デューン 砂の惑星 新訳版(中) の商品レビュー
リメイク版の映画が原作の世界観を忠実に再現していることがわかった。映画のキャスティングで読み進めるのも味わい深い。もう一回映画が観たくなった。
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「神はアラキスを創りたもうた―――信仰厚き者どもを鍛えるために。―――プリンセス・イルーラン『ムアッディブの英知』より(中巻P253から引用) 上巻で、わたしはアトレイデス家の家臣として鍛えられ、中巻ではポールやジェシカとともに、砂漠の民フレメンに鍛えられました。とってもおも...
「神はアラキスを創りたもうた―――信仰厚き者どもを鍛えるために。―――プリンセス・イルーラン『ムアッディブの英知』より(中巻P253から引用) 上巻で、わたしはアトレイデス家の家臣として鍛えられ、中巻ではポールやジェシカとともに、砂漠の民フレメンに鍛えられました。とってもおもしろいです。 上巻では不可解な言葉・人名に困りました。助けとなったのは下巻の附録と用語集、映画などのネタバレサイトでした。 特に下巻の「附録Ⅳ アルマナーク・エン=アシュラーフ(王侯貴族名鑑より抜粋)」は、物語の全体像を把握するのに役立ちました。 最初に引用させていただいた文のなかにある人名「プリンセス・イルーラン」「ムアッディブ」が誰なのか、これを読むことでようやく知ることができました。 惑星アラキスに慣れてきたら、なぜ「香料」なのかわかりました。 「香料」は麻薬的でり、抗老化作用があり、超常的能力が得られるものでありながら、料理に使うんです。コーヒー入れたりします。その香りはシナモンの香りに似たニオイがするそうです。そして惑星全体にほのかに漂うのです。 この情報から、わたしがイメージしたのは「カレー」です。だから「香料(スパイス)」かと納得できました。 中巻では惑星アラキスの砂漠の民フレメンを中心に動いていきます。砂漠の惑星アラキスは「水」が大変貴重です。フレメンの「水」に対する徹底ぶりがおもしろいです。 宇宙空間にひろがる帝国内は希少な「香料」利権がポイントですが、惑星アラキスでは「水」に関わる生態系が注目ポイントなのでした。
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デューン新装版の2巻。フレメンってベドウィンなんだろうな。宗教的熱狂を利用しつつも、その暴走に常に危惧を抱くあたりがいい。
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DUNE原作の中巻。 原作の上巻と映画はほぼ同じ内容だったのだが、中巻からは大分違うところも出てくる。 映画はかなり改変していたり短くしているのだが、それでも脚色の上手さが際立つ映画だったんだな、と原作を読んで思った。 しかし、原作から変更、カットされた箇所もとても面白い。より深...
DUNE原作の中巻。 原作の上巻と映画はほぼ同じ内容だったのだが、中巻からは大分違うところも出てくる。 映画はかなり改変していたり短くしているのだが、それでも脚色の上手さが際立つ映画だったんだな、と原作を読んで思った。 しかし、原作から変更、カットされた箇所もとても面白い。より深く『DUNE』という作品を知れたこともあって、手にとってみて良かったと改めて思った。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
中巻は、ポールとジェシカの逃避行から、ジェシカがフレメンの教母になるまでのお話。 だいぶ前に旧訳版を読んだとはいえ、ディテールは結構忘れるもので、フェイド=ラウサのコロシアムでの闘いや、リエト=カインズの最期も、そういえば小説ではそうだったか、と思い出したくらいです。 ただ、ジェイミスの息子二人がナイフを持って現れた場面はなぜかよく覚えていて、「僕はこの場面を知っている」という、ポールみたいな台詞をつぶやいてしまいました。 下巻も楽しみです。
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面白かった〜!!!映像が先行してインプットされていたおかげで、鮮明なイメージを持ちながら読み進めることができました。 それにしても情報量の多いこと!映画化にあたってビジュアルを重視したのは英断だった、と言わざるを得ないけれど、私はこの情報たちを知ることが出来て良かった。作品への愛...
面白かった〜!!!映像が先行してインプットされていたおかげで、鮮明なイメージを持ちながら読み進めることができました。 それにしても情報量の多いこと!映画化にあたってビジュアルを重視したのは英断だった、と言わざるを得ないけれど、私はこの情報たちを知ることが出来て良かった。作品への愛が増します。 ポールもジェシカも、普通の人間らしからぬ思考を隠し持っているんだよ。そしてそれがかっこいい。SFって、堪らなくかっこいい。 圧倒的な“能力”を持ってしまったポールの恐怖や葛藤の描かれ方も最高です。幸薄貴公子すぎる主人公、、。 上巻を読んでから映画館でPart1を鑑賞し、直後に購入したものの2年半も積読していた中巻でした。いざ読み始めたらあっという間だった(面白いけど堅いので、スピードがつくまでに時間を要するの、、)。 下巻こそ、映画公開前に読み終わっていたいな〜〜
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盛り上がってまいりましたな中巻。実は読む前に映画のPart2を観に行って、逆予習をして読み始めたわけだけど、進行具合も内容(設定と言うか)もけっこう原作と違っていて、映画は映画でPart1より見せ場が多くて楽しめた。一方原作は相変わらず心の声による独白がほぼほぼで、悪く言うとのそ...
盛り上がってまいりましたな中巻。実は読む前に映画のPart2を観に行って、逆予習をして読み始めたわけだけど、進行具合も内容(設定と言うか)もけっこう原作と違っていて、映画は映画でPart1より見せ場が多くて楽しめた。一方原作は相変わらず心の声による独白がほぼほぼで、悪く言うとのそのそと進行するわけだけど(特にお母さんのジェシカ)、それでも飽きさせない世界観があり、且つ事前に映画で映像観てるから、内容多少違えど、ビジュアルとして連想できる補完効果で、しっかり楽しめた。下巻は映画のPart3待ってるわけにはいかないので、事前に読むことになるけど、さて、どうなるのか。
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※ 本作品のレビューは下巻にまとめて記載しています。 https://booklog.jp/users/ravster/archives/1/415012051X
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地形や機械のなどについて描写が細かいが、頭の中でそのイメージを掴むことが難しい。SF小説でもあるので、生態系についての詳しい解説も中々頭に入ってこない。
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ハルコンネンの襲撃を受けて、アトレイデス家は壊滅的な打撃を受ける。 ポールとジェシカは戦いを生き延びて砂漠に逃れる。 フレメンと出会い、試練を経て、ふたりは砂漠の民に受け入れられる。 一方、ハルコンネン家には皇帝から調査が入ることになる。 ストーリーの大部分が砂漠や洞窟といった...
ハルコンネンの襲撃を受けて、アトレイデス家は壊滅的な打撃を受ける。 ポールとジェシカは戦いを生き延びて砂漠に逃れる。 フレメンと出会い、試練を経て、ふたりは砂漠の民に受け入れられる。 一方、ハルコンネン家には皇帝から調査が入ることになる。 ストーリーの大部分が砂漠や洞窟といった、フレメンの活動エリアで展開される。上巻のような大規模な動きはなく、ポールの精神的な成長がメインに描かれる。エンターテイメントを期待すると、退屈かもしれない。 ここでは、「デューン」という小説がSF小説というジャンルでありながら、人間を掘り下げる作業に重点をおいているところを評価したい。 SFというジャンルはどちらかというと、ビジュアル的なイマジネーションの豊かさを評価しがちで、宇宙船やどこかの星の異文化、時空移動などにまつわるルール作りといったものから受けるセンス・オブ・ワンダーが評価対象になりがちだ。 「デューン」は小説内の世界の構築やサンドワーム、ベネ・ゲゼリットという特殊な能力を持った修道女のような存在といったSF的な設定も十分に持ち合わせながら、上記のような人間描写にも重きを置いている。 この点が本作が何度も映画化を試みられるほどの魅力の一因だろう。 つけくわえるならば、ホドロフスキーやデヴィッド・リンチやといった監督たちが挑戦してはうまくいかなかった映画化を、ドゥニ・ヴィルヌーヴは興行的な成功に導いた。 第1作に関しては、いかにもヴィルヌーブらしい美しいビジュアルで構築された世界は見事だった。難を言えば、今までのヴィルヌーヴ作品にはあったキャラクターの掘り下げが希薄であり、プロットを追うことに注力しているように感じられたことだ。 「デューン」は子どものころに少し読んだが、読破はしなかった。 今回読んでいて感じるのは、本作はおとな向けの作品であり、人間というものをある程度知ってから読んだほうがよいのではないかということだ。 もちろん、読書によって知らない世界が開けるという一面もあるのだから、こどもが「デューン」を読んで人間について考えるというのも有効かとは思う。賢い子どもならそういうこともできるだろう。自分はそうではなかったというだけの話だ。だから自分にとっては今が「デューン」を読む適齢期なのかもしれない。
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