絶歌 の商品レビュー
読んでみたくて読んでみたけれど、2度と読まないであろう本。世の中には、こういったことが潜在的にはもっとたくさん潜んでいるのだと、知っておくことには意味があると思います。
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2017.06.23 過去、少年Aのお母さんの手記、土師淳くんのお父さんの手記も読みました。 第1部では自分に陶酔し、自分を正当化しているかのような言い回しが多くて(いわゆる中2病?)はぁ?…というような感じでしたが、第2部では少年Aは、少年Aなりに苦しんでいたのだと、彼はマスコ...
2017.06.23 過去、少年Aのお母さんの手記、土師淳くんのお父さんの手記も読みました。 第1部では自分に陶酔し、自分を正当化しているかのような言い回しが多くて(いわゆる中2病?)はぁ?…というような感じでしたが、第2部では少年Aは、少年Aなりに苦しんでいたのだと、彼はマスコミが報道したようなモンスターではなかったのだと知れてよかったです。読んでいて、獄中で彼が父母と面会した時、兄弟と面会した時の場面を書いた部分で2度涙が出ました。 彼のしたことは許されることではありませんし、被害者の家族はどう思っているかはわかりませんが、彼の心の声がありのままに綴られたこの本によって、少しでも光が見えることを願います。
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決して興味本位で読んだわけではないということを 最初に言い訳しておきます。 2部構成になっているんだけど 1部の事件に至るまでの経緯は読んでて吐きそうになった。 その情報必要か? と言いたくなる内容が多かったし なんというか…文体が過剰に装飾的で 自分に酔ってるようにしか見えなかった。 2部は仮退院後の話。 人並みに贖罪の気持ちを持ち合わせているんだという驚きと その贖罪の気持ちを信用しきれない (信用したくない)気持ちとに引っ張られて 混乱しっぱなしだった。 通常の量刑であれば2人殺めた彼は死刑が妥当なのだろうが 死にたがってる彼に対しては生きることこそが 最強の罰なのだろうという思いもあって (こういうこと書いてる辺り自分も大概人に厳しいな) これからも罪を背負って苦しんで生きていくべきだと改めて思う。 その一方で彼の言い分に理解できる部分もあって その事実を認めたくない自分も居て もう頭の中ぐちゃぐちゃです。 要するに いくら年齢が若くともこの文明国家で生きていく上で 侵してはいけないボーダーラインは確実に存在するし それを超えてしまった者の末路を記す モデルケースには成りうる本だとは思う。 やっぱり嫌悪感の方が勝ってるけれども。いろんな意味で。
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読後の第一印象。本当に彼の言葉・文章なのか。 理路整然。あまり馴染みの無い熟語を使ったり。 私のボキャブラ不足のせいなのだろうけれど。 最後、弟二人との犯行前の関係がやり切れません。 両親の教育が悪かったのか、本人の性格・性癖なのか、前世の遺伝子のしわざなのか、、、病気の一言で...
読後の第一印象。本当に彼の言葉・文章なのか。 理路整然。あまり馴染みの無い熟語を使ったり。 私のボキャブラ不足のせいなのだろうけれど。 最後、弟二人との犯行前の関係がやり切れません。 両親の教育が悪かったのか、本人の性格・性癖なのか、前世の遺伝子のしわざなのか、、、病気の一言では説明できない。 現代では許されない行為だが、今が戦国時代だったなら、罪なく生き残っていけたかもしれない、と思ってしまうのは異常だろうか。 彼は今、罪を償いながら精一杯生きているのでしょう。 しかし厳しい言い方をすれば、この世に生れてくるべきでなかったのかとも思う。 いま、世の中死刑廃止論が大勢を占めつつあるようで、廃止の国も少なくない。・・・被害者の家族の気持ちを思うと、たとえ後悔してでも極刑が妥当かと思う。加害者の親だったとしても、それを望むかもしれない。
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殺人事件を起こした未成年加害者の内面が包み隠さずに書き出されていて、今後の未成年による犯罪の研究材料になるように思われた。 世間で言われていた「被害者への配慮がない」という批判も外れており、許されることではないが、二人の幼い命を奪ってしまった十字架を一生背負って生きていく覚悟のよ...
殺人事件を起こした未成年加害者の内面が包み隠さずに書き出されていて、今後の未成年による犯罪の研究材料になるように思われた。 世間で言われていた「被害者への配慮がない」という批判も外れており、許されることではないが、二人の幼い命を奪ってしまった十字架を一生背負って生きていく覚悟のようなものを感じた。 また、少年時代と異なり釈放後に社会経験を積んだことで、人間としての成長も見られ、二度と犯罪に手を染めることなく、被害者への食材の気持ちを持ち続けて構成していくことを願う。
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アマゾンで100円購入。 このAって未だに逃げてる。 本出すんだったら実名で写真付きで出せや。 早く被害者遺族に謝りに行け。
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2016.12.27 読了 約1年(もっとかな?)待って やっと順番が回ってきた本です。 なぜ こんな犯行を犯してしまったのか 本人の著書なら 解き明かされるのかな、と 思いましたが、 幼少時代も おばあちゃんや両親も いい感じの描写だし、 本人すら なぜだか わからないみた...
2016.12.27 読了 約1年(もっとかな?)待って やっと順番が回ってきた本です。 なぜ こんな犯行を犯してしまったのか 本人の著書なら 解き明かされるのかな、と 思いましたが、 幼少時代も おばあちゃんや両親も いい感じの描写だし、 本人すら なぜだか わからないみたいで、 小説を読んでるようで なんか イライラモヤモヤした。 これ 被害者の遺族が 読んだら どう思うんだろう、とか ずっと モヤモヤ。 謝罪や贖罪の言葉 全然ないやん!て イライラも最高潮に達したくらいで そのくだりがあり、モヤモヤ 少し解消。 必死で頑張ってたのに、 割と簡単に 諦めて「無理」て してる気がして、 もっと 自分の状況から逃げずに頑張ってほしいと思う。 皆 社会生活してて、人と接してたら いざこざやら 行き違い ある。 そこで 逃げずに 踏ん張って!と思う。 でも、そう考えてるのが わかって、 読んだことに 後悔はない。
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私は当事者ではないので、被害者の意に反して本書が出版されたことに対する憤慨はひとまず置いておいて、純粋に本書を読んだ感想。事件の場面はそこまで生々しくは描かれていない。むしろその前に出てくる猫の殺害シーンが一番生々しい。最愛の祖母の死から、異常な性衝動を持つまでに至る過程は、私には全く理解できないが、そういう人もいるのだろう。本書では、犯行後の生活の中で、様々なあたたかい人に出会い、また、家族のあたたかさに触れ、自分がしたことに対する反省の念を繰り返し書いており、自分がもはや表舞台に立つ人間ではないことを悟りながらも、前向きにがんばろうとしているのかな、と思われた。ところが最後の被害者遺族へ宛てた部分になると、急に「もう歩けません、頑張れません、ごめんなさい」的なトーンになり、本書は終わってしまう。結局、どんなに頑張っても前向きになどなれないという苦しみから逃れるために、この本を出したのだろうと推測される。どこまで本音で書かれているのかはわからないが、犯罪者側からの視点を垣間見ることができるという点において、読む価値はゼロではない。ただ、読後に何とも言えない後味の悪さだけは残る。
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文章もしっかりしているし、内容も良かった。 だからこそ、実名で、ご遺族に許可を得てから出版して欲しかったと思う。 社会の中に居場所が欲しいなら、なおさら。
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倫理的道徳的にどうか、はひとまず措いておく。 ぐさぐさ刺さるのは、文学的表現の陳腐さ、痛さ、小説的視点の鈍さ、場面転換の技巧的下手さ、などなど。 自分のクリエイションの水準の低さが、本書を腐すことでブーメランになる。 本当はもっと究極で最高の最後を求めていたし、それを表現したいと...
倫理的道徳的にどうか、はひとまず措いておく。 ぐさぐさ刺さるのは、文学的表現の陳腐さ、痛さ、小説的視点の鈍さ、場面転換の技巧的下手さ、などなど。 自分のクリエイションの水準の低さが、本書を腐すことでブーメランになる。 本当はもっと究極で最高の最後を求めていたし、それを表現したいと思っていたのだろうが、非日常はだらだら坂の日常に劣化し、表現は月並み紋切り型へ自動的に回収されてしまう。 不満足。あきたりない。もどかしい。 そんな口惜しさがじりじりわかってしまった。
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