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「学力」の経済学 の商品レビュー

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491件のお客様レビュー

  1. 5つ

    133

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2016/04/20

教育経済学者(教育政策の費用対効果を研究している)の書いた、家庭向けの教育提言書。子供に対していつ教育費を掛けるか、子供をどうモチベートさせるか等内容。いわゆる教育家達の「私はこうして子供を育てた。。。」という個人の経験からの提言ではなく、科学的根拠・臨床実験からのエビデンスに基...

教育経済学者(教育政策の費用対効果を研究している)の書いた、家庭向けの教育提言書。子供に対していつ教育費を掛けるか、子供をどうモチベートさせるか等内容。いわゆる教育家達の「私はこうして子供を育てた。。。」という個人の経験からの提言ではなく、科学的根拠・臨床実験からのエビデンスに基づき、方向性を示している。 因果関係と相関関係を勘違いしないこと。学校で学ぶのは「学力」および「生きる力」(やりぬく力、社会性・協調性。。。)。Output(成果)よりInput(勉強の具体的なやり方)に報酬を与える。等興味深かった。

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2016/04/24

 「不思議なもので、教育という分野については、まったくといっていいほどの素人でも自分の意見を述べたがるという現象がしばしば起こる。」  本書の冒頭の一文を引用したが、実際に自分の体験談や耳学問をとうとうと垂れる人は確かに多い。インターネットでいろんな情報に接することができる現代は...

 「不思議なもので、教育という分野については、まったくといっていいほどの素人でも自分の意見を述べたがるという現象がしばしば起こる。」  本書の冒頭の一文を引用したが、実際に自分の体験談や耳学問をとうとうと垂れる人は確かに多い。インターネットでいろんな情報に接することができる現代は、いろんな情報に右往左往しながら子供の教育について悩んでいる人も多いだろう。そんな人には是非本書をお勧めしたい。  著者の中村教授は教育経済学の専門家であり、教育の分野に経済学の手法を導入し、科学的な根拠に基づいた教育の在り方を論じている。残念ながらこの学問分野の重要性は日本ではあまり理解されていないようで、引用している科学的根拠の多くは米国での見いだされたものである。しかし、「科学的な根拠」に基づいているため、下手な評論家の持論よりも説得力は高い。  教育は子供の将来、ひいては国家の未来にも影響する重要なテーマである。本書の啓蒙を通じて、イデオロギー的な施策重視の教育行政が、よりサイエンティフィックな施策に変わっていくことを期待したい。

Posted byブクログ

2016/04/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

学力を向上させるためにどの方策が費用対効果があるのか、実証実験や根拠となる数字を基に分かりやすく解説している良書。教養人、知識人と呼ばれる人たちが自分たちの直感や経験を頼りにアドバイスしているが、根拠としてはいかに希薄か気づかせてくれる。

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2016/04/04

教育学と経済学。一見、何の繋がりもなさそうなのですが私がそう感じてしまった理由もしっかりと書かれていました。ニュースで聞く「少人数教育」、「習熟度クラス」、「幼児教育」等、これらが実際には子どもの学力向上に役立っているのかがアメリカで実験され、得られたデータによって結論づけされて...

教育学と経済学。一見、何の繋がりもなさそうなのですが私がそう感じてしまった理由もしっかりと書かれていました。ニュースで聞く「少人数教育」、「習熟度クラス」、「幼児教育」等、これらが実際には子どもの学力向上に役立っているのかがアメリカで実験され、得られたデータによって結論づけされています。現在、子育てをされている方だけでなく、これからの方にも凄く参考になる本です。

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2016/04/01

教育のことになると、とつぜん子供を3人東大に入れた老婆の話を盲信したりする。そうではなくて、データに基づき客観的であろうと努めた教育本。・ご褒美は「点数」などのアウトプットにあげるのではなく、「本を読んだ」などのインプットに対して与えるべき。もともとの能力ではなく、具体的に達成し...

教育のことになると、とつぜん子供を3人東大に入れた老婆の話を盲信したりする。そうではなくて、データに基づき客観的であろうと努めた教育本。・ご褒美は「点数」などのアウトプットにあげるのではなく、「本を読んだ」などのインプットに対して与えるべき。もともとの能力ではなく、具体的に達成した内容で与えるべき。具体的な教育論の前半は面白かったけれど、現在の学校の環境とかの後半は少し退屈でした。

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2016/03/21

学力や教育を経済学の視点で見ると、いままで当たり前だったことに綻びが見えてくる。誉めるのはアウトプットではなくインプット。能力を誉めるのではなく達成したことを誉める。教員免許は教師の質を担保しない(これは前からうすうす感じてはいたが)。給与アップは教師のインセンティブにつながらな...

学力や教育を経済学の視点で見ると、いままで当たり前だったことに綻びが見えてくる。誉めるのはアウトプットではなくインプット。能力を誉めるのではなく達成したことを誉める。教員免許は教師の質を担保しない(これは前からうすうす感じてはいたが)。給与アップは教師のインセンティブにつながらない。科学とエビデンスの手法で実証しているので説得力この上ない。

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2016/03/06

昨年一児の父となり、子供の教育方法について考えたくなったことから読むことにしました。 印象に残ったのは子供の学力発達には ・家庭環境、遺伝による要因が大きく影響すること ・小学校入学前の教育が重要であること ・非認知能力の重要性 です。 非認知能力の育て方については、もう少...

昨年一児の父となり、子供の教育方法について考えたくなったことから読むことにしました。 印象に残ったのは子供の学力発達には ・家庭環境、遺伝による要因が大きく影響すること ・小学校入学前の教育が重要であること ・非認知能力の重要性 です。 非認知能力の育て方については、もう少し深く知りたいなと思いました。

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2016/03/01

非認知能力の大切さ。それは忍耐力がある、社会性がある、意欲的であるといった、人間の気質や性格的な特徴のようなもので、IQや学力テストで計測できる認知能力とは違ったもの。 ご褒美については「テストの点数」などのアウトプットではなく、「本を読む」「宿題をする」などのインプットに与え...

非認知能力の大切さ。それは忍耐力がある、社会性がある、意欲的であるといった、人間の気質や性格的な特徴のようなもので、IQや学力テストで計測できる認知能力とは違ったもの。 ご褒美については「テストの点数」などのアウトプットではなく、「本を読む」「宿題をする」などのインプットに与える方が効果的。そのご褒美はお金であっても金融教育も同時に行えば、否定されるべきものではない。

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2016/02/28

データの大切さを一般向けに分かりやすく解説されており、多くの人に読んで欲しい本。 ただ、データが大事だと言っている割には、急に「やり遂げる力」といった認知的な(曖昧な?)ことを言っていたりして少しだけ違和感を感じた。 個人的には期末試験と祖母の訃報についての話が一番面白かった...

データの大切さを一般向けに分かりやすく解説されており、多くの人に読んで欲しい本。 ただ、データが大事だと言っている割には、急に「やり遂げる力」といった認知的な(曖昧な?)ことを言っていたりして少しだけ違和感を感じた。 個人的には期末試験と祖母の訃報についての話が一番面白かった。

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2016/02/24

ようやく来た。成果というか成功の定義を収入・学力にしているところはともかく(計測可能だからよいと思うが)、教育を語るときにデータに基づくエビデンスを、という主張は、至極もっとも。ほんと、個人的経験に基づく考察にはうんざりですわ・・・。自戒もこめて。

Posted byブクログ