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シャープ崩壊 の商品レビュー

3.8

43件のお客様レビュー

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2016/11/16

液晶パネルの大規模な外販にビジネスモデルを変えた時に、自社の需要を優先し、外部への供給責任を果たさなかったことが、業界での信用を失わせた。下請けへの対応等もあり、国内の同業者からの救いの手が差し出される事はなかった。事業戦略の失敗き加えて、会社としての品格が問われたのだと思う。

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2016/09/17

液晶などで業界で確固たる地位を手にしたSHARPの凋落や迷走を多数の関係者の取材で明らかにした一冊。 本書を読んで、SHARPの内情を深く知ることが出来ました。 シャープペンシル電卓、太陽電池、液晶モニターなど大衆の生活に変革をもたらす開発を行い、液晶モニターやカメラ付き携帯な...

液晶などで業界で確固たる地位を手にしたSHARPの凋落や迷走を多数の関係者の取材で明らかにした一冊。 本書を読んで、SHARPの内情を深く知ることが出来ました。 シャープペンシル電卓、太陽電池、液晶モニターなど大衆の生活に変革をもたらす開発を行い、液晶モニターやカメラ付き携帯などその後も色々な商品を生み出した同社が液晶事業の成功による慢心、不毛な権力闘争、キングギドラ経営、サムスンと鴻海との関係など人間や他社との関係で堕ちていく様には色々と考えさせられるものがありました。 また、創業者の早川徳二氏の模倣される商品を作って次の製品にすぐ取りかかる精神や7代目高橋社長のJALを再建した稲盛さんの信奉など人となりの感じられるエピソードも多く書かれており、そのなかでも日本電産に転職した5代目社長の片山氏のエピソードが非常に印象に残りました。 強気な姿勢の経営が様々なところに波及して、現在があるということも本書で知ることができました。 戦後復興のなかでの情熱から創業した家電企業が一定の普及をしていくなかで、いかに存続していくことが難しいことであるかということや創業者の情熱を伝承していくことの難しさも感じました。 本書を読んで失った信頼が多く、一筋縄ではいきそうにない印象を感じましたが、鴻海傘下となり同社の今後が非常に気になります。

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2016/08/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

こんなん書いてええんかー、って内容多数。 信憑性不明。 ・シャープとサムソンが結んだ資本提携の内容に複写機事業売却に関する優先交渉権の件が。。。 ・2013年大型増資(新株発行)は東京オリンピックの神風によるもの。東京オリンピック開催決定による株式相場の上昇が無ければ銀行が首を縦に振らなかった。へー。

Posted byブクログ

2016/08/13

未だに危機から脱しきれない株式会社シャープ。複数回のリストラ、本社売却、鴻海との提携を経たものの、明るい兆しは少しも見えない。ロボホンなんぞ作っとる場合か。 ここまで悪化する事態が長引いている理由は本書を読んでよくわかった。ズバリ、シャープには創業一族を除いて、まともな経営トッ...

未だに危機から脱しきれない株式会社シャープ。複数回のリストラ、本社売却、鴻海との提携を経たものの、明るい兆しは少しも見えない。ロボホンなんぞ作っとる場合か。 ここまで悪化する事態が長引いている理由は本書を読んでよくわかった。ズバリ、シャープには創業一族を除いて、まともな経営トップが現れていない。リーダー不在、そのことに尽きる。 「液晶のシャープ」と呼ばれた全盛期からすでにその徴候はあった。社長、副社長、前社長の3人が思い思いに経営し、投資する。それは3本の首からビームを出す怪獣キングギドラに例えられた。彼らキングギドラが互いに疲れて、退くも、その後はビームを出す能力すらないワンポイント社長が1年間在籍。そして、現在の社長、高橋興三。今のところの彼の業績は自分の仲良しグループだけを残し、役員から一般社員まで幅広くクビを切ったことだけだ。 崩壊するのも当然という現在進行中の組織を、責任者をはっきりと名指しで、記した取材録。著者が「日本経済新聞社」だからこそ書けた暴露本だ。

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2017/05/17

カネボウ、ソニー、東芝、三菱自動車などシャープを含め名門企業の凋落は何が起因か興味深い。シャープは、トップの器でない人間が権力を持ち、奢りとプライドから誤った判断をし、保身と責任回避でかじ取りを過ったことが最大の原因。どこも上に立つ人間の能力と器の大きさが重要で、自身の小組織にも...

カネボウ、ソニー、東芝、三菱自動車などシャープを含め名門企業の凋落は何が起因か興味深い。シャープは、トップの器でない人間が権力を持ち、奢りとプライドから誤った判断をし、保身と責任回避でかじ取りを過ったことが最大の原因。どこも上に立つ人間の能力と器の大きさが重要で、自身の小組織にも当てはまる。それ以外にも、上に立つ者はエンロール力・リスクテイク力・細心配慮力を身に着けなければと痛感する。

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2016/04/30

テレビドラマの原作本かと思うくらいいろいろな出来事があって、関係者としてはその当時の自分のことを思い返しながら、とても興味深く読めた。 企業を生かすも殺すも人次第なんだなと改めて感じた。

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2016/04/28

全体としてまとまりのない本。時系列の中で事実の前後関係が行ったり来たりしていて非常にわかりにくい。わかりにくいながらもシャープが如何にして崩壊に向かったかについては良くわかった。 しかし、最新のホンハイによる買収の経緯について詳細に触れられていないのは不満だ。この本が発売された2...

全体としてまとまりのない本。時系列の中で事実の前後関係が行ったり来たりしていて非常にわかりにくい。わかりにくいながらもシャープが如何にして崩壊に向かったかについては良くわかった。 しかし、最新のホンハイによる買収の経緯について詳細に触れられていないのは不満だ。この本が発売された2016年2月と言う時期を考えるとこの買収の経緯についてもぜひ織り込んで欲しかったところである。文庫落ちする場合に完全版として出版されそうな気がする。

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2016/04/21

大企業病といえるのか、サラリーマン社長の長老支配の典型的な崩壊パターンですなぁ。本当に日本のいわゆる大企業は、大丈夫なんだろうか?

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2016/04/19

タイトル通り、シャープが買収されるまでのいきさつをまとめた本。日経新聞のシャープ関連の記事を時系列にまとめて、そこに記者の主観を入れて解説しているような感じを受けた。シャープがここまで不振に陥った原因を分かり易くまとめている感じ。

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2016/04/14

平易で簡潔な本だったので一日で一気に読んだ。企業経営上、大変参考になるというか、つくづく冷や汗の出る本だった。まだ進行中の事態なので詳細な記述は避けるが、とにかく、1、経営は絶頂期のときに綻びが埋め込まれたり生じたりするので絶頂期の時にこそ経営全般の点検をすべし。2、1つの事業に...

平易で簡潔な本だったので一日で一気に読んだ。企業経営上、大変参考になるというか、つくづく冷や汗の出る本だった。まだ進行中の事態なので詳細な記述は避けるが、とにかく、1、経営は絶頂期のときに綻びが埋め込まれたり生じたりするので絶頂期の時にこそ経営全般の点検をすべし。2、1つの事業に過度に利益を寄せない、過剰に投資をしない。出来る限り事業の柱を複数本化させる。財政の健全を保つ。3、実り多くしてますます頭を垂れる稲穂になる。奢らない。という3点が企業や事業の大崩壊を防ぐ方法かなと深く思いました。他山の石としたい。「創業者の精神は語り付けても受け継げない」これも覚えておきたい。

Posted byブクログ