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代官山コールドケース の商品レビュー

3.8

35件のお客様レビュー

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2019/03/30

著者の”ユニット”が非常に良かったのでこれも読んでみた。本書も一歩一歩謎が解かれていくに巻き込まれます。代官山のことを想像しながら読みました。表紙のデザインもすごくおしゃれ。

Posted byブクログ

2018/10/16

現在発生した事件を契機に17年前の事件を追ううちに、更に別の事件と繋がる。現在発生した2件の事件発生のタイミングが都合良すぎるかな?って思うけど、後半から中断できないくらいの面白さ。

Posted byブクログ

2018/08/28

1995年、日本中の警察がオウム事件に忙殺される中、代官山で女性が殺害される。その直後、被害者女性の恋人が変死し、彼が犯人ということで事件は決着する。 それから17年後、川崎市で強姦殺人事件が発生。その現場から発見されたDNAは代官山事件で残されていた持ち主不明のDNAと一致す...

1995年、日本中の警察がオウム事件に忙殺される中、代官山で女性が殺害される。その直後、被害者女性の恋人が変死し、彼が犯人ということで事件は決着する。 それから17年後、川崎市で強姦殺人事件が発生。その現場から発見されたDNAは代官山事件で残されていた持ち主不明のDNAと一致する。 代官山事件は「コールドケース」扱いとなるが、今さら捜査ミスを公にできない警視庁は水戸部警部補と朝香巡査部長の2人に密命を下す。 結局、2人の活躍で17年前の事件は解決するのだが、それに要したのはわずか2日。2人が優秀すぎるのか、当時の捜査が杜撰すぎたのか。それはさておき、このスピード感が本作品の魅力。警察組織内の個々があうんの呼吸で協力し合い、事件の真相にたどり着く。読み応えがある、清々しいミステリー小説だ。 この小説を横山秀夫が書いたら、警察内部で足の引っ張りあいで盛り上がるんだろう。

Posted byブクログ

2018/07/17

『地層捜査』に続く地誌小説ともいえる、特命捜査対策室の水戸部警部補が主人公の第2弾。 第1弾の新宿荒木町に続き、またも水戸部は事件現場の代官山界隈を歩きに歩きまくる。 読み手もつい、東京都区分地図を片手に、水戸部の後を追ってしまう。 今回課せられた捜査は、新たに川崎で起きた事件と...

『地層捜査』に続く地誌小説ともいえる、特命捜査対策室の水戸部警部補が主人公の第2弾。 第1弾の新宿荒木町に続き、またも水戸部は事件現場の代官山界隈を歩きに歩きまくる。 読み手もつい、東京都区分地図を片手に、水戸部の後を追ってしまう。 今回課せられた捜査は、新たに川崎で起きた事件との関連が疑われる17年前の女店員殺害事件。一方、西日暮里で起きた別の殺害事件を捜査する刑事は、17年前の事件に関わっていた時田警部補。 それぞれの捜査が交互に綴られて、やがて収斂する。 『地層…』が単線型に対し、こちらは複線型ともいえる構成になっており、読者にとっては、よりスリリングに楽しめる作品ではないだろうか。

Posted byブクログ

2018/04/25

正統派の警察小説である。 川崎で女性が強姦されたうえ扼殺されるという事件が発生する。 現場からDNAが検出されたが、それは十七年前代官山で起こった 女店員殺人事件現場で見つかったものだという。 代官山の事件では容疑者が浮かんだが、逮捕前に死亡。 自殺として処...

正統派の警察小説である。 川崎で女性が強姦されたうえ扼殺されるという事件が発生する。 現場からDNAが検出されたが、それは十七年前代官山で起こった 女店員殺人事件現場で見つかったものだという。 代官山の事件では容疑者が浮かんだが、逮捕前に死亡。 自殺として処理された、いわば、終わった事件だった。 十七年前の事件は冤罪だったのか。 警視庁の大失態を最小限にするには、 神奈川県警より早く犯人を見つけ出さなければならない。 特命対策室の水戸部、そして助っ人として 朝香千津子が呼ばれた。 終わった事件の再捜査であることから、 極秘捜査であるという難題が課せられる。 この作品の雰囲気は、ニュートラルだ。 色でいえばモノトーン。 そこには余計なものがない。 個性的な天才肌の刑事や、腕っぷしの強い刑事の アクションシーンもない。 だからこそ、無駄に感情を引きずられることもない。 警視庁の刑事、科捜研、そして所轄の刑事が それぞれの角度から、闇に沈んだ真実を掘り起こしていく。 散らばっていたものが真相に向かって集束していく。 それが肌で感じられ、ゾクゾクしてくる。 捜査の一歩一歩が、淡々と描写される。 だが、その淡々とした描写により、ヒタヒタと犯人の後ろ姿に迫ってゆく 刑事たちの足音が聞こえるかのようだ。 結末に近くなると、心拍数が上がる。 淡々とした作品で色があるとすれば、 結末における相棒の朝香。 優秀な捜査員の顔を崩さなかった朝香だが、 容疑者に向かってブチ切れる。 「性犯罪者のことをなんて言ってるか知ってる? 頭の中まで海綿体の猿野郎って言うんだよ」と。 このセリフ、スカッとした。

Posted byブクログ

2017/12/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2017.12.9 読了  特命捜査対策室シリーズの第2弾。聞き取り調査場面が数多く出てくる。今回は女刑事(朝香千津子巡査部長)を相棒として17年前の未解決事件に取り組む。同期の科捜研・中島も犯人逮捕に繋がるいい働きを見せている。ただいくらオウム事件で手がなかったとはいえ事件発生当時にきちんと聞き込みしていればすぐに解決したようにも思うが・・・

Posted byブクログ

2017/11/08

安定の佐々木譲。 ほぼ一気読みの勢いで読破。 シリーズ第2段。 懸念だった前作の決着にもちゃんと触れられていて安堵。 主要登場人物のキャラ立ちも十分に色づいてきて、シリーズモノとして軌道に乗り始める予感あり。次作にも期待

Posted byブクログ

2017/05/12

前作の地層捜査よりは読みごたえがあったけど、なんか淡々としていた。 代官山の真犯人もちょっと動機が弱すぎだし、もう少しドラマチックな展開があっても良かったかなと。。 やっぱり佐々木サンは道警シリーズが好きだ。

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2017/05/10

読みやすかったし、複数の視点から描かれているのも面白かった。事件解決時が若干あっさりしているような印象ではあるけれど…その経緯は楽しめた。

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2017/04/07

佐々木譲は好きな作家の一人だ。 とくに警察小説が大好きで、佐々木譲が書いた・・・というだけで内容を知らないまま購入してしまうこともある。 奇をてらった設定や派手な展開があるわけではない。 けれど、臨場感に満ちている展開や人物描写はいつも読みごたえがあって楽しい。 水戸部と朝香が...

佐々木譲は好きな作家の一人だ。 とくに警察小説が大好きで、佐々木譲が書いた・・・というだけで内容を知らないまま購入してしまうこともある。 奇をてらった設定や派手な展開があるわけではない。 けれど、臨場感に満ちている展開や人物描写はいつも読みごたえがあって楽しい。 水戸部と朝香が再調査のために声に出して過去の捜査報告書を読む場面。 はっきりと言葉として出すことで、より事件の悲惨さや矛盾点が浮かびあがってくる。 情報共有のための方法ではあっても、当時の状況がわかりやすく伝わってきた。 犯人と目され自殺したと思われていた風見。 もしも神奈川県警が当時の現場に残されていた遺留DNAとの一致を発見していなければ、再捜査がされることはなかった。 現実の事件でもあり得るかもしれないと思わせる展開は、うそ寒さを感じさせる。 警視庁の面目が傷つけられる可能性がなければ、誰も振り返りもしない終わった事件のままだっただろう。 事件が起きれば犯人を捜し、逮捕し、法的機関へと身柄を引き渡す。 それが警察の役割だ。 けれど、そこには思い込みや勘違い。 もしかしたら意図的な間違いだって起こるかもしれない。 警察と事件絡みで関わりを持てば、その人の人生が大きく変わってしまうことだって実際にはあるだろう。 警察側からしたらほんの小さなミスでも、誰かの一生を左右するような影響を与えることだってある。 時間的な制約もある。 物的証拠も17年も経ってしまえば新たな発見はない。 追い詰められた中で水戸部と朝香はひとつずつ当時の報告書に基づいた捜査を開始する。 刑事としての心情。 女性としての性犯罪者への怒り。 警察官もまたひとりの人間なのだと思えるところもいい。 地道な捜査から徐々に事件のすべてが浮かび上がってくる過程もいい。 長編だけれど長さを感じさせない、読みごたえのある物語だった。

Posted byブクログ