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コーランには本当は何が書かれていたか? の商品レビュー

3.8

23件のお客様レビュー

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2016/08/21

Asian reading アジアの活読 『コーランには本当は何が書かれていたか?』カーラ・パワー 文藝春秋 原題IF THE OCEANS WERE INK An UNlucky Eriendship and a Journey to the Heart of the Qu...

Asian reading アジアの活読 『コーランには本当は何が書かれていたか?』カーラ・パワー 文藝春秋 原題IF THE OCEANS WERE INK An UNlucky Eriendship and a Journey to the Heart of the Quran by Carla Power 会社とOffの友人に、Islamをよくする方がいます。また、弊社は今年Diversityをトップメッセージで言っています。ということで、アジアの活読もクルアーン(コーラン)本を読了。 3つのポイント①誰もコーランを全部は読んでいない。その意味は、それぞれに解釈されやすいということ。だからキリスト教の方が、、ということではなく信仰の自由ということ。 ②後世の意図的な排他が女性差別と受け取られるようになったこと。③偶像崇拝を禁じていることがコーランを神聖なものと信じてしまう土壌になりえること(私見)。 やっぱり異なる価値観、多様性を認める考え方を広めねば と思いました。 筆者が教わったイスラム学者アクラムのインドの土地のポプラの木陰の描写P144で、宮本輝「ひとたびはポプラに臥す」を 思い出した、生きることの意味と宗教の意義。

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2016/07/18

コーランには何が書かれているか というタイトルはちょっとおかしい.If the Oceans Were Ink: An Unlikely Friendship and a Journey to the Heart of the Quran が原題なので,コーランの核心をさがして ...

コーランには何が書かれているか というタイトルはちょっとおかしい.If the Oceans Were Ink: An Unlikely Friendship and a Journey to the Heart of the Quran が原題なので,コーランの核心をさがして とでもしないと,内容と合わない. 途中で疲れて最後まで読めなかった.伝えたいことは分かる.

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2016/06/25

非イスラム教徒の女性ジャーナリストが、イスラム学者で聖典解釈者とコーランについて様々な議論をします。何が書いてあるかというよりは、どういう姿勢で読むのか、どうすれば預言者ムハンマドに近づけるか。西洋から見た表面的なムスリムではなく、ムハンマドが本来伝えたかった真髄に触れられたよう...

非イスラム教徒の女性ジャーナリストが、イスラム学者で聖典解釈者とコーランについて様々な議論をします。何が書いてあるかというよりは、どういう姿勢で読むのか、どうすれば預言者ムハンマドに近づけるか。西洋から見た表面的なムスリムではなく、ムハンマドが本来伝えたかった真髄に触れられたように思います。

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2016/07/02

借りたもの。 イスラーム過激派組織に関する報道でとり上げられている「コーランの一節」とされている大部分(イスラーム国家の建国とか、楽園に72人の乙女がいるとか)が、実はコーランには書かれていない!!というキャッチーな事実から始まり、読んでいてどんどん惹き込まれていった。 勿論、報...

借りたもの。 イスラーム過激派組織に関する報道でとり上げられている「コーランの一節」とされている大部分(イスラーム国家の建国とか、楽園に72人の乙女がいるとか)が、実はコーランには書かれていない!!というキャッチーな事実から始まり、読んでいてどんどん惹き込まれていった。 勿論、報道でもそれらが「『コーラン』を歪曲した解釈である」と端的に伝えられるが、では一体『コーラン』は何が書かれているのか、何を言わんとしているのか…… インド系イスラーム教徒のアクラム師と女性ジャーナリストのカーラ女史による、1年の講義――それは『コーラン』の一部分に対する旅のようなものだった。 “保守派”や“原理主義”という言葉からイメージされるものとは異なる実態が浮かび上がってくる。‘コーランは単なる手引ではなく、視野を広げる手段だった(p.94)’。 歪曲された解釈は“セム系一神教のひとつであるイスラーム的なるもの”と“後世に持ち込まれたアラブや諸々の文化由来のもの”が混同したり、都合よく解釈された結果であることが垣間見れる。 「イスラーム」は女性の権利を肯定し、異教徒にも敬意を払うよう求めている。それを明文化しているにもかかわらず…… アクラム師は、『コーラン』に誤った解釈をする人々――都合のいい文節だけを切り取り、前後の文脈を読んでいないことを強く非難する。 この本は『コーラン』の精神の基盤探求だけでなく、アクラム師とカーラ女史の半生や経験を通して、イスラームとその周辺の歴史や文化を垣間見る旅本の様相もあった。それが『コーラン』の近現代史・文化史を補完する。 それが『コーラン』が過去のメジャーな慣習に囚われた保守的なものではない面があることを知る布石になっているようだった。 勿論、歪めた解釈があることは前述通りだが、だからこそ文献調査や前後の文脈を読んで議論・内省することで本質を見直すきっかけを得る。 アクラム師は当初、児童婚を肯定していたが、女学生たちとの対話を通して、「考えを変える」(否定)に至る。 学者としても、己の考えを翻すという勇気にも、感嘆してしまった。

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2016/05/23

イスラム教の歴史上、女性のイスラム学者は9000人いるという。 モスクで礼拝することについて、原初、女性は子育て等の理由で「免除」されていたが、禁止はされていなかった。 禁止したのはその後のアラブの習慣によるらしい。 著者が対話するインド出身のイスラム学者の立場は明快だ。コーラ...

イスラム教の歴史上、女性のイスラム学者は9000人いるという。 モスクで礼拝することについて、原初、女性は子育て等の理由で「免除」されていたが、禁止はされていなかった。 禁止したのはその後のアラブの習慣によるらしい。 著者が対話するインド出身のイスラム学者の立場は明快だ。コーランは神の言葉であり、信仰は自身と神の契約であり、それ以外の何物も介在させる余地はない。 宗教を法とするということは、法にさえ違反しなければ正しく信仰していることになるという、堕落をもたらす。自身の信仰が正しいかどうかを判断するのは神のみだ。法律を決めた高官ではない。形式もまた然り。イスラム国は真っ向から否定される。 仏教にしてもイスラム教にしてもキリスト教にしても、時を経るにつれ、余計な雑物がまとわりつき、組織防衛が最優先され、教義が形骸化していく。にも関わらず、正しい主張は勢いの良い大きな声にかき消されてしまう。 イスラムはどこへ行くのか。

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2016/04/21

コーランに書かれていることについて、誤謬を正す本。異文化によって生じるギャップを埋める考えも記されている。

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2016/04/06

[大海の中へ]いわゆる世俗的な家庭に生まれ、中東や南アジアの諸都市で育った著者のカーラは、イスラーム古典の卓越した研究者であり、ムスリムでもあるアクラムと出逢う。欧米で吹き荒れるイスラーム批難の声に違和感を覚えた彼女は、イスラームを理解するために、アクラムと1年間にわたって『コー...

[大海の中へ]いわゆる世俗的な家庭に生まれ、中東や南アジアの諸都市で育った著者のカーラは、イスラーム古典の卓越した研究者であり、ムスリムでもあるアクラムと出逢う。欧米で吹き荒れるイスラーム批難の声に違和感を覚えた彼女は、イスラームを理解するために、アクラムと1年間にわたって『コーラン』を読み進めるというプロジェクトに乗り出すのだが......。著者は、『ニューズウィーク』紙などに寄稿しているジャーナリストのカーラ・パワー。訳者は、東京大学で宗教を学んだ経験を持つ秋山淑子。原題は、『If the Oceans Were Ink: An Unlikely Friendship and a Journey to the Heart of the Quran』。 まず本書を読むにあたっては、これは『コーラン』の解説本ではないという点に留意が必要かと。むしろ、著者が「私は一種の文化的な地図の作成者となることを願った」と記しているとおり、二人の(既に強固な思想や価値観を形作っている)人間の思想的なつばぜり合いといった趣きが強い作品かと思います。あまり類書に出会ったこともないためでしょうか、非常にスリリングな読書体験をすることができました。 ただこの試みを絶望的なまでに「損なっている」のが、イスラーム理解のために禁じ手とカーラ氏が主張する姿勢やものの考え方を、そのまま彼女自身が踏襲してしまっているところ。しかしその「損ない」故に本書が価値のないものになるかと問われればそうではなく、反対にその「損ない」にこそ本書を読む価値が潜んでいる気がします。結果として本書終盤からの下記の抜粋のとおり、このプロジェクトが「カーラ氏のカーラ氏による、(アクラム氏の助けを借りた)カーラ氏のための」ものとなったことに(良い意味でも悪い意味でも)限界があると強く印象付けられました。 〜アクラムの宗教を勉強することで、私は私自身の宗教を実践することができた。〜 読書会やゼミの議論に非常に向いた作品だと思います☆5つ

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2016/01/09

本書の主張のエッセンスとしては「現在我々がイスラム世界に対して原理主義的、異常だと思う慣習や考え方は、元々のコーラン、ムハンマドの教えには無い」ということになろうか。 内容にムスリムの日常や自分語りが多く、彼らを理解するための背景として必要なのかもしれないが、それにしても分量が多...

本書の主張のエッセンスとしては「現在我々がイスラム世界に対して原理主義的、異常だと思う慣習や考え方は、元々のコーラン、ムハンマドの教えには無い」ということになろうか。 内容にムスリムの日常や自分語りが多く、彼らを理解するための背景として必要なのかもしれないが、それにしても分量が多く冗長に思える。原題を見ると、あくまで友情を通じて議論を交わした経過を綴った本ということなので仕方が無いか。

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2016/01/06

マスコミの影響を受け、イスラム教について多くの誤解をしていた。コーランを都合よく援用して、様々な混乱を生じさせていることがよく分かった。

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2016/01/03

この題名には少々裏切りを感じる。フェミニストのユダヤ系アメリカ人女性が、コーランの解釈を研究するインド人、オックッスフォード在住のイスラム原理学者から講義を受け、密着取材をしたもの。非常に個人的な内容で、いわゆる少数派の解釈だ。家庭において男は女を管理し、究極的には打って従わせる...

この題名には少々裏切りを感じる。フェミニストのユダヤ系アメリカ人女性が、コーランの解釈を研究するインド人、オックッスフォード在住のイスラム原理学者から講義を受け、密着取材をしたもの。非常に個人的な内容で、いわゆる少数派の解釈だ。家庭において男は女を管理し、究極的には打って従わせるとの内容や、多神教徒たちを見出し次第殺す、などとの物騒な記述は確かにあるようだ。これらの文面の解釈や、その後構築されたイスラム法により進化した現代のイスラム教をどう受け止めるかで、大きな幅があるということのようです。

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