ワンダー の商品レビュー
見た目に障害があるオーガストやオーガストの 周りの人たちが代わる代わるオーガストや自分ことを語っていく、オムニバス形式の物語。 読後、読書会がガンガンできそう。 誰が好きだとか、自分だったらとか、あの人のあの行動はどういう意味があるにだろうかとか、意見がバンバンでてきそうです。 ...
見た目に障害があるオーガストやオーガストの 周りの人たちが代わる代わるオーガストや自分ことを語っていく、オムニバス形式の物語。 読後、読書会がガンガンできそう。 誰が好きだとか、自分だったらとか、あの人のあの行動はどういう意味があるにだろうかとか、意見がバンバンでてきそうです。 人生は素晴らしいと感じる作品です。
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もし自分がオギーだったら、両親だったら、ヴィアだったら、ジャックだったら、クラスメイトだったら… 「自分だったらどうするだろうか」を常に考えさせられる作品です。 2016年青少年読書感想文コンクールの課題図書に選ばれていますが、 確かに読書感想文向けのストーリーだと思いました。
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小学校高学年の課題図書になっていたので、試し読み。顔面の障害により初めて会った人にもびっくりされちゃう主人公だけど、両親の愛情たっぷりに育ったからか前向きで会話がウィットに富んでる。回りの人々からの視点で書かれた章もありどんどん作品に吸い込まれていく。何ヵ所か泣いてしまった。ホン...
小学校高学年の課題図書になっていたので、試し読み。顔面の障害により初めて会った人にもびっくりされちゃう主人公だけど、両親の愛情たっぷりに育ったからか前向きで会話がウィットに富んでる。回りの人々からの視点で書かれた章もありどんどん作品に吸い込まれていく。何ヵ所か泣いてしまった。ホントに何気ないところで。 もし子供を連れていてオーガストのような少年に会ったら。私ならどうするだろう。 子供に読ませたい本が増えた。映画化されるみたいなので楽しみにしてる。
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去年の12月くらいに児童書コーナーで発見、購入。ほぼ表紙買い。児童書買うのいつぶりだろ~、エンデの「モモ」以来かな? でも買っただけで読んでなくて、そしたら今年の小学生高学年の課題図書に選ばれていたのでそれを機に読破。 この作品は泣かせにきていないところがいい! 私はそれこそ小学生のときに、病気になって死んでしまう子どもが主人公の本を読み漁っていた。 小学生時代の私は優しさに飢えていて、優しさに触れるためにそういう本を読んでいたのだ。 あと単純にそういうお涙頂戴系も好きだった。簡単に泣けるし。 つまり「死ねば優しくしてもらえる」と思っていた。 でもそうじゃない。主人公のオーガストは見た目は周りと違うけれど、「君が想像するよりもっとひどい」と本人が言うくらい違うけれど、本人は自分のことを「普通」だと言う。 可哀想でも特別でもない。普通だと。 そういう、基本飄々としているスタンスが新しいしよかった! 全然泣かせにこない。むしろ笑える部分も多い。 もちろん青春小説らしくモヤモヤする部分も多いけど、そこもリアルに、だけどドラマチックに解決していく。 基本的にリアルだ。そうそう、こういう感じ、って思う。 この作品は特に差別について書かれていると思うのだけど、差別される側だけでなく差別する側の人間目線でも書かれているから、絶対どこかで自身の心にひっかかる部分があると思う。 とてもよい作品だった。 読後感超爽やか!さすが課題図書!
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当たり前のこととわかっているけど、じゃぁ自分はできているの? 自分の行動も含めて考えさせられる、心にしみる本でした。
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いくつかの本屋推しており、手に取る。小学生高学年向けの夏の課題図書にもなっていた。 未知の下顎顔面異骨症と診断されている10歳の男の子が、学校に通う話。最初は皆から奇異な目で見られるが、学校行事等を通じて心通わせて行く話。 ラスト不覚にも目を潤ませてしまった(飲み過ぎたかな)...
いくつかの本屋推しており、手に取る。小学生高学年向けの夏の課題図書にもなっていた。 未知の下顎顔面異骨症と診断されている10歳の男の子が、学校に通う話。最初は皆から奇異な目で見られるが、学校行事等を通じて心通わせて行く話。 ラスト不覚にも目を潤ませてしまった(飲み過ぎたかな) 娘たちが同じ年ごろになったら読んで欲しいと思う本。 では、何故、障害を人に親切にするべきなのか?を考える。自分の為だと思う。 ・自分の子供が障害を持って生まれた子供だったら、他の人からどの様に接して欲しいと思うだろうか(子供らが生まれる前心配したことを話してあげる) ・世界には色々な人がいて、つきあっていく上で、外見よりも内面を見て人と付き合うと上手く行かない事が多い。外見にとらわれないで、接する力をつけなければならない ・周りの人に左右されない、意見・考えを持ち、実行する事の大切さ
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確か哲学がテーマで紹介されてた本。小学校高学年の課題図書だった。いかにもそういう感じ。病気のせいで顔がひどいことになった男の子が初めて学校に行くことになった1年間のお話。面白かった。確かに顔なんてそのうち慣れる気はする。でも最初からランチをともにしたサマーはやっぱすごい。ジャックに悪口言われた時は本当にショックだっただろう。でも世間はそういうものなのだ。やっぱアメリカだよなーと思う。日本ならもっと陰湿にいじめとかありそう。今時の子ども達はこれでどういう感想文を書くんだろう。国語の先生の格言は素敵だった。ジャスティンの章の最後の言葉が一番印象的。世界はくじ引きではない。くじ引きかもしれないけど、結局全部合わせて差し引きすると公平になる。
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子供の読書感想文のため選んだ本 帯の きっとふるえるー という言葉で購入決意 そこまで ふるえない
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オーガストの顔については読む人の想像に委ねられている。 人とは違う顔。 公園で会ったふつうの子に悲鳴をあげて逃げられる顔。 どこかへ行くたびにじろじろ見られる顔。 P88 「クラスのみんなが、ぼくの顔に慣れるのには1週間ほどかかった。」 「同じ学年のほかのクラスの子たちが、ぼ...
オーガストの顔については読む人の想像に委ねられている。 人とは違う顔。 公園で会ったふつうの子に悲鳴をあげて逃げられる顔。 どこかへ行くたびにじろじろ見られる顔。 P88 「クラスのみんなが、ぼくの顔に慣れるのには1週間ほどかかった。」 「同じ学年のほかのクラスの子たちが、ぼくの顔に慣れるのには、2週間かかった。」 オーガストの顔を想像したときにふと思い出したのが、 『ジロジロ見ないで―“普通の顔”を喪った9人の物語 』という本だ。人々の差別や偏見、好奇の目にさらされることを受け入れ、自らを語った人々の話。9人にとって日常生活を送ること―生きることは並大抵のことではなかった。周囲の人々の反応との戦い。自分自身とどう向きあうかという問題。この本で語られている事実はとてつもなく重い。 差別と偏見。 P25 「いつものあれが起きた。今まで百万回もされたこと。ぼくと目が合うと、ガルシアさんはさっと目をふせたんだ。あっという間の出来事で、顔はまったく動かなかったから、ほかの人はだれも気づかなかっただろう。ガルシアさんは愛想よくにこにこした。」 『ワンダー』はオーガストだけでなく、家族や友人の物語でもある。 苦しい思いをしているのは、オーガストだけではない。 父も母も、姉もそれぞれの苦しみを抱えている。 オーガストの友人たちも。 P117 「あのときわたしは、ほかの人たちと同じになっていた。じろじろ見たり目をそらしたりする人たち。 驚愕、嫌悪、恐怖。」 P232 「なんでぼくが無視されているのか、むこう側の情報をこっそり教えてくれたのは、シャーロットだった。」 p259 「うちの親は、おれがなにをやりたがっているかなんて、見当もつかないだろう。」 しかし、オーガストの周囲の人々は決して不幸ではない。もちろんオーガストも。 オーガストの魅力を知っている人々は、それぞれに苦悩を抱えながらも幸せそうに描かれている。 笑いがある。同じ時間を共有している喜びがある。そして、互いを必要とする関係にある。 『ワンダー』は、登場人物それぞれの視点で物語が進行していく。 オーガストの物語。 ヴィアの物語。 ジャックの物語。 それぞれの登場人物の中に、読者は自分と重なる部分を見つけることができるのではないだろうか。 人間の内面にあるものを、それぞれの人物を通して読者に伝わりやすい形で表現することに成功している。 そして、物語の最後には大きな変化が待っている。 小学生から大人まで、この本を読んで語り合えたらすてきだと思う。 自分にとって大切な言葉が見つかるのもこの本の魅力の一つ。 ・人は自らの言動をふり返り、考えや行動を変えることができる。 ・自分自身が気付いていない差別や偏見について考えよう。 ・「正しい」と思うことを実行する勇気をもち続けよう。 ・すべての子どもは「すばらしい奇跡」 P91「自分の行いというのは、英雄の名誉をたたえるために死後に建てられる記念碑のようなものです。」 P402「必要だと思うより、少しだけ余分に親切に。」 P417「すべての答えを知っているよりも、いくつかの質問を知っているほうがいい。」ジェームズ・サーバー P421「世界中のだれもが、一生に一度はスタンディング・オベーションをうけるべきだ。だって人は必ずこの世に打ち勝つんだから。」
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「フツー」ってなんなのさ。 宣伝文句に惹かれて読んでみた。「主人公・オーガストはふつうの男の子。ただし、顔以外は――。」これだけで、わくわくする。どういうこと? オーガストの顔は詳しく描写されているが、想像するのが難しい。会ったことないから。遺伝子の異常で、目も口も鼻も耳も大勢の人間とは違う。「奇形児」と呼ばれる。手術を繰り返し、これまで学校には通ったことがない。そんなオーガストが中学校に通うことになった。当然、周囲は荒れる。両親の心配、姉の複雑な心情、学校の同級生たち。オーガストに優しいのは誰で、オーガストのことを考えているのは誰か。 オーガストが語り手の章もあれば、姉・ヴィアや、友人・サマー、同じく友人・ジャック、姉の彼氏・ジャスティン、姉の友人・ミランダなど、さまざまな人物に語りが任されている章もある。そこで気付くのは、誰もがちょっとハードな人生を送っていること。それぞれに苦しみを抱えている。けれど、不幸比べをしたって始まらないし、他人の苦しみを図ることはできない。「ふつう」とはどういうことだろう。幸せな人は誰だろう。 無遠慮な人の視線。オーガストが苦しむもののひとつ。自分と違う人を受け入れられるか。オーガストのような「奇形」だけでなく、肌の色の違い、服装の違い、体型など、人は自分が「違う」と思うものに無遠慮な視線を注いでしまう。ただ「違うもの」への悪意のない視線は、それをとがめる大人によって、「見てはいけないもの」と定義され、悪意に支配される。違うものに視線を向けるのは本能、けれどそこからどのような心の動きをするかは、先人から学ぶ。 オーガストのような顔を見たことがない? 目をそらして、知らないふりをしていただけでは? つい、目をそむけてしまう自分は、確かにいるから。そして、その行為に心を痛めるだけでは済まず、そんなネガティブな気持ちにさせられたと自分をかばってしまう弱さ。ヴィアはオーガストへの愛情と、それでもオーガストのせいで知った悪意や嫉妬などから自分を守りたい気持ちの狭間で悩む。人間なら当たり前だというのは簡単だけど、突き付けられた問いに揺れる。 障害者は生きていない方がいい。そんなことを言った加害者がいた。あの人のことばを、否定するのは簡単だ。でも、はたして、「障害者」じゃない自分を喜んだことはないんだろうか。自分と違う人を「下」に見たことはないんだろうか。異質なものを排除したい、自分の心地よさの為に。行動する前の心を咎められるなら、わたしは。 克服する(というのもなんか嫌なことばだけれど)ためには、くくらずに、隣で生きることかと思う。そもそも自分と同じ人はいないのだから、違うことから目をそらさないでいないと。そして、「違うけれど、一緒じゃないか」と知ること。受け入れるポイントをつかむのだ。 オーガストに贈られた賞は、周囲の人を変えた彼の勇気に対して贈られた賞。オーガストが近づいてくれたことで、受け入れるポイントをつかめたお礼。世界が厳しいのは、誰かだけではなく、みんなに厳しいのだから、みんなが手を取り合うのだ、少々の痛みを抱えながら。
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