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ビッグデータと人工知能 の商品レビュー

3.9

52件のお客様レビュー

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2023/11/18

副題を意識しないままに読みはじめた。人工知能を完成させるためのビッグデータ……そんな誤解があった。しかし、本書を読み進めるうちに、人工知能に対する誤解や、SFに出てくる「意思」を持った機械、人類に君臨するコンピュータが出現することの困難さを理解できた。p.147「そういう疑問をふ...

副題を意識しないままに読みはじめた。人工知能を完成させるためのビッグデータ……そんな誤解があった。しかし、本書を読み進めるうちに、人工知能に対する誤解や、SFに出てくる「意思」を持った機械、人類に君臨するコンピュータが出現することの困難さを理解できた。p.147「そういう疑問をふまえて、近未来のコンピュータ文明のあり方をさぐるのが本書の目的」が腑に落ちるのだ。基礎情報学をもっと知りたい。

Posted byブクログ

2023/04/30

ビッグデータ、人工知能両方の初心者の立場として本書を手に取りました。副題が「可能性と罠を見極める」ということで、本書はまさにその両方について書かれているのは理解できました。ビッグデータと人工知能はセットで考えるべきであること、また両者が掛け算されることでディープラーニングというテ...

ビッグデータ、人工知能両方の初心者の立場として本書を手に取りました。副題が「可能性と罠を見極める」ということで、本書はまさにその両方について書かれているのは理解できました。ビッグデータと人工知能はセットで考えるべきであること、また両者が掛け算されることでディープラーニングというテクニックが可能となって、ここから汎用人工知能や人知を超える?人工知能の可能性が議論されている、といったことが書かれていました。そして著者の一貫した主張は、「人工知能は人間を超えない」です。私自身はこの主張は説得力があったと思います。確かに特定分野では人間の能力を超えて何かができるとは思いますが、それをもってして人間を超えた、と判断するのは間違っているでしょう。この分野の新聞、雑誌記事は少し冷静な視点でこれから眺めてみたいと思いました。本書が面白かったのは、かなり哲学的な要素も入っていたことです。主観と客観の対比、オートポイエーシス理論、また宗教観などで、その多くは私も共感しました。情報学の中身に入ると、やさしく書かれているとはいえやはり意味がわかりづらい箇所が多かったのですが、大枠の意味は伝わりました。興味深く拝読させてもらいました。

Posted byブクログ

2022/06/14

6年前の本だけど、そもそもこの分野に詳しくないから十分勉強できた。 著者は人文系の学問にも通暁していて、その視点からも現代の技術観を検討しているから、文系でもなんとかついていける。

Posted byブクログ

2021/01/20

近い将来AIに人間が振り回されるという状況にならないように、新設されるデジタル庁の方々にぜひ読んでいただきたいものだ。

Posted byブクログ

2020/12/20

人間(生物)と人工知能は根本的に違うことを説き、人工知能に人間か取って代わるというシナリオは甚だおかしいと。これを読むと、恐らく、人工知能云々を超えて、「情報学」という学問分野にも興味が掻き立てられると思う。

Posted byブクログ

2020/08/11

これからの日本が迎えるであろうAI社会がどのようなものなのか、人間にどのような影響を与えるのかが分かった。映画で見るように人間の力を超越したAIが世界を支配するなどと人間に悪影響を与えることはないのかなと感じた。

Posted byブクログ

2019/05/31

16.9.10 トナメール ---------------------------- 実は『ビッグデータと人工知能』は日経の書評で5★で紹介されていたので 早速Amazonで購入しようとしたら。7月出版に関わらず全て出品者から しかなく発注を見合わせていたら、日経経済教室に載って...

16.9.10 トナメール ---------------------------- 実は『ビッグデータと人工知能』は日経の書評で5★で紹介されていたので 早速Amazonで購入しようとしたら。7月出版に関わらず全て出品者から しかなく発注を見合わせていたら、日経経済教室に載っていました。 「Deep Learning」はバズワード状態になっていましたが、「AIは生命 ではなくIA(インテリジェンス・アンプリファイアー)である」は目から鱗。 アンプリファイアーだからこそ、その限界を知りながら皆が参入でき 市場規模が90兆になるのでしょう。低コストセンサーがネット収集した ビッグデータとAI(IA)はIOTの兄弟分です。日本得意なハードが大変革 する最大チャンスが訪れています。

Posted byブクログ

2019/05/14

コンピュータ・ソフトの研究開発に携わる著者が、近年注目を浴びるビッグデータ、AI、ディープラーニング、シンギュラリティなどについて、基礎情報学に基づいて整理する本。2045年にコンピュータが人間を凌駕するシンギュラリティは、超越的な造物主を信じるキリスト教の思想に基づいた発想であ...

コンピュータ・ソフトの研究開発に携わる著者が、近年注目を浴びるビッグデータ、AI、ディープラーニング、シンギュラリティなどについて、基礎情報学に基づいて整理する本。2045年にコンピュータが人間を凌駕するシンギュラリティは、超越的な造物主を信じるキリスト教の思想に基づいた発想であり、実際には実現しないと論破するところが興味深い。

Posted byブクログ

2019/03/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「ビッグデータと人工知能」西垣通著、中公新書、2016.07.25 219p ¥842 C1250 (2019.02.21読了)(2019.01.21購入)(2016.08.20/2刷) 副題「可能性と罠を見極める」 【目次】 まえがき 第一章 ビッグデータとは何か 1.1 データが主役の時代 1.2 富とセキュリティ 1.3 超えるべき壁 第二章 機械学習のブレイクスルー 2.1 人工知能ブームの再来 2.2 深層学習の登場 第三章 人工知能が人間を超える!? 3.1 シンギュラリティ狂騒曲 3.2 生物と機械の違い 3.3 ロボットとのコミュニケーション 第四章 自由/責任/プライバシーはどうなるか? 4.1 一神教の呪縛 4.2 社会メガマシン 第五章 集合知の新展開 5.1 ビッグデータと集合知 5.2 人間と機械の協働 あとがき 注 おもな参考文献 ☆関連図書(既読) 「人間機械論」ウィーナー著・池原止戈夫訳、みすず書房、1954.01.15 「科学と神」ウィーナー著・鎮目恭夫訳、みすず書房、1965.. 「第五世代コンピュータ」ファイゲンバウム・マコーダック著、TBSブリタニカ、1983.08.01 「エキスパートカンパニー」ファイゲンバウム・マコーダック著、TBSブリタニカ、1988.12.09 「第五世代コンピュータ」元岡達・喜連川優著、岩波書店、1984.10.05 「第5世代コンピュータを創る」淵一博・赤木昭夫著、日本放送出版協会、1984.11.01 「第五世代コンピュータへの挑戦」渕一博著、三田出版会、1990.07.25 「第五世代コンピュータ」那野比古著、教育社、1985.05.30 「めざすは新世代コンピュータ」上前淳一郎著、角川文庫、1988.04.10 「人工知能」スレイグル著・南雲仁一訳、産業図書、1972.01.19 「人工知能の衝撃」那野比古著、日本経済新聞社、1984.08.24 「パソコンAIのすすめ」那野比古著、電波新聞社、1986.12.25 「人工知能」長尾真著、新潮文庫、1986.04.25 「人工知能と人間」長尾真著、岩波新書、1992.12.21 「AI 人工知能のコンセプト」西垣通著、講談社現代新書、1988.10.20 「秘術としてのAI思考」西垣通著、筑摩書房、1990.01.30 「電脳汎智学」西垣通著、図書新聞、1994.02.21 「麗人伝説」西垣通著、リブロポート、1994.02.25 「マルチメディア」西垣通著、岩波新書、1994.06.20 「聖なるヴァーチャル・リアリティ」西垣通著、岩波書店、1995.12.05 「インターネットの5年後を読む」西垣通著、カッパ・ブックス、1996.04.25 「インターネット社会の正しい読み方」牧野昇・西垣通著、PHP研究所、1996.11.07 「デジタル・ナルシス」西垣通著、岩波・同時代、1997.01.14 「メディアの森」西垣通著、朝日新聞社、1998.10.30 「こころの情報学」西垣通著、ちくま新書、1999.06.20 「刺客の青い花」西垣通著、河出書房新社、2000.11.20 「IT革命」西垣通著、岩波新書、2001.05.18 「1492年のマリア」西垣通著、講談社、2002.07.05 「アメリカの階梯」西垣通著、講談社、2004.09.07 「ネットとリアルのあいだ」西垣通著、ちくまプリマー新書、2009.12.10 (「BOOK」データベースより)amazon ビッグデータ時代の到来、第三次AI(人工知能)ブームとディープラーニングの登場、さらに進化したAIが2045年に人間の知性を凌駕するというシンギュラリティ予測…。人間とAIはこれからどこへ向かっていくのか。本書は基礎情報学にもとづいて現在の動向と論点を明快に整理し分析。技術万能主義に警鐘を鳴らし、知識増幅と集合知を駆使することによって拓かれる未来の可能性を提示する。

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2019/02/07

以前に一度、図書館で借りたことを忘れて、また借りてしまった。しかし、内容も完全に覚えていたわけでもないので、読んでよかったと思う。 人工知能というのは、もともと人間を知るということが大事だったのではないかと自分は思っている。そのために人間の論理能力を装着させていたのではないか。...

以前に一度、図書館で借りたことを忘れて、また借りてしまった。しかし、内容も完全に覚えていたわけでもないので、読んでよかったと思う。 人工知能というのは、もともと人間を知るということが大事だったのではないかと自分は思っている。そのために人間の論理能力を装着させていたのではないか。しかし、いまやシンギュラリティが、どうのこうので、人間が人工知能に追い抜かれてしまうという危機があるようである。 ユダヤ=キリスト一神教という文化が、人工知能に対する態度にも影響を与えているらしい。神が人間をつくったように人間がロボットを作るということは、すなわち、今現在、人間様が、神の地位に立ったはいいが、すぐさま、その人間様が、人工知能に追い抜かれていく、という話である。 また、人工知能の心臓部に、深層学習というのがあるが、結局は統計を使っているだけなのである。でも、統計を馬鹿にしてはいけないと思う。相関関係しかできないとうが、因果関係を理解できる人間はどれだけいることだろうか。 人は得てして、統計のようなものに対面すると、驚きを隠せない。チェスや将棋、囲碁に人工知能が勝った、というニュースは人を驚かせる。 だが、私が危惧するのは、囲碁において、変な負け方をしたことがあったことである。人工知能は、人間とは違うのである。 だから、自動運転車の開発において、責任の所在が分からなくなることもある。今は、まだ洗濯機や冷蔵庫などの家電が勝手に動いている程度だが、車では、事故の危険性が高くなる。 さて、人間と人工知能は、生物と機械という意味において違うものである。でも、これも、不思議なもので、身体を作ってしまえば生物になるということである。人工生命という分野もあるから、そうなると、淘汰がかかり、進化していく、というのも、見られる。 人間のシミュレーションを作る意味がなくなっているように感じる。人間のシミュレーションは所詮人間である。それより、便利さ、効率性を重視しているように思われる。そうしたら、仕事がなくなるというのもわかる。でも、所詮、仕事はなくならないのである。便利さを追求するための便利さをずっと考え続けていくというのが、暗い未来ではなかろうか。 人工知能が世界を支配する、というよりも、ある特定の独裁者が人工知能になりすましする可能性もある。私はこのほうが危険であるし、現実味を帯びているように思えて仕方ない。

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