッセイに登場する壮絶な飼い猫チャオの話に度肝を抜かれる。タンゲくんもあくたれラルフも真っ青な（というか比べればこの2匹もなんとかわいいことか！）喧嘩っぱやさとオレサマ度。このネコのエピソードはいろいろな発表媒体に手を変え品を変え何度も登場しており、そんなネコに困ったような顔をしつつ、その実なんだかんだでこの上なくかわいがっているのがにじみでている、そういうネコ話コラム満載。一昔前、二昔前の対談・鼎談（放談）はいまだとちょっと活字にできないだろうなぁという話題や発言も満載、また短編小説もグラビアもとり・みきによるマンガなども。ざっと読み終えた中学生女子は一言「エロい」