熱なき光 昭和天皇への親書 の商品レビュー

星野剛(著者)

2015/12/20

母校の卒業生である朝河貫一に関するバイオロジー。在学中からもちろん名前は知っていたが、本書はその一生とハイライトを鮮やかにそして熱筆に綴っている。安高生なら誰もが知っているだろう、朝河桜のストーリーももちろん載っている。

著者の星野剛は図らずも中学時に通っていた塾の創始者であり、本書も福島県の若い人々に読んでほしいというメッセージが多分に含まれている。読んでいて、高校生の時に本書に出会っていればと何度も思った。

さて、ストーリーは大きく2部に分けられる。尋常小から安積中、東京専門学校、そしてダートマス大学とイェール大学大学院まで進学した朝河の生き方を綴った前編と、帝国主義に突き進む母国日本へ警鐘を鳴らした後編である。

小説としても非常に魅力的な筆使いであり、福島県人はもちろん、多くの日本人に知って欲しい隠れた偉人の人生録である。