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はだかんぼうたち の商品レビュー

3.7

49件のお客様レビュー

  1. 5つ

    5

  2. 4つ

    23

  3. 3つ

    16

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2022/02/25

親友、恋人、夫婦、親子のあらゆる関係が交錯する。特に母と娘の関わりは胸が締め付けられる場面が多かったものの、最後の展開が痛快で清々しい気持ちに

Posted byブクログ

2022/02/09

「誰かと寝ることと誰かと寄り添うことは全然違う」 色んな人たちのそれぞれの生活を江國香織さんの静かな書き方で少しずつ書いていく 人の気持ちは変わっていくものだし、自分の心も変わっていく そうやって続いていく生活の悲しさと楽しさ。

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2022/02/01

「考えこんじゃうこととか、突然淋しくなることとか、不安になることとか」「誰かに会いたいと思ったり、声を聞きたいと思ったり、そう思ったことに驚いたり、行動して後悔したり」(p.359)、そういった「こんなこと」を積み重ねている時間こそが、一番生きてる、息をしてるって思っちゃう瞬間な...

「考えこんじゃうこととか、突然淋しくなることとか、不安になることとか」「誰かに会いたいと思ったり、声を聞きたいと思ったり、そう思ったことに驚いたり、行動して後悔したり」(p.359)、そういった「こんなこと」を積み重ねている時間こそが、一番生きてる、息をしてるって思っちゃう瞬間なんだから、どうしようもない。 文庫にて再読。以前読んだ時より、ずっと胸がきゅってした。

Posted byブクログ

2022/01/31

消え入りそうな繊細なレースの装丁と 誰かに選ばれなければいけない そんなことを考えず生きたいと願うあなたへ というフレーズにびびっときてしまった 江國さんの本ははじめて。 めくってみたら本来のカバーはキューピーちゃんなのもなんだか可笑しくて、読み終わった後に見ると登場人物たちの心...

消え入りそうな繊細なレースの装丁と 誰かに選ばれなければいけない そんなことを考えず生きたいと願うあなたへ というフレーズにびびっときてしまった 江國さんの本ははじめて。 めくってみたら本来のカバーはキューピーちゃんなのもなんだか可笑しくて、読み終わった後に見ると登場人物たちの心を想って愛おしい。 出てくる人たちはみんな少し不完全で歪で、人間みがある。不器用で、なんだかうまくいかない。 時系列にはのっとっているけど、コロコロと変わる視点に追いついていくのが最初は難しくて、でもどんどんとひきこまれる。解説を読んでなるほど!となったので、是非再読したい。 誰かに選ばれなければいけないという気持ちがなくなったか?と言われたらそんなことはないけど、 心の動き、フレーズがなんだか綺麗で心地よくて、他のお話も読んでみたくなった。

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2021/12/15

なんでもはっきりさせたがる人が周りに多い中で、言語化しなくてもいい関係ってあるよね、と主人公の視点に共感。 ラスト50ページくらいはどう収束させてくれるの、、、とやきもき。続きを想像してしまうラストがこの作品の醍醐味なのか。いや、続きが読みたい、、、 江國作品は生活を丹精に描いて...

なんでもはっきりさせたがる人が周りに多い中で、言語化しなくてもいい関係ってあるよね、と主人公の視点に共感。 ラスト50ページくらいはどう収束させてくれるの、、、とやきもき。続きを想像してしまうラストがこの作品の醍醐味なのか。いや、続きが読みたい、、、 江國作品は生活を丹精に描いてくれる。この作品も随所に切り取られた生活が美しい。 読み終わると感性が塞ぎがちな日々の生活が彩り豊かなものに変わってくる、、、ことを期待して新刊を手にしてしまうのだ。

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2021/12/09

やっぱり、言葉の使い方や、登場人物が好きなので、おもしろかった 主人公の相手役が、好きじゃなく、読んでいて腹の立つ人で、よくこんな人まで書けるなと思った もっともっと続きを読みたかった

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2021/12/04

久しぶりに江國ワールドにどっぷり浸かった。 すぐに別の世界にいる感覚になれるのが不思議。 相変わらずの女性の気持ちや行動にあるリアリティにこわくなるが、本作の男性陣は…?鯖崎みたいなタイプいるけどさ…なーんか最後までハマりきれないものも感じたかなあ。

Posted byブクログ

2021/10/30

人と人との関係はいろいろあるし無理に名前をつけようとしなくていいしそもそも名前をつけて一般化させようとしなくてもいいんだよって言ってもらえてる気がして嬉しかった 江國さんの作品の中でも桃は好きだなあ〜〜 すごくおこがましいけど今私が思い悩んでいる状況と少し似てるように感じて、あ...

人と人との関係はいろいろあるし無理に名前をつけようとしなくていいしそもそも名前をつけて一般化させようとしなくてもいいんだよって言ってもらえてる気がして嬉しかった 江國さんの作品の中でも桃は好きだなあ〜〜 すごくおこがましいけど今私が思い悩んでいる状況と少し似てるように感じて、ああ私だけじゃないんだって救われる思いだった 由紀と桃/陽、響子と未来の母娘関係の比較が印象に残っているけどうまく言葉にできない でも由紀の登場するシーンはどれも読んでいて心が苦しくなった 鯖崎みたいな人魅力的だよなあ〜〜〜 こういう人がどういう一生を過ごすのか気になる 今は響子にお熱でも、またすぐ気持ちが変わっちゃうんだろうなって思ってしまう、性格悪いのかしら どちらかというと隼人に不快感を持つことが多かったけど、みなさんの口コミを見てたらいろんな意見があっておもしろい

Posted byブクログ

2021/10/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

出来事が淡々と書かれている。登場人物の関係が見えてくるのがおもしろかった。描写が素敵です。串とか空のコップとか、出てくる物全部に人の心が表れているようだった。誰とも全部はうまくいかなくて寂しい。 桃は、まず名前がかわいい。華奢な美人で頭も良く、私からしたらとても羨ましい女の子だったので、鯖崎が響子に興味を持ったときには鯖崎見る目あるじゃん!と思ってしまった。でも桃のことは好きです。 鯖崎は実際いたらこんなヤツ嫌いだと思いながらも大好きになるだろうなと思った。 最後の方、由紀に鯖崎を『彼』と紹介しているところがリアルだった。ママにわかるように当てはめるしかないんだよね。 あとは未来ちゃんが辛かった。お姉ちゃんを強要しないでほしい。響子にキツくなるのもわかるよ。 読後はなんだかぼーっとするような余韻があった。その後2時間お昼寝した。

Posted byブクログ

2021/09/25

江國香織の小説は、今まで一気読みしなかったことがないくらい、いつも引き込まれてしまう。 主人公は、歯科医の桃と親友の響子(ヒビキ)という対称的なふたり。この設定にずいぶん前に読んだ「ホリーガーデン」を思い出した。 桃の両親や姉、ヒビキの夫や亡くなった母親の恋人など、登場人物が多...

江國香織の小説は、今まで一気読みしなかったことがないくらい、いつも引き込まれてしまう。 主人公は、歯科医の桃と親友の響子(ヒビキ)という対称的なふたり。この設定にずいぶん前に読んだ「ホリーガーデン」を思い出した。 桃の両親や姉、ヒビキの夫や亡くなった母親の恋人など、登場人物が多く、江國さんの小説ではよく使われるが、何人もの視点から描かれながら話が進んでいく。 同じ世界の同じ出来事も誰が語るかによってまったく違う見え方になることに改めて気付かされる。この小説には、「不倫」が当たり前のように描かれるが、モラルに反することも含めて、何ごとも簡単に善悪や白黒をつけることはできないのでは、と思ってしまう。 桃は理想的な恋人だった石羽と別れ、年下の鯖崎と付き合うが、あろうことか鯖崎はヒビキにも近づいていく。桃は傷付いても嫉妬でどろどろになったりしない。このあたりの心理はよく理解できない。こんなに執着しないでいられるのか。 ジゴロ体質だという鯖崎。そして桃は自分と鯖崎は似た者同士だという。 最終盤で桃が言った「みんな、いつまでこんなことをするのかしら」は、江國香織さん流の自虐コメントのようにも感じる。 「みんないつまでこんな物語を求めるのかしら」

Posted byブクログ