クリスマス・キャロル の商品レビュー
子どもの頃、なんらかの児童文庫版で読んで以来の『クリスマス・キャロル』。 スクルージの改心が案外はやくないか、とか。 スクルージが守銭奴になった原因ははっきり描かれていないけどここの掘り下げがほしくなっちゃうな、とか。 未来のクリスマスの精霊に見せられた光景は「どうせ未来は変えら...
子どもの頃、なんらかの児童文庫版で読んで以来の『クリスマス・キャロル』。 スクルージの改心が案外はやくないか、とか。 スクルージが守銭奴になった原因ははっきり描かれていないけどここの掘り下げがほしくなっちゃうな、とか。 未来のクリスマスの精霊に見せられた光景は「どうせ未来は変えられない」という絶望方向に行っちゃう可能性があるので改心を目的とするならば逆効果になるのでは?とか。 いろいろな物語に触れてすれてしまった感想が自分の胸の中に去来しまくったけれど、それはとりあえず脇においておいて、お話はとても楽しめた。 解説を読んで当時のイギリスの社会問題であった子どもの貧困に対する問題提起として書かれたと知った。 クリスマスを他者に手を差し伸べる日として描けるのは、宗教的背景に裏打ちされているからなのだよな、と思う。
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『オウエンのために祈りを』の下巻も佳境をむかえたところで返却日になっちゃって、「すいませんもういっかい貸してください、てへ」なんて頭を下げたところ、今度は受付さんが「すいません」なんて頭を下げるんで、ん? って思ったら「予約している方がいます」ですって。ええ! まさか? って、ま...
『オウエンのために祈りを』の下巻も佳境をむかえたところで返却日になっちゃって、「すいませんもういっかい貸してください、てへ」なんて頭を下げたところ、今度は受付さんが「すいません」なんて頭を下げるんで、ん? って思ったら「予約している方がいます」ですって。ええ! まさか? って、まぁそりゃ良い本ですから、読む人もいますわね。 というわけで『クリスマス・キャロル』です。オウエンがこのクリスマス・キャロルに出てくる重要な幽霊をお芝居で演じるんですが、その意味というか意図がよくわからなかったんです。って、『クリ・キャロ』読んでもわかりませんでした! が、わからないながらに、いろいろ気づいたような気がしないでもないような気が……。 まずはこの『クリスマス・キャロル』が、ナントカ・アーヴィングという作家の影響を受けているらしいこと。これに応えてジョン・アーヴィングは『クリ・キャロ』を下敷きにして『オウエンのために祈りを』を書いたんじゃないかな? そうなると『クリ・キャロ』は世界中の子どもたちのためのおとぎ話という体をとりつつも、生きることにくたびれた大人たちへの寓話であるからして、生涯5歳児と変わらぬ身長のオウエンが、世界中の子どもたちを体現していて、その報われぬ命を読むことになる我々が、『クリ・キャロ』を読んだ大人たちが行き着く場所と同じところにいくんではないか? ってそれはいったいどこなんだ? ふと『カラマーゾフの兄弟』でドストエフスキーが言いたかったところに通じるんではないか? と思いもしたんだけれど、うーむ『クリスマス・キャロル』、今のわたしには読み解けませんでした。『オウエンのために祈りを』を読み終えた時になにかわかるのかしらん?
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スクルージさんにどこかでお会いしたことがあるな…と思ったいたら、以前に読んだことがあった。 何度読んでも考えるところがある。
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スクルージに今まで焦点を当てていたけれど、あとがきを含め"子どもを救え"がテーマである事が良く分かる。 クリスマスが来るたびに読みたい。
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