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むのたけじ100歳のジャーナリストからきみへ の商品レビュー

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2021/12/06

とても平易なシンプルな言葉で、心にグサグサと刺さる文章。戦争がいかに人々の暮らしを蝕むのか。 列車に乗る兵士達の沈んだ顔。「お母さん!」と叫んで死んだ特攻隊。疎開した子供達を取材したとき、「早く東京に帰れるよう、先生に言って下さい。」「富士山に登れば東京に帰れるなら、今すぐみん...

とても平易なシンプルな言葉で、心にグサグサと刺さる文章。戦争がいかに人々の暮らしを蝕むのか。 列車に乗る兵士達の沈んだ顔。「お母さん!」と叫んで死んだ特攻隊。疎開した子供達を取材したとき、「早く東京に帰れるよう、先生に言って下さい。」「富士山に登れば東京に帰れるなら、今すぐみんなで登る。」と言った子供の寂しそうな顔。 戦争を経験し、各地を取材した著者だからこそ出てくる、実感のこもった言葉の数々。 戦争は人間が起こす。戦争は母親と子供を最も苦しめる。 戦争を始めるとき、国は「今からこういう理由で戦争を始めます。いいですか?」などと言わない。国民はいつの間にか巻き込まれているのだ。だから私たちは、二度とそうならないように見張っていなければならない。 この本は子供にも読んでほしいと思った。 それから、ジャーナリストとして、このように強く心に響く本を書いた著者に敬意を示したい。

Posted byブクログ