三人の新しい姉 の商品レビュー
S風味が全開な美少女とショタコン風味が全壊な美女達
ここ最近のフランス書院文庫では珍しく三十路過ぎの熟女がゼロ。最年長でも20代半ばという若いヒロインで構成されている。高校に入学するかどうかという少年主人公に近づけた結果なのかもしれないが、それでも、他の作品でよく見られる熟女のショタコン的溺愛にも負けない旺盛な愛情が発露された作品...
ここ最近のフランス書院文庫では珍しく三十路過ぎの熟女がゼロ。最年長でも20代半ばという若いヒロインで構成されている。高校に入学するかどうかという少年主人公に近づけた結果なのかもしれないが、それでも、他の作品でよく見られる熟女のショタコン的溺愛にも負けない旺盛な愛情が発露された作品である。 【みのり】慈愛と包容力に溢れた25歳の長姉。 【ひかる】男勝りに見えて初心な21歳の次姉。 【ゆりな】女王様っぽく振る舞う18歳の末姉。 双方の親の再婚で突然家族になるのは定番の状況設定だが、姉達にはそれぞれ保母さん、陸上のアスリート、グラビアアイドルというキャラに見合った設定がなされおり、みのりの職場である保育園やひかるが通う大学でも戯れる場面がある。そうしたシチュエーションの良さはあるのだが、ショタコン的愛情が最初から全開(全壊?)な姉2人に比べて序盤から約1/3を占めるゆりなの場面は毛色が少々異なる。 主人公もファンだったというアイドル的なお高い目線から主人公を見下し、みのりやひかるに色目を使っているとからかい、自分をズリネタにしていたと弱みを握っているゆりな。こうした経緯から女王様っぽいSっ気で主人公を弄ぶ描写が思いのほか長く続く。読み手に多少なりとも被虐を悦ぶ属性があればまだ良いのだろうが、皆無な自分には冗長に感じられる場面の連続だった。最後にほぼ必ず「クスッ」「クスクスッ」と笑うのも何だか小バカにされているようでもあるのだが、それでも、何だかんだ言っても主人公の筆下ろしをしてあげるゆりなではある。 個人的に俄然面白くなるのはゆりなが写真集の撮影でしばらく家を空けてから。それまでゆりなばっかり構っていたと(冗談交じりで)ツッコんでいた2人の姉がいよいよ出番を得てからである。不在時に申し渡された禁止事項を破ってしまうのも少年なら致し方なしではあるが、姉達の誘いを無碍にしては男が廃るとなればむしろ破るくらいが快哉となろう。ゆりなへの負い目を感じながらも2人の姉にイレ込む主人公だが、こうした中盤から終盤の官能描写はなかなかの盛り上がりを見せる。 帰ってみたら形勢逆転の憂き目に遭うゆりなが姉達の諭しもあって女王様の鎧を外すのは、元来が不器用なゆりなの精一杯な姿だったとして見せた可愛げであり、そんな鎧も不要となれば最後は3人の姉から揃ってショタコン全壊の「ご奉仕」が施され、それを享受する主人公がコンチクショーにも羨ましく見える結末へと至る。 姉達3人がそれぞれの立場で他の2人にコンプレックスを抱いていたことなども含め、全体として丁寧に描いているのは好印象なれど、時には丁寧過ぎてしまい、ややもすると回りくどく写る場面も幾つかあったことから今少し整理して(前倒しして)、全員が本当に身も心も結ばれてからの爛れた性活がエピソードで描かれていたらさらに良かったかもしれない。
DSK
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