絶歌 の商品レビュー
事件のディテールの描写より圧倒的に他者への考察や文学に対するAの抽象的だが頷きたくなるレビュー、特に稲中卓球部に関するものには大変同調した。 しかし単なる小説で有れば批判的な意見は無いに等しいが、後書きでの被害者への謝罪文は自己を保守し過ぎている、人を殺した人間に「これを書かなく...
事件のディテールの描写より圧倒的に他者への考察や文学に対するAの抽象的だが頷きたくなるレビュー、特に稲中卓球部に関するものには大変同調した。 しかし単なる小説で有れば批判的な意見は無いに等しいが、後書きでの被害者への謝罪文は自己を保守し過ぎている、人を殺した人間に「これを書かなくては生きていけないので……」等と言うのは虫が良すぎる。身勝手を貫くなら最後の後書きは不必要では無いかと思いました。
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出版されてすぐ購入しました。 文才がある。頭が良い。 まず、憲法が存在する限り、本著は賛否両論。 切なくなった苦しくなった。 正直、本著を読んで、少年法の意義を見出してしまった。これが少年法が存在する意味なのかも知れない、と。今まで自分は何も知らなかったのだな、と。 少年法廃...
出版されてすぐ購入しました。 文才がある。頭が良い。 まず、憲法が存在する限り、本著は賛否両論。 切なくなった苦しくなった。 正直、本著を読んで、少年法の意義を見出してしまった。これが少年法が存在する意味なのかも知れない、と。今まで自分は何も知らなかったのだな、と。 少年法廃止を望む人の中には、少年法をよく知った上、強い意志で廃止を掲げる人もいるだろうが(そうあって欲しい)、中には、もしかしたらよく知らない人もいるのでは、とも思った。そうであれば、読んで欲しい。 もっと言えば、私は様々な人に読んで欲しいと思った。 そして多くの人に、少年法についてよく知って欲しい。意見がどっちになろうとも、とにかく知って欲しい。様々な状況を、現実を知り、様々な視点から見て欲しい。無知が一番恐ろしい。
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自分にはこのような状態は考えられない。 でも、このように考える人もいるのだと知ることは、必要なのではと思う。 人を育てる立場にある時はとくに…。
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なんとも切なくなる。注目されていた人だから手記を出版できるのだろうが、本人の言葉で事件を表現されていることは有益なことではなかろうか。保護されているとはいっても、現実は、生活は、世の中は厳しい。そして優しい人たちの思いがとても切ない。 自分自身を省みるに、彼ほど必死に生きているだ...
なんとも切なくなる。注目されていた人だから手記を出版できるのだろうが、本人の言葉で事件を表現されていることは有益なことではなかろうか。保護されているとはいっても、現実は、生活は、世の中は厳しい。そして優しい人たちの思いがとても切ない。 自分自身を省みるに、彼ほど必死に生きているだろうか。生きたいと思っているだろうか。何度も胸が締め付けられた。
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低評価が多い本書。 最初の2-3ページを読んだ時点で彼の文才、知識を見て驚愕した。読み進めていくうちに、彼の心の中を知り、絶望に打ちのめされ逃げられない状況にいる中で、必死にもがき苦しみながら生きる道を模索している。 言わずもがな、彼は14歳という思春期の人格形成さなかに日本中を...
低評価が多い本書。 最初の2-3ページを読んだ時点で彼の文才、知識を見て驚愕した。読み進めていくうちに、彼の心の中を知り、絶望に打ちのめされ逃げられない状況にいる中で、必死にもがき苦しみながら生きる道を模索している。 言わずもがな、彼は14歳という思春期の人格形成さなかに日本中を震撼させる事件を犯してしまった。そして被害者はもう戻ってこない。彼にはこれから何十年と生きていく中で被害者家族を常に考え、加害者家族ともども罪滅ぼしをしていってほしい。 私はそしていろんな人にこの本を読んでほしい。それは、彼に同情して情状酌量してほしいということではなく、彼の失敗から私たちが学べることもあるのではないか?そして、若い世代の皆さんにはこの事件自体を知らない方もたくさんいるでしょう。彼らにも、この事件の経緯、残虐性、二度と繰り返してはならない歴史の一つとして知ることは必要だと感じる。 印税うんぬん言っている方たちはどうぞ私のように図書館にいって借りてよんでみてはどうでしょう? 敵をはじめから排除するのではなく、敵の腹のうちを探ってみて新たに発見することもあると思う。
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私は今まで人を殺さなかっただけで、それ以外の点ではAより劣っているのではないか、と思った。 すごく賢い人なんだろう。言葉の一つ一つが小説的で小難しい言葉をわざわざ使っているようで、A本人の意思でなのか編集者の意図が組み込まれているのか分からないが、あまり好ましくはなかった。 ガン...
私は今まで人を殺さなかっただけで、それ以外の点ではAより劣っているのではないか、と思った。 すごく賢い人なんだろう。言葉の一つ一つが小説的で小難しい言葉をわざわざ使っているようで、A本人の意思でなのか編集者の意図が組み込まれているのか分からないが、あまり好ましくはなかった。 ガンジーやゲバラの分析は、ちょっと認めたくないけど、面白かった。 Aが犯罪を犯してからの周りの人々はいい人ばかりで、それはいい人しかかかれていないのかもしれないけど、なぜ犯罪者の周りにそんな人たちがという憤りもあるが、本当は犯罪を犯す前にそういう人たちに囲まれて育つのが一番よかったんだよな。Aに関しては、A自身が親を悪く言わないせいもあるが、Aの犯行がすべて親のせいだとは思えず、もちろんちょっとぐらいは親にも責任があると思うけど、現代的な閉鎖的な家族という空間ではなく、”保護監察官のような”他人、”里親のような”他人とともに子育てができれば、少年時代に限らず大人になってからの犯罪者も減らすことができるのではないだろうか。 ただ、元々弟たちやその友人等に過度な暴力を加えていた事実があったのだから、周りの大人がもう少し注意することはできたのではないだろうか。
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長く読めなかった。 後ろめたい気持ちがあったから。 読んでみて、 すべてが作り話であってほしい。 少年Aも、彩花ちゃんも、純くんも ほんとは元気でいい大人になってる。 架空なんだと思いたかった。 愛する人の命が奪われるもほんの一瞬、 永遠の苦しみを背負うのもほんの一瞬。 な...
長く読めなかった。 後ろめたい気持ちがあったから。 読んでみて、 すべてが作り話であってほしい。 少年Aも、彩花ちゃんも、純くんも ほんとは元気でいい大人になってる。 架空なんだと思いたかった。 愛する人の命が奪われるもほんの一瞬、 永遠の苦しみを背負うのもほんの一瞬。 なんだったんだろう。 あの数年。まとわりつく魔。 彼から出る言葉に、家庭環境の劣悪さや 劇的なトラウマは感じ得ない。 ひとって、そんな簡単に殺人ができるのだろうか。 彼の今の話がすべて真実ならばいいけれど、 哀しい願望が描かれているのではないかと思えて、なんとも泣きたい気持ちになった。 彩花ちゃんのお母さんの言葉が胸に響いた。 私もそう生きてほしいと思います。
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出版の背景を聞くとこんな本は読んではいけないし、そもそも買ってもいけないんだろうと思っていたが、好奇心に負けて読んでしまった。 読んでみての感想としては反省の弁は述べているけれども、果たして心の底から反省しているのかは掴むことが出来なかった。結局、こういう本を世の中に出したのは...
出版の背景を聞くとこんな本は読んではいけないし、そもそも買ってもいけないんだろうと思っていたが、好奇心に負けて読んでしまった。 読んでみての感想としては反省の弁は述べているけれども、果たして心の底から反省しているのかは掴むことが出来なかった。結局、こういう本を世の中に出したのは風化しかけていた自分の存在を再度認識してもらうためだったんじゃないのか?とか勘ぐってしまったり…。 途中突っかかりもせず一日で読み終えることが出来たので文才はあるんじゃないかなと感じました。
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客観的に自己を見ているのは理解できるが、あくまでも鳥瞰的である。 これが小説なら、まぁアリなのかもしれないが、謝罪文になり得るものではない。 印税がどう使われるかは興味深いが、やはり購入してまで読むものではないと思う。
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販売当初 賛否両論が巻き起こり、不買運動も起こったことは記憶に新しいです。 様々な方が様々な感情、考えを持ちながらこの本と向き合っていると思います。 低評価が多い中で僕は今回4をつけたいと思います。 理由は以下です。 ① 加害者の立場から事件を語ったとても貴重な資料の為 ②...
販売当初 賛否両論が巻き起こり、不買運動も起こったことは記憶に新しいです。 様々な方が様々な感情、考えを持ちながらこの本と向き合っていると思います。 低評価が多い中で僕は今回4をつけたいと思います。 理由は以下です。 ① 加害者の立場から事件を語ったとても貴重な資料の為 ② 加害者の親や加害者を取り巻く環境とその時の感情などが書かれている為 ③ この本を通して、もう一度みんなが彼、被害者、そしてその事件を思い出し、悩み、考え、心に刻み込む機会を与えてくれた為 本の記述自体は非常に淡々としています。だからこそなのか、かなりの箇所で感情が高まる部分があります。 その中には本にも関わらず目を覆いたくなるような記述や、涙ややり切れなさでどうしようもなくなってしまう記述もあります。 猫のシーン お父さんとのシーン etc
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