絶歌 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
殺傷中の描写があれだけ生々しく書かれていながら、最後の方は罪の意識に駆られ胸を痛めているのが、同じ人間だと思えない。彼が自身で書いていたように、私達は彼のことを【人間的な感情のかけらもない、不気味でおどろおどろしいモンスター】だと思っている。だからこそ、こんな事件が起こせるんだ。自分には到底理解のできない生き物の理解のできない感情で、行為だ。と無理やり思い込ませている。彼が今も同じ世界に生きて、事件を起こして時間も経てば罪の意識も持てるだなんて考えたくない。それこそ、怖い。 文章がとてもうまい。さすが本を読み耽っていただけのことがある。そして地頭がいい人だってことがとてもよく分かった。
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何回も読むのやめようと思ったけど、 進めていくうちに、色んな悲しさにぶつかった。 罪を犯してしまったら、 何を思っても罪人なんだと私は思う。 この人がこの先、真っ当に生きてくれるといいな。
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個人的には、絶版になった理由があまりわからなかった。 本当に頭の良い人で真面目な人なんだろうと思った。犯罪を犯してしまう人とそうでない人の差は紙一重なのかもしれないという気持ちになった。
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何が彼を駆り立てたのか? なぜそうなったのか? とらえどころのない、恐ろしさが残る。 両親の気持ちを考えると辛いなぁ。 この手の本は感想が難しいし、罪を償って生きてくれとも、簡単には言えない。
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事件のことがかなり印象に残ってるので読んだ。 光は全くない。目を背けたくなるようなことも書いてある。そこ反省してないの?的なとこと散見されるし、根本としてグロテスクな趣味を持ってるので危なく感じることもある。根本から更生するのは人間である以上不可能かもしれないけど、自制することは...
事件のことがかなり印象に残ってるので読んだ。 光は全くない。目を背けたくなるようなことも書いてある。そこ反省してないの?的なとこと散見されるし、根本としてグロテスクな趣味を持ってるので危なく感じることもある。根本から更生するのは人間である以上不可能かもしれないけど、自制することはある程度できてるのではないかと思った。最後あたりに書いてあるドストエフスキーと自分を重ね合わせたような言葉はもう少し変えた方が良かったと思った。
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私達一般人は犯罪者の考えていることなんてまったく理解できません。まして人殺しをした人のことなど考えたくもないです。 この本がでるにあたって問題となりましたが、ある意味いい機会だと思いました。 請求記号:916/Mo89
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読みはじめてすぐは、本当に本人が書いたのか?と疑問を抱いた。言葉が文章表現がきれいに整っている。だが三島由紀夫や罪と罰などを貪り読んだ旨でそれなりに納得。本全体からはまだまだAの精神的未熟な面が垣間見える。根本的病もあるのだろう。父母の本を読んで救われないと思ったAだが「罪悪感」...
読みはじめてすぐは、本当に本人が書いたのか?と疑問を抱いた。言葉が文章表現がきれいに整っている。だが三島由紀夫や罪と罰などを貪り読んだ旨でそれなりに納得。本全体からはまだまだAの精神的未熟な面が垣間見える。根本的病もあるのだろう。父母の本を読んで救われないと思ったAだが「罪悪感」を抱いた。まずそこが第一歩。そして公園で子連れ夫婦を見「何でもない光景」を奪った。私もはっとさせられた。なんでもない日常やり過ごしていたことに。当たり前になりすぎている自分は今のAとやかく言う資格はないと…。この本を読んでよかった
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第1部、幼少期の記憶から事件に至るまで。祖母の死・友だち・学校や教師・ペットなどとの関わり。第2部、7年後、社会に出てから。仮退院・更生保護施設・保護家庭・就職・転職・贖罪。 この本の出版が、事件後ではなく事件発生前の対応につながりますように。
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凄く悲しい内容でした。少年Aの犯した罪を考えると通常の生活はして欲しくないと思う一方で、たった14歳なのにもう人生はやり直しできないのが正義なのだろうかとも思った(勿論あってはならないことだし、それ相応の罰を受けるべきですが) 贖罪とはなにか、そんなことを考えさせられる本でした。
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賛否両論あったけれども、読む機会をいただいて、読んでみて、日本にも「サムの息子法」が必要なのでは、と私は感じた。理由はいくつかあり、そしてそのなかには生理的なものに近い部分もかなりあって、うまく言語化しきれないのだけれども。
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