ジャイロスコープ の商品レビュー
色んな作風が詰まった短編集。「浜田青年ホントスカ」と「ギア」が好み。「二月下旬から三月上旬」の壊れっぷりも悪くない。遊び心満載だが、やはり著者の作品は長編の方が面白いかなぁ...。
Posted by
意外な不思議な短編7編。新幹線の清掃員を描く「彗星さんたち」はどこかで読んだ記憶だが思い出せないもやもや。
Posted by
伊坂幸太郎 著 何だか…不思議な短編集って感覚で読みました。 伊坂幸太郎さんらしくないような…「彗星さんたち」なんて 女流作家が書いてるような内容で 実在する現場のお仕事風景を感じとれる。 でも やはり 伊坂幸太郎さん的なのかな(笑) パラレルワールド的な急に そんな発想にゆく...
伊坂幸太郎 著 何だか…不思議な短編集って感覚で読みました。 伊坂幸太郎さんらしくないような…「彗星さんたち」なんて 女流作家が書いてるような内容で 実在する現場のお仕事風景を感じとれる。 でも やはり 伊坂幸太郎さん的なのかな(笑) パラレルワールド的な急に そんな発想にゆく!? 伊坂さん自身が楽しみたいような描き方ですね。 私的には どちらかといえば、 長編小説が好きなのだけど… 短編の中にも ちょこちょこ 違う短編に顔を出す登場人物が面白い 「ホントスカ」って言いたくなる(笑) 〼ますって書き方面白い 漫画みたいな世界とリアルさを ごちゃ混ぜにして 不気味でそこに興味をそそられるような…伊坂幸太郎さんの作品の中では格段好きなジャンルではないけど、色んな事を考え見てるんだなぁと思った。 まだまだ、読みたい伊坂幸太郎作品あるので楽しみです。 「ジャイロスコープ」ってタイトル なるほど…
Posted by
彗星さんたち 頼りになるという言葉に強さを感じ、胸の奥で小さな光の粒が膨らむような感覚になっていた。その光の正体は見当がついた。そういう人になりたいという願いだ。 どんなことも、思っているほどは悪くない。次の日には、少しは物事が良くなっている。 大事なのは、冷静でいることと親切で...
彗星さんたち 頼りになるという言葉に強さを感じ、胸の奥で小さな光の粒が膨らむような感覚になっていた。その光の正体は見当がついた。そういう人になりたいという願いだ。 どんなことも、思っているほどは悪くない。次の日には、少しは物事が良くなっている。 大事なのは、冷静でいることと親切でいること チームでやってるんでしよ。時にはわたしを頼っていいからね。 常にベストをつくせ。見る人は見ている。 後ろの声がうるさいで見事全てをジャイロスコープ:収斂させている。
Posted by
好きなセリフ。 ・誰だってそうだ。みんな自分の命が、人生が心配で、一番大事に決まってる。どんな事故や事件が起きても、人が真っ先に思うのは、「それって私に関係するかしら」だ。 ・誰の話が正しいのかは定かではないですよ。何が真実かは分からないというか、それぞれの真実があるというか...
好きなセリフ。 ・誰だってそうだ。みんな自分の命が、人生が心配で、一番大事に決まってる。どんな事故や事件が起きても、人が真っ先に思うのは、「それって私に関係するかしら」だ。 ・誰の話が正しいのかは定かではないですよ。何が真実かは分からないというか、それぞれの真実があるというか。 ・サインをもらいたいものだと考えたところで、自分はそこまで佐藤三条子のファンではないことを思い出す。なのにサインが欲しくなる心理は何であるのか。誰かに自慢するためなのだろうか。この世の中に、サインを見せびらかす相手が一人もいなかったとして、私は佐藤三条子のサインを欲しがるだろうか。いや、いらない。 「if」は面白かった。「ギア」は伊坂作品っぽくないけど、こんなのもアリかと僕は思います。世界観は好きです。「後ろの声がうるさい」でそれまでの話をきっちりと締めてるのが伊坂さんらしいです。
Posted by
『いざ、蝦蟇倉!』 バスコ・ダ・蝦蟇 よもぎだ蓬田 セミシンゴの体長は三メートルほどです 空腹時には埃や黴で腹を満たすとも言われています 精嚢分泌液に含有されるセリンプロテアーゼの空気接触に伴う状態変化について 考えなきゃいけない距離が短いか長いかの問題だ ザ・フー 四重人格 ス...
『いざ、蝦蟇倉!』 バスコ・ダ・蝦蟇 よもぎだ蓬田 セミシンゴの体長は三メートルほどです 空腹時には埃や黴で腹を満たすとも言われています 精嚢分泌液に含有されるセリンプロテアーゼの空気接触に伴う状態変化について 考えなきゃいけない距離が短いか長いかの問題だ ザ・フー 四重人格 スモール・フェイセス 抗生物質が効かず 坂本ジョンの棺には 咄嗟に窺った 首鼠両端 挽回のチャンスをくれて 馴鹿の橇を操縦するドライバー ペアリーカリブー種 プラスドライバー 鉄の板 パウエル国務長官の言葉 鶴田さんの生涯の総決算 来たピンポン球をラケットで打ち返すかのような軽快さで言う DVは母の捏造の可能性が高そうですが 事実を咀嚼するのに 遺失物用の袋に入れこんだ 起承転結のある短編 スパムメールを小説に組み込んでみよう
Posted by
今までは連作短編集の皮を被った長編小説ばかりだったが、本作はそれぞれが完全に独立した短編になっている著者初の短編集である。それぞれのストーリーはミステリであったり、SFであったり、人情モノであったりとジャンルはバラバラであるものの、趣向を凝らした仕掛けが随所に施されており、一本一...
今までは連作短編集の皮を被った長編小説ばかりだったが、本作はそれぞれが完全に独立した短編になっている著者初の短編集である。それぞれのストーリーはミステリであったり、SFであったり、人情モノであったりとジャンルはバラバラであるものの、趣向を凝らした仕掛けが随所に施されており、一本一本の完成度は非常に高い。特筆すべきは独特なシチュエーションによる語り口と、それと相反する小市民的な日常性の妙であり、この感覚を両立できるのが著者の類まれな才覚の一つだろう。個人的に一番面白かったのは「彗星さんたち」で、新幹線の車両が小説の構成にダイレクトに繋がっており、そこに一人の人生が連続してつめ込まれている「かもしれない」という突飛で飛躍したアイディアが非常に魅力的である。この「かもしれない」の塩梅が非常によく、「まさか」と一笑に付す可能性を残しているため、その余韻が素晴らしかった。また主人公がシングルマザーというのもよく、夫に対する緩やかな失望や人生の諦観、一人娘の成長を見守るというささやかな希望がほんの短いセンテンスの中に詰め込まれている。生活臭を出しつつも、最大公約数の幸せや苦労を描ける筆致はまさに現代のO・ヘンリーであろう。他にも軽妙洒脱なタイトルセンスとミステリ的な小話である「浜田青年ホントスカ」や、著者「らしくない」SF短編である「ギア」。文学的な趣と、著者特有の構成による時系列トリックが仕込まれた「二月下旬から三月上旬」。バスジャックというワンアイデアを即興で綴った掌編小説「if」。とある奇妙な職業の小さな奇跡「一人では無理がある」。前述の「彗星さんたち」全ての短編の受け皿となるエピローグめいた短編「後ろの声がうるさい」など、すっとぼけたタイトルがどれも魅力的な珠玉の短編集である。
Posted by
「彗星さんたち」は好き。「後ろの声がうるさい」は伊坂さんらしい話だった。「ギア」と「二月下旬から三月上旬」は正直よく分からず、途中を読み飛ばした。あの真ん中2つの話がなければ、面白い本だったなぁと思う。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
浜田青年ホントスカ、if、彗星さんたちあたりが面白かったけど、伊坂らしさはあんまり感じなかったなぁと思ってた。そしたら、あの解説。解説が一番面白かった気がする。笑
Posted by