新・地政学 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
冷戦はイデオロギーとブロックの対立だったが、新冷戦は民主主義と自由経済という価値を共有する陣営と拒否する陣営の対立である。 ISは、プレモダンとモダンとポストモダンが共存しているため、複雑に感じる。 北極海航路が開かれれば、津軽海峡や宗谷海峡がチョークポイントになりうる。
Posted by
地政学はやっぱり面白い。ランド&シーパワーの歴史を活かすことができない現在において、今後どうなっていくのか気になる。
Posted by
こういう本って、日々情勢が変わるので古びてしまい読む価値が無くなるみたいな気もするが、全くそんなことはない。 今の世界情勢が当時とどう変わってるか自分には判断する力はないが、佐藤、山内両氏の歴史に対する根本的な捉え方が、諸々の分析を古びさせない。要するに、今でもその見方は十分に...
こういう本って、日々情勢が変わるので古びてしまい読む価値が無くなるみたいな気もするが、全くそんなことはない。 今の世界情勢が当時とどう変わってるか自分には判断する力はないが、佐藤、山内両氏の歴史に対する根本的な捉え方が、諸々の分析を古びさせない。要するに、今でもその見方は十分に通用するではないかと感じた。
Posted by
2016年、安部談話が出た当時に出た本だ。時勢については、変化があるといえばあるし、そのまんまといえばそう見えなくもない。今読み終えるのは、古いかといえば、今に至る社会情勢の進展を知る手がかりという意味はあるんじゃないだろうか。面白かったしね。 一番面白かったのは最後の章、世界...
2016年、安部談話が出た当時に出た本だ。時勢については、変化があるといえばあるし、そのまんまといえばそう見えなくもない。今読み終えるのは、古いかといえば、今に至る社会情勢の進展を知る手がかりという意味はあるんじゃないだろうか。面白かったしね。 一番面白かったのは最後の章、世界史のリーダー論だ。このあたりは、情勢に関係なく読める。チャーチルの評価が高く、それに対して東条英機は低い。その根拠は、歴史や文学への造詣の深さに基づく、洞察力や知性だ。以前読んだ保阪正康著『昭和の怪物』の中で、東条英機は文学など読まなかったと、側近の軍人から証言されている。「われわれ軍人は、小説を読むなんて軟派なことに関心を盛ったら、軍人なんか務まらないよ。」と。その証言は佐藤氏も山内氏も知らないだろうけど、それでも行動からわかるものだよね。 だからといって、小説や歴史を知っていたら、仕事ができるかといったら、またちがう話になりそうだけど。
Posted by
【由来】 ・ 【期待したもの】 ・ ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。 【要約】 ・ 【ノート】 ・ 【目次】
Posted by
「あー、自分は地政学が一番好きなんだな」と実感する一冊。対話形式で世界を読む鍵が随所に散りばめられている。グローバリズムとナショナリズムは常に揺れていて、今はナショナリズムに戻ってきていることが実感できる。
Posted by
エコノミストの『2050年の世界』、フリードマンの『100年予想』をここのところ読んできた。 フリードマンの方はまだレビューにまとめてないが…。 日本については両者の見解が大きく異なるのに驚いた。 依って立つ理論の違いによるのだろう。 エコノミストは人口動態学、フリードマンは地政...
エコノミストの『2050年の世界』、フリードマンの『100年予想』をここのところ読んできた。 フリードマンの方はまだレビューにまとめてないが…。 日本については両者の見解が大きく異なるのに驚いた。 依って立つ理論の違いによるのだろう。 エコノミストは人口動態学、フリードマンは地政学だ。 最近地政学をタイトルに謳う本が多い。 その一冊として、本書を手にしたというわけで。 で、本書は必ずしも未来予想の本ではないが、フリードマンと共通する認識もあった。 例えばポーランドの評価。 地勢的にヨーロッパの中で重要な位置にあり、大国とみるべきだ、と。 ショパンの繊細なイメージと結びついて、ソ連・ロシアとドイツに蹂躙されたかわいそうな国、という日本人によくある認識とはかなり異なる。 北極海航路の話は、エコノミストの方でも触れられていた話だったが、本書では日本への影響にも少し触れられていたところもあり、津軽海峡や宗谷海峡が今後地政学的に重要になる、とか。 それ以外でも、驚いたこともある。 まず難民問題。 シリアなどの難民が、ドイツのNGO、NPOにより突然片道航空券を持って押し寄せる事態が起こりかねないという。 労働力不足が解消される? いやいや、全く受け入れ態勢が整わないまま事態が進み、大混乱が起きるのだろうな。 シーパワーが変わらず力を持ち続けるという話を読むと、中国がなぜ今海洋進出を焦って進めているのかが腑に落ちる。 沖ノ鳥島問題というのも、びっくり。 海洋法条約では限りなく「岩」に近いため、中国の南沙諸島問題のカードにされかねないのだそうだ。 エネルギー問題についても、考えさせられる。 民需であれ、軍需であれ、飛行機、ロケットは石油でしか飛ばせない。 石油は今後、戦略物資として温存させられる国とそれができない国に分かれていく。 日本もエネルギーミックスで原発を積極的に考えよ、というのだが…。 これはどうなのか。 数十年後の戦争と、一億年先までの地球環境とをどう考えていくのがいいのだろう。
Posted by
現代のアラブ情勢などを見据えて、今後の地政学を考えた対談集。 歴史的な背景を踏まえた両者の対談なので、非常に面白かった。
Posted by
ゴルバチョフもコールも自らの哲学と歴史観に基づく世界観を総動員してやりあった。その結果として互いに醸成した信頼と尊敬心が歴史を変える原動力になっていった。 インテリジェンス活動には人文学的な教養が不可欠。胆力も必要な上方収集の重要性も理解していた。
Posted by
山内昌之氏と佐藤優氏の現代政治情勢対談シリーズの1冊。 地政学といえば地政学だが、紛争・問題点などを1章ごとに対談している形で、時期の旬を過ぎるとあまり意味がないのではと思った。 1章 ISと中東情勢 ロシアやアメリカやトルコなどの主要各国、中東各国の思惑が説明されている。 ...
山内昌之氏と佐藤優氏の現代政治情勢対談シリーズの1冊。 地政学といえば地政学だが、紛争・問題点などを1章ごとに対談している形で、時期の旬を過ぎるとあまり意味がないのではと思った。 1章 ISと中東情勢 ロシアやアメリカやトルコなどの主要各国、中東各国の思惑が説明されている。 2章 ナショナリズムの深層(スコットランド、ウクライナ、沖縄)この後にイギリスのEU離脱も決まったが、世の中はグローバル化ともにナショナリズムが復権していることも視野に入れたほうがよいと思う。 3章 難民危機 シリア難民の受け入れ対応などによって、各国の思惑が見え隠れする。 4章 シリアのヨーロッパの対応、ロシアのリアリズム ロシアのリアリズム路線が存在感を増していることを書いている。 5章 中東の重視は石油の重視ということでもある。各国のエネルギー戦略が根底にあることの検証。 6章 対中、対韓、対露、「安倍談話」を巡る国としての歴史観についてなど 7章 世界史のリーダーシップ リーダーが必要な時代に必要な資質や能力とは。 ざっと読むのが良い本で、一つずつ検証するという本ではないような気がした。対談だといつものように読みやすい本だったとは思う。
Posted by
- 1
- 2