たのしい講座を開いた科学者たち 新装改訂版 の商品レビュー
西暦1600年代~1800年代前半にかけて,ヨーロッパで繰り広げられた市民向けの科学講座に関わった科学者たちの話である。よく知っている科学者も出てくれば,あまり名前の聞いたことのない科学者もいる。 何度も出てくる名前がデザギュリエ(1683-1744)という科学者。 詳しい...
西暦1600年代~1800年代前半にかけて,ヨーロッパで繰り広げられた市民向けの科学講座に関わった科学者たちの話である。よく知っている科学者も出てくれば,あまり名前の聞いたことのない科学者もいる。 何度も出てくる名前がデザギュリエ(1683-1744)という科学者。 詳しいことは本書を読んで頂くとして,ここでわたしたちが学び取りたいことは, 「もともと科学を学ぶというのは楽しみからはじまったのだ」ということだ。現在の学校教育の理科教育が「たのしくない」とすれば,どこか,その内容なり指導法なりが間違っているということだろう。 明治そうそう,科学教育を理科教育に矮小化して100年以上たってしまっている日本の科学教育の現状は,なかなか悲しい。英語のscienceを理科と訳して教えている小学校英語はどうにかならないか。 いろんなことを考えさせてくれる本だった。 ただ,科学教育の門外漢にとっては読みやすいとは言えない本だ。ま,そんな方は,本書を手に取らないだろうけれども。
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