ファイヤーボール の商品レビュー
社内の出世競争に敗れたサラリーマンが、町内会主催の祭りに中心となり活躍していく物語。 原宏一さんの小説は荒唐無稽な設定やハチャメチャな導入なのに、読み進めるうちにハマり込んでしまう。本書もそう。火の玉を転がす祭りを町内会レベルで主催するなんてややリアリティに欠けると思っていたのに...
社内の出世競争に敗れたサラリーマンが、町内会主催の祭りに中心となり活躍していく物語。 原宏一さんの小説は荒唐無稽な設定やハチャメチャな導入なのに、読み進めるうちにハマり込んでしまう。本書もそう。火の玉を転がす祭りを町内会レベルで主催するなんてややリアリティに欠けると思っていたのに、祭り当日のシーンでは完全にスタッフ側の心境に。一緒に玉を転がしてるつもりになってた。 タイトル通りとても熱い小説だ。
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まさに熱い球。イケイケの会社生活だったはずが、左遷されて、町内会の催しをやることに。これが結構のめり込めて、ハレの舞台の演出をうまくできた。でも、それにはいろんなサラリーマンの葛藤と家族との間があった。そうそう、仕事と家庭を切り離してなんて考えられないんだよね。
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題名からどんな内容か想像がつかなく、サラリーマン風の人物が描かれていたことこからお仕事小説かと思っていたら、まさかそのまんま火の玉転がし祭りというサプライズ。 現実的に考えたら荒唐無稽なシチュエーションですが、勇斗がいう「くだらねぇけど、マジおもしれぇ」内容で、久々の一気読みでした。 いろいろツッコミどころはあると思いますが、とにかく勢いで押された感じ。些末なモヤモヤした点などどうでもいいと思えるほど、スカッとさせられた一冊でした。
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ばかばかしい、だけど清々しい。爽やかな気分になれる物語。職場でも家庭でも居場所が見つからなくなってしまった咲元。自分探しの旅に出る年ごろではない。町おこしに夢中うになる。旧住民と、新住民との対立や、さまざまな無理難題に悩まされるが、そこは人生経験豊富なミドル世代。次々と解決し、一致団結していく様子は、本当に気持ちが良い。火のついた大玉ころがしのようなことを祭りとしてイベントを成功させるのだけど、とにかく熱い、熱すぎるのだ。ここまで祭りに夢中になれるものなのか?!少し理解できない部分もあるけど、町内の揉め事に悩んでる方には必見。学生時代の熱い気持ちを思い出させてくれるような、爽やかな読後感。
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季節が秋めいてくると「秋祭り」という言葉が思い浮かぶ。五穀豊穣を願って各地で行われる秋祭りだが、古の雰囲気を醸し出す静かな祭りもあれば、勇壮で興奮する祭りもある。 そんな「祭り」を題材とした物語を読んだが、思いがけないストーリー展開と快活なリズムを持ったとても楽しい一冊だっ...
季節が秋めいてくると「秋祭り」という言葉が思い浮かぶ。五穀豊穣を願って各地で行われる秋祭りだが、古の雰囲気を醸し出す静かな祭りもあれば、勇壮で興奮する祭りもある。 そんな「祭り」を題材とした物語を読んだが、思いがけないストーリー展開と快活なリズムを持ったとても楽しい一冊だった。 頑張る人を主人公にした物語を数多く書かれている作家さんだけに、今回の作品も主人公を始めとして前向きで元気の良い人々が登場する。 《あらすじ》 咲元は世界中を飛び回るエリート商社マン。家庭をかえりみる余裕がないほどひたむきに働いていたが、社内の派閥争いに巻き込まれていきなり閑職に追い込まれてしまう。仕事が少なくなった咲元は毎日早めに帰宅することになるが、今まで家庭を振り返ってこなかっただけに妻にも娘にも息子にも邪険にされてしまう。 妻も働くようになったことから町内会の会合にも行かされるようになった咲元は、ひょんなことから町内会で新しい祭りをつくるはめになってしまう。最初はいい加減に考えていた咲元も、町内会を牛耳っている長老グループに反感を覚え、「馬鹿馬鹿しいほど熱中できる祭り」をつくることに奔走しはじめる。反対派の陰険な妨害にあいながらも前へ前へと進む咲元に、徐々に家族も町内の人々も協力を始めるが、、、。 物語の舞台は町内会という小さな集まりだが、そこに「祭り」という要素を持ち込むことで話が次々と展開していくのが面白い。また、主人公を取り巻く人々の中に、家族も含めて共感の輪が広がっていく部分も、読み進めながらワクワクしてくる部分だ。 最近では町内会という組織は形骸化されているところも多くて、「知っている人同士が仲良くやっている」というイメージも否めないが、都市部ではさらにそういったことが顕著なのではないだろうか。 家族のあり方や仕事への取り組み方、地域との関わり方をも考えさせてくれる物語だが、読み終わった時の爽快感はさすがに原宏一さんの作品だ。読むだけで元気になる一冊だった。
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やっぱりこういうすっきり終わる話は好きだ。 仕事に生きてきた男が、自治会でちょっと発言したことがきっかけで自治会のお祭り担当となり、幾度の障害をクリアしながら後世に繋ぐ事ができる祭りを作り上げてくお話。 話の流れ的にはよくある展開だけど、祭りの盛り上がる様の描き方は秀逸。めっちゃ...
やっぱりこういうすっきり終わる話は好きだ。 仕事に生きてきた男が、自治会でちょっと発言したことがきっかけで自治会のお祭り担当となり、幾度の障害をクリアしながら後世に繋ぐ事ができる祭りを作り上げてくお話。 話の流れ的にはよくある展開だけど、祭りの盛り上がる様の描き方は秀逸。めっちゃワクワクした。 奇しくも自分も今年の自治会の祭り担当であり、祭りの規模の大小はあれどスムーズに感情移入できた。自分もとにかくやってみる!
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リストラされたモーレツ社員(死語)が、行きがかりで町内会にとんでもない祭りを提案したことから。。。。 原さんの定石。あり得ない状況を作って、その中で奮闘する主人公を描くパターンです。 勧善懲悪がはっきりし過ぎているとか、背景の書き込みがおざなりだとか、そもそも設定が無茶だとか、...
リストラされたモーレツ社員(死語)が、行きがかりで町内会にとんでもない祭りを提案したことから。。。。 原さんの定石。あり得ない状況を作って、その中で奮闘する主人公を描くパターンです。 勧善懲悪がはっきりし過ぎているとか、背景の書き込みがおざなりだとか、そもそも設定が無茶だとか、ご都合主義だとか、言い出せば沢山の欠点は上げられますが、まあそれらをひっくるめて面白い。 時折、どうしようもない主人公が設定されてしまい、全く物語に入り込めず大空振りになってしまうこともあるのですが、この主人公はマズマズ。奥さんが出来た人だし。 なんといってもこの作品の目玉は、竹と藁で作った直径3mの大玉を燃やしながら突いて動かし奉納する祭りなのですが、そういう原初的な情熱に邁進する姿がやはり人を引きrつけるのでしょうね。
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