コーランには本当は何が書かれていたか? の商品レビュー
メモ→ https://x.com/nobushiromasaki/status/1693110973421539552?s=46&t=z75bb9jRqQkzTbvnO6hSdw
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200Pまで読んだ。コーランを体系的に解説するものではない。 アクラムさんという人が言った内容を紹介するもの。
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フェミニズムに傾倒し宗教にはほとんど縁のない行動派のアメリカ人女性と、イスラム教の厳格な聖典解釈者が、意外にも意気投合しながら一緒にコーランを読むという本。「女性はベールやヒジャブで体を覆い、肌を見せてはいけない」・「女性に教育を受けさせてはいけない」・「ジハードで死ぬと楽園に7...
フェミニズムに傾倒し宗教にはほとんど縁のない行動派のアメリカ人女性と、イスラム教の厳格な聖典解釈者が、意外にも意気投合しながら一緒にコーランを読むという本。「女性はベールやヒジャブで体を覆い、肌を見せてはいけない」・「女性に教育を受けさせてはいけない」・「ジハードで死ぬと楽園に72人の乙女という報酬を約束されている」などの通説は実はコーランには一言も書かれていないのだそうです。 続きはこちら↓ https://flying-bookjunkie.blogspot.com/2019/05/blog-post_18.html Amazon↓ https://amzn.to/2VwuURp
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インド出身の過激な静寂主義者「アクラム」を通じた、著者によるイスラム教の解釈について記されている。 著者は、アメリカ人でユダヤ教の家に生まれたが、熱心な信者ではなくどちらかというと無宗教という宗教観の女性。 コーランに書かれていることには大変興味があるので、本書を読めばそれが分...
インド出身の過激な静寂主義者「アクラム」を通じた、著者によるイスラム教の解釈について記されている。 著者は、アメリカ人でユダヤ教の家に生まれたが、熱心な信者ではなくどちらかというと無宗教という宗教観の女性。 コーランに書かれていることには大変興味があるので、本書を読めばそれが分かるようになる、と思ったら間違いでした。 結局、昔のアラビア語で書かれたコーランは、それをどう解釈するかにより、攻撃的にも融和的にもなりうるのだ、ということを理解出来た。 また、この世に救いを求めないような宗教観は、まるで仏教も同じではないかと意外な共通点があるものだ、と不思議な感じである。
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1年間にわたってイスラム学者からコーランについて解説してもらいながら、ジャーナリストである著者がコーランを読んでいく。その講義を通じて、「イスラム的」とされるものの多くは地域や部族の習慣に過ぎず、コーランに書かれていないことを知る。 著者にコーランを講義するイスラム学者のアクラ...
1年間にわたってイスラム学者からコーランについて解説してもらいながら、ジャーナリストである著者がコーランを読んでいく。その講義を通じて、「イスラム的」とされるものの多くは地域や部族の習慣に過ぎず、コーランに書かれていないことを知る。 著者にコーランを講義するイスラム学者のアクラムは、非常に敬虔な信仰を持っている。行動だけでなく人格的にもムハンマドに倣おうと考えたアクラムは、非常に穏やかな人柄の人物でもある。「ムハンマドが教友たちに『静かに穏やかに振る舞う』よう助言した」からだ(92ページ)。 9.11やISのおかげでイスラムにはかなり悪いイメージが付いているが、色々な本やネットの記事を読むと、「あれはイスラムではない」という主張を多く目にする。本書を読むと、やはりあれはイスラムではないなあと(部外者ながら)感じるのだが、それだけではなく、女性を虐げる伝統などイスラムには無かったことが分かる。 宗教があまり身近ではない日本人には、イスラムについて、どうしてもニュース番組などを通じた過激で偏ったイメージを抱きがちだと思う。ひょっとしたらこの本は逆の方向に偏っているかもしれないが、ぜひ読んでみて欲しい本の一冊。 ちなみに、本書のタイトルから、コーランの章句を順番に取り上げて、その章句が書かれた文脈や内容を解説するような本かと思えるのだが、そうではないので注意が必要である。その類いの本としては井筒俊彦の『『コーラン』を読む』が良い(岩波現代文庫に収まっている)。
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コーランと解釈はその時代ごとに行きつ戻りつしていること、聖典の読み方は変えられても聖典の絶対性と信仰の絶対性は変えられないこと、宗教を外側から見ること。
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原題は「IF THE OCEANS WERE INK」。日本語に訳すと 「たとえ海がインクであっても」になる。これじゃ内容がさっぱり 分からない。だからって、この邦題はどうなのよ? 本はタイトル買いするんだよね、立ち読みはせずに。だから コーランを解説した書だと思ったん...
原題は「IF THE OCEANS WERE INK」。日本語に訳すと 「たとえ海がインクであっても」になる。これじゃ内容がさっぱり 分からない。だからって、この邦題はどうなのよ? 本はタイトル買いするんだよね、立ち読みはせずに。だから コーランを解説した書だと思ったんだ。でも、違った。 アメリカ人女性ジャーナリストである著者が、オックスフォード・ イスラム研究センターで出会ったインド人イスラム学者である アクラム師との対話や師の講演を通してコーランを学んだ過程 で感じたことを綴ったエッセイだった。 コーランやイスラム法について著者を導くアクラム師かかなり 保守的な学者ではあるのだが、予言者ムハマンドの言葉を、 言葉本来の意味としてかなり忠実に捉えて解釈しているよう に感じた。 特に女性に関するあれこれについては本来コーランに書かれて いることよりも、イスラム教が広まった地域の慣習が優先され てしまっているなんて話は目新しかった。 アクラム師自身が古典時代の女性イスラム学者9000人の業績 を掘り起した研究者。これには驚いた。分かっているだけでこの 人数である。実際はもっと多くの女性イスラム学者がいたって ことだよね。 本来は男性も女性も平等なのだとアクラム師は説く。それなのに 家父長制の慣習がある地域でイスラムが広まったことで、女性 を家に閉じ込めるのがイスラムなのだとなってしまっている…と。 教育にについてもそうだ。女性の一番の仕事は子供の教育。 だから女性には教育が必要だとなる。一部の地域で学校へ 通うだけで命の危険に晒されている少女たちがいる。それ こそコーランの誤った解釈になりはしないか。 自爆テロや異教徒とのジハードを唱える一部のムスリムたちを 「イスラム原理主義者」と呼ぶことがあるけれど、予言者ムハマンド の言葉を忠実に実践しようとするアクラム師こそが原理主義者 なのかもなぁ…なんて思ってしまった。 それは自爆テロや独りよがりなジハードとは対極に位置するの だけれど。 ただ、これも解釈のうちのひとつなのだろうと思う。コーランを 本当に理解するには古代アラビア語を理解しなくちゃ出来ない のだろうと思う。 他の言語に訳されたコーランは訳者がどの言葉を当てはめるか でニュアンスが違ってくるのだろうから。 私自身、少ないイスラムに関する知識で理解するにイスラム教と いうのは本来、寛容な宗教だと感じているのだけれどね。 本書でのアクラム師のコーラン解釈がすべて正しいとは言えない けれど、このような考え方もあるという見本として読むのがいいか も。でも、このタイトルはいただけない。
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ラマダン月にイスラム教を学ぶための本を読もうという個人目標を立て、選んだ本。ちょっと期待外れのところもありましたが、総じて読み応えはありました。 最初にちょっとした批判、というか不満。 訳本にありがちなんですが、原題をないがしろにし過ぎ。著者がつけたタイトルは"IF THE OCEANS WERE INK - An Unlikely Friendship and a Journey to the Heart of the Quran"です。直訳すれば「たとえ海がインクだったとしても - 奇妙な友情とコーランの核心への旅」といったところでしょう。 本書の中に「たとえ海がインクであったとしても、コーランに書かれている教えをすべて書き尽くす前にインクが涸れるだろう」という表現がありますが、それを活かした素敵なタイトルだと思います。 一方で、日本語版のこのタイトルだとあたかも「コーランに書かれているイスラムの教えを解説している」かのように読めますが、実際にはそうではありません。 この本の構成は、非イスラム、かつアメリカ人にしては珍しい(?)無神論者の著者が、友人のインド人イスラム学者と様々なテーマについて論じ合う中で、イスラム教徒ですらきちんと理解できていないコーランの教えや、非イスラム教徒がそもそも知らなかったり、誤解したりしている部分を詳らかにしていく、というものです。知的対話の積み重ねであり、著者の固定概念と友人のイスラム学者のイスラム宗教観のぶつかり合いであるとも言えます。 よって、コーランの中身そのものを解説してほしいなーという方にとっては明らかに欲求不満になります。その辺を押さえてから読まないと期待外れだと感じてしまうでしょう。 そういう印象を持たないためにも、原著と和訳とでタイトルが明らかに違う場合には、読み始める前に注意が必要です。 著者は、無神論者であることもあってか、自分が考える「あるべき」宗教観や倫理観についてはかなりリベラルです。キリスト教原理主義者やイスラム教原理主義者のようなガチガチに凝り固まったスタンスではないので(というか、そういうスタンスの人はそもそもイスラム教学者と議論をしようとは思わないでしょうね)、同じく無神論者が多い日本人にとって読みやすいのではないかと思います。何か所か、どうしても自分の意見とは相容れないところがある、と述べている部分もありますが、それがむしろ著者の人間味を表しているかと。 ボリュームがあり、著者とイスラム学者とのやり取りも濃いので決して読みやすくはないですが、コーランの教えというものをどのように理解すればいいのか、どうしてイスラム教が斯様に誤解されているのか、というところを紐解くには好い本だと思います。
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コーランを読んだ直後に読んだこともあり、コーランに対する前提の衝撃はそこまで大きくなかったものの、自由に解釈するという意味での幅の広さ・懐の深さを感じ得るには十分だった。歴史書とも言える旧約聖書、物語とも言える新約聖書に対して特定の時代の生活様式を書いたものがコーランであるという...
コーランを読んだ直後に読んだこともあり、コーランに対する前提の衝撃はそこまで大きくなかったものの、自由に解釈するという意味での幅の広さ・懐の深さを感じ得るには十分だった。歴史書とも言える旧約聖書、物語とも言える新約聖書に対して特定の時代の生活様式を書いたものがコーランであるというイメージを持っていた中ではなかなか新鮮な本だった。 適切な本を知らないが、イスラム教徒アラブ世界の慣習が切り分けられる副読本があるととても良いのだが。
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多くのムスリムがコーランをまともに読んでいないとは驚きだった。 前後の文脈と歴史的背景を前提に、解釈しないと全く正反対の意味合いになるのだと理解。その意味では、この本で示されている解釈も、1つの解釈に過ぎない。 異教徒を攻撃してよいとする部分も、その時代背景があったから出たものだ...
多くのムスリムがコーランをまともに読んでいないとは驚きだった。 前後の文脈と歴史的背景を前提に、解釈しないと全く正反対の意味合いになるのだと理解。その意味では、この本で示されている解釈も、1つの解釈に過ぎない。 異教徒を攻撃してよいとする部分も、その時代背景があったから出たものだとすれば、現代も同じ状況だと言えれば、現代でも認められるのではないか。 解釈は多様であり、一般的に考えられているイスラム教の反西欧文化的な部分も、 異なる解釈をする人が少なからずいる事は認識しておく必要がある。
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