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書店主フィクリーのものがたり の商品レビュー

3.8

82件のお客様レビュー

  1. 5つ

    14

  2. 4つ

    33

  3. 3つ

    19

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

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2018/02/17

妻を亡くし、小さな島で書店を営むフィクリーが主人公。はじめは偏屈で嫌な男だが、店に捨てられた子供マヤを養女にし、育てているうちに変化していく。絵本なんか置かないと言っていたのに、子供のために絵本を入れたりするのが微笑ましい。やがてフィクリーは結婚し、マヤを含め三人で幸せに…。 そ...

妻を亡くし、小さな島で書店を営むフィクリーが主人公。はじめは偏屈で嫌な男だが、店に捨てられた子供マヤを養女にし、育てているうちに変化していく。絵本なんか置かないと言っていたのに、子供のために絵本を入れたりするのが微笑ましい。やがてフィクリーは結婚し、マヤを含め三人で幸せに…。 それだけならとても心暖まる話だなあと思うけど、私はあまりこの本を好きになれなかった。名前しか登場しない人物も含め、いくらなんでも人が死にすぎじゃないかなあ…。無理やり泣かせようとしてるように思えてしまった。

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2017/12/24

海外文学を読みこんでいなくても大丈夫。 そりゃ、ここに出てくる短篇小説を100%読了し、訳者の小尾芙佐さん言う所の「さまざまな作品の登場人物の名前やらなにやら」も全てわかっていればもっともっと高揚感があったかもしれない。 でも、平気。 近くに感じる事が出来る。 たくさんの人...

海外文学を読みこんでいなくても大丈夫。 そりゃ、ここに出てくる短篇小説を100%読了し、訳者の小尾芙佐さん言う所の「さまざまな作品の登場人物の名前やらなにやら」も全てわかっていればもっともっと高揚感があったかもしれない。 でも、平気。 近くに感じる事が出来る。 たくさんの人に読まれたらいいなと思う。 小尾芙佐さんの訳も良かったと思う。 あ。 でも、これから読む人は、 『フラナリー・オコナー「善人はなかなかいない」だけは読んでいたほうがいいかもしれない』 と訳者あとがきにあった。 ぐやじい。

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2017/12/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 店のなかをよちよちあるいて、絵のない本のあいだをとおりぬけ、グリーティング・カードの前もとおりすぎる。雑誌の面をさっとなでて、本のしおりがさしこんである回転台をいきおいよくまわす。おはよう、ざっしさん!おはよう、ほんのしおりさん!おはよう、ほんたち!おはよう、おみせ!(p.104)  マヤがどんなふうに本に近づくかといえば、まずほんのにおいをかぐことだ。カバーをはずして、本を顔にちかづけ、かたい絵本のページをひらいて顔にもっていき、それが両耳までとどくようにする。本のにおいは、だいたいパパのせっけんとか、草とか、海とか、キッチン・テーブルとかチーズのにおいがする。(p.105) 「本屋はまっとうな人間を惹きつける。A・Jやアメリアみたいな善良な人間をね。おれは、本のことを話すのが好きな人間と本について話すのが好きだ。おれは紙が好きだ。紙の感触が好きだ、ズボンの尻のポケットに入っている本の感触が好きだ。新しい本の匂いも好きなんだ」(ランビアーズ、p.308)

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2018/01/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

置き去りにされた少女と妻を亡くした男がぶつかり合いながら家族になっていく話なのかと思っていたが、(それで間違いでもないんだけど)、あっという間に娘が懐いて大きくなってって、それよりもっとロングスパンな話だった。 ”フィクリーのものがたり”でもあるけど印象に残ったのは義姉イズメイ。浮気の被害者で窃盗の加害者で、我慢しすぎておかしくなっちゃった人ってのが気になるというかもやっとするというか。

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2017/06/06

電車で読んでいたのですが、終盤涙ぐんできて危なかった。 島に一つの本屋さんと、そこに現れた一人の女の子。周りを取り巻く全ての人たちと出来事の一つ一つがとても魅力的で、ぐいぐいと引き込まれて読んでしまいました。どんでん返しや奇抜な展開はないけれど、この本屋さんに関わる人々がとても愛...

電車で読んでいたのですが、終盤涙ぐんできて危なかった。 島に一つの本屋さんと、そこに現れた一人の女の子。周りを取り巻く全ての人たちと出来事の一つ一つがとても魅力的で、ぐいぐいと引き込まれて読んでしまいました。どんでん返しや奇抜な展開はないけれど、この本屋さんに関わる人々がとても愛しく感じる一冊。

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2017/06/03

A・J 父ちゃん、トリビアリー・アニマル・ガーデンの休館チェックしてなかったんかい?(おまけに零下2度…ブルッ)普段あれだけグーグル活用してるのに、どうしたの?アリシアに会えるので頭いっぱいだったのかなw マヤが書いた実の母親を題材にした物語にはウルッときた。 警官ランビ...

A・J 父ちゃん、トリビアリー・アニマル・ガーデンの休館チェックしてなかったんかい?(おまけに零下2度…ブルッ)普段あれだけグーグル活用してるのに、どうしたの?アリシアに会えるので頭いっぱいだったのかなw マヤが書いた実の母親を題材にした物語にはウルッときた。 警官ランビアーズ、いい人だなぁ N.Y.タイムズのベストセラーに4ヶ月ランクイン 本屋大賞翻訳部門1位(←ん〜言うほどでもないかなぁ) 

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2017/02/11

とても良い時間でした。あたたかいお話なのですが、悲しいこともあり、でもそれがちょうどいいバランスです。主人公の書店主がだんだんと人と関わって行くのが優しくて。本屋のない町なんで、町にあらずだぜ、という台詞に大きくうなずきます。素敵な本の虫たちがたくさんです。各章のタイトルが短編?...

とても良い時間でした。あたたかいお話なのですが、悲しいこともあり、でもそれがちょうどいいバランスです。主人公の書店主がだんだんと人と関わって行くのが優しくて。本屋のない町なんで、町にあらずだぜ、という台詞に大きくうなずきます。素敵な本の虫たちがたくさんです。各章のタイトルが短編?の名前にもなっていて、A・Jのコメントも良くて読みたくなりました。先日読んだ「本泥棒」が本編にちらっと出てきたのも嬉しかったです。本を読むっていいなぁ、と感じたお話でした。

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2017/01/30

妻を亡くし心を閉ざしていた偏屈な書店主フィクリーの元に、2歳のマヤが置いていかれる。マヤを引き取ったことで、フィクリーの心が解けていき、島の人々との交流も生まれ、本を通じて繋がっていく、その過程が心地いい。この手の作品にありがちな、ほのぼのとした面だけじゃなく、人の醜い一面を描い...

妻を亡くし心を閉ざしていた偏屈な書店主フィクリーの元に、2歳のマヤが置いていかれる。マヤを引き取ったことで、フィクリーの心が解けていき、島の人々との交流も生まれ、本を通じて繋がっていく、その過程が心地いい。この手の作品にありがちな、ほのぼのとした面だけじゃなく、人の醜い一面を描いてもいるし、哀しいこともあるけど、あざとくないのですーっと胸にしみてきて、最後まで温かい気持ちのまま読み終えました。本屋のない町は、町にあらず……とまでは言わないけど、本屋のある町はやっぱりいい!お話は文句なしに面白かったけど、私には翻訳が読みづらかった。

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2017/01/26

昔から海外小説に苦手意識が強い。翻訳もの独特の言い回しのせいなのか物語がまったく身体に浸透していかない感覚があるからだ。本書も然り。最初は読むのが少々苦痛で、さて止めようか…と何度も思ったのにもかかわらず、なぜか本を捲る手は止まらず気付いたら読了していた。人生って良いことも悪いこ...

昔から海外小説に苦手意識が強い。翻訳もの独特の言い回しのせいなのか物語がまったく身体に浸透していかない感覚があるからだ。本書も然り。最初は読むのが少々苦痛で、さて止めようか…と何度も思ったのにもかかわらず、なぜか本を捲る手は止まらず気付いたら読了していた。人生って良いことも悪いことも隣り合わせにあって、そこに人との出会いは不可欠で、それは本との出会いも同じことで、だからわたしたちは読書から離れられない。p.308の8行目から始まるランビアーズのセリフに堪らなく共感し、このセリフのおかげでとても良い読書時間であったと締めくくれた。

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2016/12/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

小さな女の子に心を開いたことをきっかけに少しずつ彼の生活が変わって行きます。物語の冒頭のフィクリーと終盤のフィクリーとは別人のように違うと感じました。 ひとつの変化が大きな変化を呼び込む。人生とはそういうものなのかもしれないと思いました。

Posted byブクログ