山荘綺談 の商品レビュー
幽霊屋敷を題材にした小説の古典的名作。 心霊研究科のモンタギュー博士が霊媒を集めた幽霊屋敷で観察をする。 とはいえ、シャーリィ・ジャクスンなので、本当に怖いのは人間の狂気というところに行き着く。 館の作られた歴史や、わざと歪んだ建築方法、図書室の本や内装など、 ワクワクポイント...
幽霊屋敷を題材にした小説の古典的名作。 心霊研究科のモンタギュー博士が霊媒を集めた幽霊屋敷で観察をする。 とはいえ、シャーリィ・ジャクスンなので、本当に怖いのは人間の狂気というところに行き着く。 館の作られた歴史や、わざと歪んだ建築方法、図書室の本や内装など、 ワクワクポイントはたくさんある。 主人公の言動が少しギクシャクしているのは、翻訳がおかしいのかな?と思っていたが、違った。 それこそがこの作品の恐怖のポイント。 それがわかってから本を読み返すと、なんと哀れな女なんだろうといたたまれなくなる。 自意識過剰は自信のなさの裏返し。 この作品を読んで、次の点に納得。スティーブン・キングがこの作品を絶賛し「シャイニング」を生み出したこと、 映画版のシャイニングをキングが気に入らないこと。キング読みなら読んでおいて損はない作品。 同じくこの作品を絶賛し生み出されたリチャード・マシスンの地獄の家も映画化されるヒット。 こちらも読んでみたい。
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ダフネ・デュ・モーリアのレベッカがすぐに思い浮かぶ。そこから話は怪奇の方へ転がり、最後は現実と空想の境界が曖昧な形で終わる。主人公の抑圧された精神によりなされた現実的なものなのか、その建物に宿る超自然の現象がこれに共感する人物により発現したものなのかはなぞのまま残る。興味深い終り方だ。
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一人の孤独な女性の精神が壊れていく様が、世間から隔絶した山荘の中でゆっくりと描かれる。 壊れるまでは、雰囲気のあるホラーだったんだけど、彼女がおかしくなってからは、嫌な印象しかなくなってしまった。
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同じ作者の日時計が面白かったので、期待したが、それほどでもなかった。 幽霊研究のため、不気味な山荘に集まった4名。 幽霊がいるのかいないのか、いまいちはっきりしない。 後半に出てくるモンタギュー夫人と山荘の料理人ダドリー夫人が個性的だった。
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幽霊屋敷の調査をするために乗り込んだ不気味な山荘。ポルターガイスト、血だらけになった衣類、殴り書きの字は集団ヒステリー?一人の潜在意識による超能力?それとも本当に幽霊?最後までいかようにもとれるように終わる。ちょっとねじの回転を思い出した。
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