コーヒーの科学 「おいしさ」はどこで生まれるのか の商品レビュー
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作物ひとつとってもこれだけの情報があることにびっくり、どんな作物にもこれだけの物語、研究があるのだろうか。それともコーヒーだから?嗜好品に歴史あり、と言ったところか。 ティピカ種のイレギュラーさとか盗み出しの歴史(特に花束に混ぜたり)、おいしい耐病種の成り立ちなどが漫画の設定のようで面白かった。 自分は主に市販のパックのコーヒーをドリップすることしかないが、それでもフィルターの中で何が起こっているのかを知ることができて最近コーヒーを淹れるのが楽しい。お湯の流速が大事。泡を消さないよう注意。もっとも、自分はホットコーヒーは飲めないのだが。
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目の前のコーヒーを美味しくしてくれる一冊!! コーヒーマイスターの資格を取るのに、読んでおいたほうが良い本…という事で手にとりました。美味しくコーヒーが飲めるようになるためのハウツー本かと思ったら…コーヒーノキの生物学的分類の話が始まってびっくり! …そういえばこの本、ブル...
目の前のコーヒーを美味しくしてくれる一冊!! コーヒーマイスターの資格を取るのに、読んでおいたほうが良い本…という事で手にとりました。美味しくコーヒーが飲めるようになるためのハウツー本かと思ったら…コーヒーノキの生物学的分類の話が始まってびっくり! …そういえばこの本、ブルーバックスじゃん… …と、最初は正直「しまった!」と思いましたが、出会えてよかった一冊です! 私たちが日常的に飲んでるコーヒーが普及するまでの歴史、一杯のコーヒーが出来上がるまでの化学変化、そしてヒトに与える疫学的な影響…今まで、漫然と飲んでいたコーヒーが奇跡の飲み物に思えてきました。 味覚研究の分野では「情報のおいしさ」という考え方があって、ブランドイメージや高級感も、れっきとした「おいしさ」の一要素なのだとか(P125)。 (ラーメン発見伝の芹沢さんの言には科学的根拠があったのか…@@!) だとすると、この本に書かれている情報は、まさに目の前のコーヒーを「おいしく」してくれる、コーヒー好きには必読の一冊です!
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本屋をぶらぶらしていたときに目に入って買った。ブルーバックスの本を読むのは初めてで知的好奇心を読書で満たす、一端の大人になったのだなと思う。それはともかく毎日コーヒーをドリップして飲んでいる立場からすると興味深い話の連続でますますコーヒーのことが好きになれた。 著者は大学の先生で微生物学、遺伝学を専門にしている方。科学的な視点からコーヒーを捉え直す一冊となっている。科学的というのは文字通りで、物理学、化学、生物学、さらには歴史学まであらゆる観点からコーヒーを考察している。大学の先生とはいえ、この知識の総動員っぷりは総合格闘技でいえば寝てよし、立ってよしのトータルファイターさながらである。私たち消費者がコーヒーを飲むまでの経路に合わせた構成になっている点が分かりやすくて良い。世の中には「どうやったら美味しいコーヒーを飲めるか」というハウツー本はたくさんあるが、コーヒーに関する知識を体系的に獲得する観点でいえば本著に勝るものはないだろう。そのくらい圧倒的な情報量であり、なかでも焙煎する前のコーヒー豆としての生物学的情報が充実している。のちに焙煎のチャプターで豆の形状の話が登場し知識の裏付けが実践に活きることの証左となっている。そこが単純な学術書とは異なっておりブルーバックスシリーズの醍醐味なのだろう。 日々のコーヒー生活への還元でいうと個人的に一番大きかったのは豆の選定時の情報量が増えたことだ。これまでは産地と焙煎でなんとなく買ってたけど、さらに豆の種類、精製方法が加わりさらにコーヒーを楽しめそう。また毎日ペーパードリップで抽出しているのだけども、それはカラムによる成分抽出と同等であるという論点は化学専攻の身としてグッとくるものがあった。一定の味にするためルーティン化しがちな作業だが今回知った理論を念頭におきつつ色んなスタイルを試してみたい。 コーヒーのおいしさを科学的なアプローチで解析していくあたりが個人的にはハイライトだった。コーヒーに含まれる物質解析から有機化学のアプローチで香りを含めて解析するアプローチは想像がついたものの、口の中でのコーヒーの液体としての物理化学的な動態、分子の挙動が味に対してインパクトを持っていることは目から鱗だった。その同じようなアプローチで焙煎、抽出も再考されておりハウツー本でバリスタなどが提案している手法の裏付けをガンガン取っていくところに知的好奇心が大きく満たされた。 コーヒーという飲み物の複雑さと人間の生物学的な複雑さがかけ合わさっいるので未解明なことはまだまだたくさんある。それは特に健康面での影響が顕著である。コーヒーは良い方向にも悪い方向にも喧伝されるが本著ではそこも慎重かつ冷静に科学的なアプローチで解説してくれており信頼できる。コーヒー道は奥が深いので、本著で得た知識を念頭におきつつ精進していきたい。
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科学的思考に弱いので自分にとっては苦行なページも多かったが、全体としてコーヒーの科学的側面をたとめた本としては敷居が低いと思う。まだ分からないことも多いので、この本をもとに、まとめ直した本が随時著されることを期待したい。
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遺伝子学や微生物学の学者が趣味で突き詰め始めたコーヒーに関する本を書いた。コーヒーの品種からさまざまな淹れ方、コーヒーの科学的な効能など、コーヒーを題材に幅広く話題が展開する。 仕事柄コーヒーに関わることになったので知識を少しでも得ておこうと手に取った本。学者らしくかなり科学的...
遺伝子学や微生物学の学者が趣味で突き詰め始めたコーヒーに関する本を書いた。コーヒーの品種からさまざまな淹れ方、コーヒーの科学的な効能など、コーヒーを題材に幅広く話題が展開する。 仕事柄コーヒーに関わることになったので知識を少しでも得ておこうと手に取った本。学者らしくかなり科学的な分析をしている項目もある。小難しい部分はさておき、コーヒー入門として参考になる。いろんな品種や抽出方法による味の違いの解説もあるが、これは自分で実際飲み比べするしかなさそうだ。 専門分野を趣味に生かして本を一冊書けるほど掘り下げられるというのは非常にうらやましい。
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コーヒーに興味ある人は読んでも損はない 速読練習の一環で手に取りました。 308ページ中25分で100ページ程3分の1 文庫本はやはり分厚い。 さっと読んだので詳しい用語は中々覚えられなかったがコーヒーの流れや近年で大きく広まり嗜まれるようになったのを知れたので面白かった。 ざっくり印象に残ったこと ・収穫→焙煎→抽出があるが焙煎は生産地ではなく消費地で行う事。 ・コーヒー豆は植えても生えてこない。 ・昔は薬として愛用されており、 一部では覚醒作用のある神秘の飲み物として部族が飲んでいたなどの歴史がある。 ・1900年代から日本には大きく広まり 缶コーヒーを広めたのは日本。 UCCコーヒーが独自開発して自販機があるという日本独自の文化のおかげで広まった。 など簡単ではあるがたくさんのことを学べた。 前半にはコーヒーの歴史、後半には抽出の仕方や美味しさについて詳しく記載があるので好きな方にはおすすめです!
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タイトル通り本当に科学的な視点から分析したコーヒーの話。 「コーヒー好きだし読んでみるか」くらいの感覚で深く考えず読み始めたんだけど、別にコーヒーを飲む上で全く必要のない科学的な説明ばかりで「コーヒーは好きだけど別にそんな知識を知りたいわけじゃないんだよな」と気付いてしまってか...
タイトル通り本当に科学的な視点から分析したコーヒーの話。 「コーヒー好きだし読んでみるか」くらいの感覚で深く考えず読み始めたんだけど、別にコーヒーを飲む上で全く必要のない科学的な説明ばかりで「コーヒーは好きだけど別にそんな知識を知りたいわけじゃないんだよな」と気付いてしまってからは興味のない章は飛ばしてしまった。
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第4章に入ったあたりで飽きてきたので一時離脱、また気が向いたら続きを読みたい (故、とりあえずそこまでの感想) コーヒーが収穫されてから飲料として提供されるまでの本当に基本的な工程さえ知らずに「まあ、普段から飲んでるしな」くらいの気持ちで読み始めた身としてはそもそもの「収穫→精製...
第4章に入ったあたりで飽きてきたので一時離脱、また気が向いたら続きを読みたい (故、とりあえずそこまでの感想) コーヒーが収穫されてから飲料として提供されるまでの本当に基本的な工程さえ知らずに「まあ、普段から飲んでるしな」くらいの気持ちで読み始めた身としてはそもそもの「収穫→精製→焙煎→抽出」についての部分でさえ真新しいことを目にするかのような気分で読み進めることができた 実際上記にある読み始める前の私のような方々も多いだろうと思うので、その場合はぜひ読んでみてほしい きっと新たな視点が得られるだろう コーヒーの「科学」とタイトルにある通り、本当にあらゆる科学的視点からコーヒーについて論じているが、私自身は「おいしさの科学」のあたりで飽きてきてしまったので自分が興味を持てそうな分野から読む方がいいのかもしれない なんとか内容を覚えようとメモ等を取ったりしていたがおそらく数ヶ月後には忘れてしまっているだろう、なんとも嘆かわしい
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コーヒーの美味しい淹れ方を知りたくて手に取りました。淹れ方とそれに関連する科学的背景がわかっただけでも満足ですが、コーヒー豆の種類や歴史などの記載も結構厚めでそちらはそちらで楽しめました。デカフェのコーヒーってどうやってできているんだろうというのもずっと疑問に思っていたので、そこ...
コーヒーの美味しい淹れ方を知りたくて手に取りました。淹れ方とそれに関連する科学的背景がわかっただけでも満足ですが、コーヒー豆の種類や歴史などの記載も結構厚めでそちらはそちらで楽しめました。デカフェのコーヒーってどうやってできているんだろうというのもずっと疑問に思っていたので、そこもスッキリポイントでした。
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読むと何故か眠くなっちゃう不思議な本で読了に半年かかった…根っからの文系なので…科学的に丁寧にコーヒーを紹介してくれて、知らない淹れ方とかもあって気になります!筆者は本当にコーヒーが大好きなんだなと思います。 ただ、全体的に「諸説ある」「まだはっきりと分かっていない」という結論が...
読むと何故か眠くなっちゃう不思議な本で読了に半年かかった…根っからの文系なので…科学的に丁寧にコーヒーを紹介してくれて、知らない淹れ方とかもあって気になります!筆者は本当にコーヒーが大好きなんだなと思います。 ただ、全体的に「諸説ある」「まだはっきりと分かっていない」という結論が多いので、何となくふにゃっとした読了感だけど、まだまだ謎が多いってことなんでしょうね… もっとコーヒーを味わいたくなる一冊でした。面白かった!
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