母性 の商品レビュー
これは、正直読んでてしんどかった。 自分に娘が居る分、本当にしんどかった。 二度と読み返さないだろう。ただ、驚かされる部分がいくつかあり、繋がりが存在する部分もあり星を1つ付け足した。その点はやはり湊さんは凄いなと思った。
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◆きっかけ ミキちゃんが貸してくれて ◆評価 読み込める人や、どんより大丈夫な人は ★★★★以上にするのかな ◆どんな気分になったか う〜む さすが 湊かなえさん ずっしり たとえば 自分が母であり娘であることが イヤになるし作中の男という男はそれ以下に見えたりし...
◆きっかけ ミキちゃんが貸してくれて ◆評価 読み込める人や、どんより大丈夫な人は ★★★★以上にするのかな ◆どんな気分になったか う〜む さすが 湊かなえさん ずっしり たとえば 自分が母であり娘であることが イヤになるし作中の男という男はそれ以下に見えたりしてしんどい なんとかなんないのこのどんよりは はぁ さてなんでイヤになるのって考えてみようとすると秒で否、考えたくないでしょ、知らん、知らんってなってしまう うんざり 消化不良 すげー また しばらくは いいや 湊さんは すごいんだけど いいや すごい 自分には、仕事と生活の隙間にいつも並走しながら流れる物語の後味が、どんよりずっしりでは苦しいって だけ ◆間室さん・・・ の解説で よく わかった気になれた 「信用できない語り手」 母「私」と 娘「わたし」と 「母性について」の幕間的な会話 と 解説ですっきりできて 救われた 代官山 蔦屋書店 文学担当 だって カッコイイな
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題名の通り、「母性」について考えさせられる話。「母親」は小さいころから母にこれ以上ないほどの愛情で育てられてきた。そして自分が結婚し娘ができても母の愛から抜け出せなくなっていた。そんな母が亡くなり、自分も母と同じように愛情をこめて育てていたが…。「母親」に愛されるよう努力する娘...
題名の通り、「母性」について考えさせられる話。「母親」は小さいころから母にこれ以上ないほどの愛情で育てられてきた。そして自分が結婚し娘ができても母の愛から抜け出せなくなっていた。そんな母が亡くなり、自分も母と同じように愛情をこめて育てていたが…。「母親」に愛されるよう努力する娘。しかし、「母親」は母の娘でいたい。娘を愛せない「母親」と「母親」からの愛情がほしい娘。この2人の心情がそれぞれの視点で描かれています。最後まで飽きることなく読むことができました。最後に娘の名前が「母親」から呼ばれてよかったなと思いました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ルミ子の判断基準、行動基準はすべて母。母の喜びが己の喜びで、母が褒めてくれる行いこそが正しい。人間誰しも子どもの頃はそんな時期があるのではないか。ただ、ルミ子は大人になり結婚相手を選ぶ時も、子を産み育てていても、ずっとそうなので、それがいきすぎているように感じる。 清佳はルミ子に愛されていないと感じているが、ルミ子は『愛能う限り、娘を大切に育ててきました』と言う。ルミ子の手記を読むかぎり、それもまた真実なのだとわかる。ルミ子は自分が母親と同じように考え、同じように感じなければいけないと思っているため、娘もまた自分と同じでないといけないと、無意識に思っている。しかし健全に育った清佳はルミ子と同じであろうとしない。それがルミ子は受け入れられない。 清佳がルミ子の愛を得ようと苦しみ行動する描写は胸が痛む。ルミ子を愛し、守ろうとする姿は健気だ。その思いがひとつもルミ子に伝わっていないのがまた辛い。 台風の夜の火災、ルミ子の母がルミ子の目の前で自殺してまで清佳を救えと言った、その出来事が一家の大きな転機だったのは間違いないが、そのことでルミ子が清佳を恨んでいるかといえば、そう単純なことではないと思う。 母親が娘を愛せと言ったから、良き母になれと言ったから、だから娘を愛す、良い母親になる、そういう動機だったかもしれないが、ルミ子はたしかに本心から清佳を愛していたのではないかと私は思った。 しかし、自分と同じように考えない、行動しない清佳のことを、自分の愛を受け入れない娘というふうに感じてしまうルミ子。 寝ている時に無意識にルミ子の手を払ってしまったことで、清佳はルミ子から触れられる機会を失ってしまう。ルミ子に優しく触れられたいと強く願っているのに、それが得られないのは自分が無意識にしてしまったことのせいだとは知らない。後に恋人の亨の手も同じように払ってしまうので、ルミ子を特別嫌ってそうしたわけではなく、寝ている時の無意識の癖のようなものだとわかる。ルミ子も清佳もそれを知らないのが悲しい。 国語教師と話している妊娠中の教師が清佳であることは、他の人の感想を読むまで気づかなかった。冒頭のニュースの母娘が清佳とは別の事件で、清佳は自分と似た境遇かもしれない母娘のことを気にしていたのか。りっちゃんとヒデが律子と英紀なのは気づいたが、そこまでは気づかなかった。 大人になった清佳がルミ子のことをだいぶ理解しているようで、そこまでにルミ子といろいろ話をしたのか、一人で悟ったのか、どっちだろう。前者であってほしいが。 最後の最後でさらりと明かされる、台風の火災の時、哲史が何よりも先に自分の絵を運び出していたこと、そうしていなければ祖母も清佳も二人とも助かっていたかもしれないことを知った時は、さすが湊かなえ!と思った。 哲史は実母が妻にきつく当たっていても助けないし、妻と娘がすれ違っていることに気づいていても何もしない(まあこれは難しいと思うが)、挙げ句不倫して娘にバレて蒸発。一番の戦犯では? 私も子を亡くした経験があるので、ルミ子が桜を流産するところでは涙が出た。 そして今、私にも生まれたばかりの娘がいる。何よりも娘を愛さなくてはと思うのに、まだまだ自分が一番可愛いのでは、と思い悩むことがある。私の母はそんな私をまだ甘やかしてくれる。母には母性があるのだろう。私にも母性はあるのか。いずれにせよ、娘には愛されている実感をもって育ってほしい。
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よくある母性の強さや尊さをテーマにした作品かと思いきや、全く逆の話でとても新鮮だった。 自分と異なる価値観に触れることができ、母性や愛について改めて考えることができて良かった。
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母がしてくれたように娘を愛したいと思う母と、母から愛されたいと願う娘。 お互い向き合っているように見えるのに、すれ違う母と娘の二人心。つらい…。 母の手記、娘の手記でそれぞれが驚愕。同じ場面なのに何故こうも違うのか。思い込みで、自分の行動の記憶までも変えてしまうのだろうか。 ...
母がしてくれたように娘を愛したいと思う母と、母から愛されたいと願う娘。 お互い向き合っているように見えるのに、すれ違う母と娘の二人心。つらい…。 母の手記、娘の手記でそれぞれが驚愕。同じ場面なのに何故こうも違うのか。思い込みで、自分の行動の記憶までも変えてしまうのだろうか。 女には2種類ある、母と娘、母性を持っているか、いないか。女性=母性の持ち主ではない人もいるということだ。確かにニュースに耳を傾けると、ネグレクトだったり、子供より新しい彼を大切にした結果、幼い命が失われるという悲しい事件もある。 母性がないということは、自分が愛するより、愛されることを重視するということなのだろうか。 母性について、考えさせられた衝撃的な作品でした。
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映画を先に見てしまった上での感想 見てなかったらもう少し【信用できない語り手】技法を用いたミステリとして楽しめたのかもしれない。映画よりも母が受けた仕打ちがひどすぎて腹立たしい。先に本を読んだほうがよい。 女には「母と娘」の二種類あるというのは、面白い。子どもを産んでも母性が芽生...
映画を先に見てしまった上での感想 見てなかったらもう少し【信用できない語り手】技法を用いたミステリとして楽しめたのかもしれない。映画よりも母が受けた仕打ちがひどすぎて腹立たしい。先に本を読んだほうがよい。 女には「母と娘」の二種類あるというのは、面白い。子どもを産んでも母性が芽生えない母親がいるというのは分かる。子どもを置いて、男のところへいってしまう、母というより「女性」である人はいると思うから。ただ、出産しても母性が芽生えず「いつまでもわたしが娘でいたい」と思う女性はいるのだろうか。娘と自分の母親が仲良くしていて嫉妬する(娘に)女性っていないでしょぉ〜って思う反面、そういう女性がいても面白いなと思った。
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母を愛を求める娘の思いは同じでもそれぞれ1人の人間であって愛の求め方は違う。母は自分の母親の娘であり続けたいばかりに私なら母親の前でこうしたのにと思うが娘は母親に愛を求めていても母親の思う通りにならない。母の視点と娘の視点とでおりなすストーリーとなっていて、台風の悲劇の場面は結果...
母を愛を求める娘の思いは同じでもそれぞれ1人の人間であって愛の求め方は違う。母は自分の母親の娘であり続けたいばかりに私なら母親の前でこうしたのにと思うが娘は母親に愛を求めていても母親の思う通りにならない。母の視点と娘の視点とでおりなすストーリーとなっていて、台風の悲劇の場面は結果をわかっていながら読み続けるのは胸が痛くなった。終盤、母は娘を抱きしめようとした、娘は首に手をかけられたと2人の言い分が食い違い、謎が残っている。再読して確認したい。
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結末にモヤモヤ。 あとがきで、そんな解釈があるのか!と目から鱗。 あとがき著者の湊かなえさん愛がすごい。
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個人的にものすごく興味深く、一気読みしてしまった。母性とは?親子とは?というシンプルな問いに対して構成が入り組んでいてのめりこめる。主人公の裏、脇役のひとたちのセリフ、描写にすべてが意味があることに脱帽。トリックをもう一度確認して読み返したいと思う作品。
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