リバース の商品レビュー

五十嵐貴久(著者)

2016/11/29

「リカ」「リターン」に続く続編、というかリカの原点？
家政婦のやたら丁寧な告白文のような文体が逆に気味が悪い。グロテスクな表現も相変わらずだけど、読み終わって何かが物足りない。

2016/11/27

2016年、37冊目は五十嵐貴久『リカシリーズ』の新作。

長野県の山村で、早くに両親をなくし、村の教会の神父様の下で育った幸子。彼女は高校を卒業後、上京し、雨宮家で家政婦として住込で働くこととなる。雨宮家は、医師でハンサムな父、美しい母、可憐な双子の姉妹。東京の高級住宅地での憧れの家庭での暮らし。そのはずだったのだが……。

まさか、2010年代も後半に入っての新作で、ほぼ全編書簡体とは、驚いた。 幸子の生真面目だが、少々天然なキャラゆえか、比較的読み易い。一方で、中盤までの展開はまどろっこしくもある。

三章あたりから一気にドライブするかと思ったが、ソレほどでもなし。

そして、クライマックス～オチ。ん❔いくつかの真相。イヤ、全体的にもぼかされている。例えば、『リバース』中、リカは何人を手にかけたんだ❔最大15人ともとれる。最後の３人(１人)ともとれる。いや、実は１人も殺めてはいないととらえるコトも出来なくはない(具体的記述がナイ)。その辺、読み手によって、いくつかの解釈が出来る。ネタバレにしたくないので、具体的にはしないが、リカが誕生した(リカとして手を下した)のは、最後から３人目に手をかけた時点ではないだろうか❔というのが、個人的見解。

リカ誕生のエピソードや、ミステリー要素を期待し過ぎると、チョット違和感を感じるかも。

中身自体は、悪くはナイが、テンポ的なモノと、ぼかし過ぎ感が、少々好みと違ったかなぁ。結果、少し辛め評価の★★★☆☆。

2016/11/14

２００３．１０「リカ」、２０１３．６「リターン」、読んだ人は忘れられない作品だと思います。五十嵐貴久さんのホラー作品。今回、「リバース」が２０１６．１０刊行されました。外科医雨宮武士４０歳、その妻麗美３７歳、双子の姉妹、姉梨花（りか）妹結花（ゆか）小学６年生の裕福な４人家族。その家に家政婦となって働くことになった花村幸子１８歳の目でストーリーが進行していきます。スピード感はありません。前半は退屈します。後半じわじわっと恐怖が迫ってきます。愛する者を独占したい、愛する者へのライバルは排除するという偏執さが。

2016/11/08

リカの続編の続編（但し過去偏）。あのリカの生い立ちになります。
リカをはじめて読んだとき本当に鳥肌が立ったのですが、今回はノホホーンとしたお手伝いさんの幸子さん視点なので正直恐怖や不気味さがそこまで感じられなかったのは残念（いや、不気味な小説が苦手な自分にとっては良かったのか？）たぶん幸子さんのキャラ設定には賛否両論なのだと思いますが、私はあれで良かったと思います。
あのキャラを保有していないと、あの家に家政婦に居続けることは無理ですから。

双子がでてきており、なんとなくリカやリターンを読んでいる読者ならば誰が最後にリカなのかは一目瞭然なのですが、どのように「リボーン」されるかは少し気になって読了。

怖かったですが、楽しめた3部作でした。

2016/11/01

サイコパス女リカシリーズの最新刊。
リカがどのように育ってきたのかの過去が描かれるということで、とても楽しみにしていました。
もちろん期待を裏切らない面白さで一気読み。
広尾の高級住宅地にある雨宮家に派遣された家政婦の目線からつづられています。
グロテスクな描写や事件の謎解き要素は薄いのですが、雨宮家に漂う不穏な空気と、リカがいつその本性を現すのかがとにかく気になる展開です。
ミスリードでひっぱって、最後にどかん！です。笑
もしかしてという気はしていたけど…こうしてあのリカが誕生したのね。
リカを数年ぶりにまた読み返したくなります。

2016/11/01

20161025
『リカ』シリーズ３作目。
いかにしてストーカー・リカは誕生したか、といった前日譚。雨宮家で家政婦として働くことになった幸子の視点で物語は語られていく

大体予想した通りのストーリーだった。これ単体で読むなら嫌いでは無いが、１作目の『リカ』を読んでしまっていると、リカ誕生の理由がちょっと弱いような…取って付けたように感じられてしまった。
雨宮家の異常さ・近いうちに何か決定的な事件が起こりそうな不穏さが幸子の手紙という形でだんだんと明らかになっていく、という形式は好みだった。

2016/11/01

リカ誕生の物語。大ヒットしたホラーの続編はいまいちパッとしない印象があるが、本作はそれほど悪くない。１作目を超えるインパクトを求めるのは、きっと酷なのだろう。
あらすじ(背表紙より)
医師の父、美しい母、高貴なまでの美貌を振りまく双子・梨花と結花。非の打ち所のない雨宮家で家政婦として働く幸子は、彼らを取り巻く人間に降りかかる呪われた運命に疑念を抱く。そして、ある「真相」にたどり着いた幸子は、留守番電話に悲痛なメッセージを残すが……。最恐のストーカー・リカ誕生までの、血塗られたグロテスクな物語。

2016/10/30

「リカ」「リターン」に続く最恐最悪のストーカー：リカシリーズ最新作。
リカ誕生の物語に期待してましたが・・・ん？？
よく言えばスピンオフ的作品ですが・・・このシリーズに、この展開は望んでなかったなぁ・・・が、正直な読後感でした。

2016/10/28

この小説は純朴な家政婦『幸子』が育ての親の神父に宛てた手紙で終始語られます。

リカシリーズの三作目にして『episode1』

家政婦幸子は医者の家『雨宮家』で働くことにハンサムな医者が父親で美しく優しい母親、可愛いくて聡明な双子の姉妹と絵に描いたような理想の家庭・・・

そんな家庭でリカは生まれない

雨宮家には問題が有りました・・・

どうぞソレをお楽しみ下さい。

話が進むにつれ不気味さは増していきます。

この物語はリカシリーズにしなくても楽しめたような気がします。

2016/10/25

む、むーん・・・面白くなかったわけじゃないけど、期待が高過ぎて、拍子抜け。。。しかもこれ、続きあるっしょ？

家政婦の幸子も鈍すぎてなんだかなぁ？
複雑な家庭環境はわかったけど、だからってリカ誕生にはつながらないでしょ～～？？？
梨花は運動苦手だし、結花は性格弱いし、病弱だし、あそこまでいろんな意味で人間ばなれしたモンスターになるには、物足りなさすぎる～～っ！！！

「責任者出て来ーい！」と叫びたくなりましたが？ｗ