日本の火山図鑑 の商品レビュー
日本にある110の火山を紹介している。たいていの火山は1ページないし2ページのみで、富士山や近年の噴火で有名になった火山などは6ページにわたって紹介されている。紙面の多くが写真に割かれているのが特徴で、パラパラとめくっているだけで珍しい地形の火山が目にとまる。 それぞれの火山を紹...
日本にある110の火山を紹介している。たいていの火山は1ページないし2ページのみで、富士山や近年の噴火で有名になった火山などは6ページにわたって紹介されている。紙面の多くが写真に割かれているのが特徴で、パラパラとめくっているだけで珍しい地形の火山が目にとまる。 それぞれの火山を紹介する前に、10ページほど概要が書かれている。日本列島周辺のプレートの動きや噴火の種類、どういったものが火山から噴出するか、など、簡単に説明されている。 正直に言えば、内容量が少なすぎて不満が残る内容だった。 「マグマが固化してできる火山岩は、珪酸成分の違いによって、玄武岩、安山岩、デイサイト、流紋岩に区分される」(p.19)とあるが、高校の地学の教科書にあるようにそれぞれの岩の拡大写真などを載せてほしかった。写真があれば単に文字で読むよりも理解が深まるはずだ。また、カルデラの生成過程について説明があってもよいと思うし、かつてよく用いられていた「休火山」「死火山」という分類が今では用いられなくなった理由の説明もあってもよいはずだ。さらに、ハワイやアイスランドなどの火山活動と比較して日本の火山はどのような特徴があるのか、について触れられていてもよいのではないだろうか。 単に「こんな火山があります」と110の火山を紹介するだけでなく、もう少し詳しく説明されていれば、日本の火山に対する理解はもっと深まると思う。 それぞれの火山の紹介のページでは、写真が比較的大きく迫力がある反面、写真中心の内容になってしまっているのが少し物足りないところ。私個人としては、山の構造を詳しく知るために、写真だけでなく地形図や地下の構造なども載せてほしかったと思う。 ただし、写真それ自体はオールカラーで見やすく、満足している。 以上、「ないものねだり」で少し文句を書いてしまったが、これだけコンパクトにまとめようとするなら必要最低限の情報しか載せることができなかったのかもしれないし、一人の著者ではそこまで手がまわらなかったのかもしれない。 「図鑑」としては中途半端な感が否めないものの、「110の火山の写真を主に紹介する本」として考えれば納得の内容である。
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<目次> 第1章 火山を解剖してみる 第2章 日本の活火山110 第3章 火山をより深く身近に知ろう 第4章 火山がもたらすたくさんの恵み <内容> 端的に日本の火山鑑真知れる本。もうちょっと地図がほしかった。最近活発に活動している山は詳しいのも良かった。
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北から順に110の火山を紹介。ひとつにつき1ページから4ページくらい。最近の噴火のある山にはページをさいている。北方領土の11山も紹介。 「諏訪之瀬島」鹿児島県南西諸島 カルデラ火口内の火口丘の噴煙写真がおもしろい。 「硫黄鳥島」沖縄県 硫黄を採集した東シナ海の孤島とある。南...
北から順に110の火山を紹介。ひとつにつき1ページから4ページくらい。最近の噴火のある山にはページをさいている。北方領土の11山も紹介。 「諏訪之瀬島」鹿児島県南西諸島 カルデラ火口内の火口丘の噴煙写真がおもしろい。 「硫黄鳥島」沖縄県 硫黄を採集した東シナ海の孤島とある。南は平らな緑の草の大地、北が白い火口。何度も噴火して1967年の噴火では全島避難したとあるのでそれまでは住んでいたのだ。今は無人。 巻頭にカラーの日本列島の火山と海底地形図、その次に日本列島の火山を示し掲載ページも記す。常時観測火山は山名を赤字で示す。これが一目でわかりやすい。 巻末には「活火山の活動度とランク分け」の分布図。横軸に1万年の間の噴火頻度、縦軸に最近100年間の活動頻度。これも視覚的に分かりやすい。御岳山はランクB。紹介ページにはきれいな山頂写真と噴火(2014.9.27)の灰の写真が載っている。 一覧リスト、用語解説も載っている。 2015.7.30発行
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近年の活動があった火山に対してはより詳しい解説、写真があり。改めて日本の火山の多さ、多種多様さを認識する。
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日本の110の火山を網羅。美しいカラー写真で楽しめる。北方領土もカバーしている。 家庭に一冊の必需品。
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110 の活火山すべてについて、構造、歴史を説明してある。 名前も知らない山は少ないが、百年以内に活動があったのを知らないところはたくさんあった。 東日本火山帯が白山で終ったあと、九州の鶴見岳との間に三瓶山と阿武火山群しかないという疎さを、認識していなかった。 惜しいのは、時間軸...
110 の活火山すべてについて、構造、歴史を説明してある。 名前も知らない山は少ないが、百年以内に活動があったのを知らないところはたくさんあった。 東日本火山帯が白山で終ったあと、九州の鶴見岳との間に三瓶山と阿武火山群しかないという疎さを、認識していなかった。 惜しいのは、時間軸に対して噴火歴をプロットした図がないこと。活発な火山では単体でグラフにする意味があるし、東西の火山帯ごとに南北に並ぶ火山の位置を縦軸に取って時間軸に対して噴火履歴をプロットしたら、どれだけの活動があったか一覧して把握できると思う。
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