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君にさよならを言わない(2) の商品レビュー

3.6

30件のお客様レビュー

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2019/12/12

「幽霊が視えるようになった」というぼくが主人公の第二弾短編集。幽霊と言っても前作同様怖い雰囲気など全くなく、美しく澄んだ空気感の漂う作品です。 第2弾では、3人の幽霊が出てきますが、前作がぼくと同年代の様々なタイプの女の子との出会いだったのに対して、今回は地縛霊だったり生霊だっ...

「幽霊が視えるようになった」というぼくが主人公の第二弾短編集。幽霊と言っても前作同様怖い雰囲気など全くなく、美しく澄んだ空気感の漂う作品です。 第2弾では、3人の幽霊が出てきますが、前作がぼくと同年代の様々なタイプの女の子との出会いだったのに対して、今回は地縛霊だったり生霊だったりと違う意味で世界が広がりました。中でも惹かれたのは、お母さんの霊が登場する「花と鳥」でした。最近、琴線に触れるような本を読んでいなかったこともあって、うっかり油断が暖かく頬を伝ってしまって…ヤバイなぁと。あとは、珍しく登場人物が豊富で場面転換の多い 「静かの海」でしょうか。前作から引きずる妹の柚との関係が一つの山場を迎え、そして、そして満を持してあの彼女が再臨。これには感激しました。また彼女に会えた。最後にタイトルの意味が明らかになり、そして…。とても切なくて寂しくもある幕切れですが、こんな風に終わらせてくれた七月さんには感謝したいと思います。もの凄い余韻感です。 前作もそうでしたが、何だかいつまでも尾を引くんですよね、この作品。荒唐無稽だし、取り止めもないし、軽いって言えばそれまでなのかもしれないですが、前作を読み終えてもうかなり経つのに何故か記憶から消えてゆかない不思議。この作品も恐らく同じになるかなという予感が自分の中でしています。非常に読みやすいということもあって、読書中に感情が素直に揺さぶられる分、逆に心に深く刻み込まれるのかもしれない、そんな風にも思いました。

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2019/08/11
  • ネタバレ

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1を読み、続編が読みたくなり2を買いました。 切ない物語ですが、素晴らしい作品だと思う。 2冊一気読みでした。 妹、柚との今後も気になるますね。

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2019/06/14

霊と交流できる主人公のお話の続編。一話目は動けない母親の地縛霊が自分の子供の成長した姿を見てきてくれという、心臓が痛くなるようなストーリーでした。ハッピーエンドが約束されている(と他の作品の傾向から勝手に信じている)から読めますが、やはり霊が関わるのですから切ない話ばかりでした。...

霊と交流できる主人公のお話の続編。一話目は動けない母親の地縛霊が自分の子供の成長した姿を見てきてくれという、心臓が痛くなるようなストーリーでした。ハッピーエンドが約束されている(と他の作品の傾向から勝手に信じている)から読めますが、やはり霊が関わるのですから切ない話ばかりでした。とはいえ、純粋に楽しむには自分は年を取ってしまった気がします。たまにはこんな本もいいですが。カバーは彼女とのラストシーンですね。カスヤナガト氏のカバーはいつも優しくてとても素敵です。

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2019/03/20

「花と鳥」 娘の姿を一目見たくて。 幼い彼女には理解できなかったろうが、父親はもう少し早くに彼女に真実を伝える事が出来なかったのだろうか。 憎む期間が長いよりも、彼女の愛を受け止めた期間が長い方がよっぽど良かったろうに…。 「わたしの世界」 狭い世界の中で唯一の人。 自分がどう...

「花と鳥」 娘の姿を一目見たくて。 幼い彼女には理解できなかったろうが、父親はもう少し早くに彼女に真実を伝える事が出来なかったのだろうか。 憎む期間が長いよりも、彼女の愛を受け止めた期間が長い方がよっぽど良かったろうに…。 「わたしの世界」 狭い世界の中で唯一の人。 自分がどうにかしたいと思っていた人が、自分じゃない人との出会いで変わってしまったら寂しいよりも悔しく思うだろうな。 彼女自身は乗り切った事なのに、彼女の過去は永遠に囚われていたと思うとなんとも言えない気持ちになるな…。 「静かの海」 忘れられた還り人。 自分が自分を否定し続ける事は、いつの間にか周りの人も同じように思っていると勘違いするようになってしまうのかもしれないな。 生まれ変わってまた現世に戻るという事は過去の自分は消えてしまうという事で、それは見える人からしたら寂し過ぎるかもな…。

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2019/03/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

連作短編というらしい。 ももかちゃんがまた出てきてくれて 嬉しいかぎり。 タイトルの伏線もしっかり 回収してくれてすっきり。 ちょっと泣いた。 でも心がほっこりした。 主人公はもう視えなくなるんだろうな。多分。

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2018/11/29

幽霊が視えるようになった主人公のぼく「明」のせつなくて心温まる連作短編の第2作目です。前作との繋がりがしっかりとありますが、前作と違い登場する霊にバリエーションがあります。ただ、これまでと同様に霊は女性ばかりです。義理の妹の「柚」と主人公との関係が、この2作目でも進まなかったので...

幽霊が視えるようになった主人公のぼく「明」のせつなくて心温まる連作短編の第2作目です。前作との繋がりがしっかりとありますが、前作と違い登場する霊にバリエーションがあります。ただ、これまでと同様に霊は女性ばかりです。義理の妹の「柚」と主人公との関係が、この2作目でも進まなかったので、いくらなんでもわざとらしくも、やきもきします。後日談も前作同様にあります。ほっこりします。

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2018/11/16

その人の人生に寄り添って行く主人公が 温かくてとっても感動しました。 大切な人への思いが亡くなった後でも 残っていると思うと今を生きる自分も大切に しなくてはいけないなと思いました。

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2018/10/14

綺麗で眩しかった一巻に対し父に反抗的な明が明かされる等苦さも内包している。昔捨てた結婚する娘を見たい地縛霊の母、義妹の柚の友達の過去の生霊の実兄への執着、学校で根暗に過ごしていたお盆の少女。バーガーショップでの不慣れなバイトぶりが具体的で興味深い。明の初恋への一途さが切ない。訳有...

綺麗で眩しかった一巻に対し父に反抗的な明が明かされる等苦さも内包している。昔捨てた結婚する娘を見たい地縛霊の母、義妹の柚の友達の過去の生霊の実兄への執着、学校で根暗に過ごしていたお盆の少女。バーガーショップでの不慣れなバイトぶりが具体的で興味深い。明の初恋への一途さが切ない。訳有な家族問題は三巻へ?

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2018/08/26

幽霊が見えるようになった僕の幽霊との出来事を描く連作短編。 娘が心配な地縛霊の小梅さんの話がいいね。こういった親子の情愛物は、とんと弱い。泣きましたね。 幽霊が見える僕と義妹との関係も爽やか。 いい本ですね。

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2017/12/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

主人公は色々とこの世に未練のある幽霊を助けている点(なぜかすべて女性だが)は善行を積んでいると思うが、自分のことに対しては非常に朴念仁で残念。特に義理の妹の柚に対する態度は「豆腐の角に頭をぶつけて死んでしまえ!!」と怒鳴りたくなるぐらい酷い。ただ、死んだ幼馴染が生まれ変わると聞いたときには、少し反省した態度が見られていいのかなとも思った。続きを読みたいとも思うが、続きがなさそうなのが残念。感想はこんなところです。

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