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ジヴェルニーの食卓 の商品レビュー

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418件のお客様レビュー

  1. 5つ

    98

  2. 4つ

    181

  3. 3つ

    91

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2021/08/04

近代美術の「巨匠たち」マティス、ドガ、セザンヌ、モネの絵画への魂、生き方を覗き見ることができた。 原田マハさんの描き方の巧みさには惹き込まれるものがある

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2021/08/04

アートが好きな者にとって、ただただ楽しい珠玉の作品集。 ※"珠玉の作品集"なんて、なんか宣伝のキャッチコピーみたいですが、この言葉がぴったり。

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2021/07/29

ヨーロッパの光と色と 私がまだ目に入れたことのないものたち でも知ってる 私にも伝わる 私が今までに見たたくさんの作品も部屋にあるポストカードも 大きな想像と過去の出来事に作られている

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2021/07/09

原田マハの叙述は、美術史の問題を正確に踏まえている。細部の描写に破綻はない。そして、いつのまにか読者を、今まで証明できなかった領域の問題、当人が頑なに語らなかった点に踏み込ませているのだ。(解説、馬渕明子 引用)

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2021/08/08

4人の女性の視点から見た、誰もが知る芸術家の短編集。 どこか現実感のなく常人とは一線を画したイメージのある彼らが、私達と同じように家族がいて、仲間がいて、悲しんで喜んで暮らしているのが、なんだか意外でおもしろかった。 本当に彼女たちは存在していて物語の世界のように生きていたのでは...

4人の女性の視点から見た、誰もが知る芸術家の短編集。 どこか現実感のなく常人とは一線を画したイメージのある彼らが、私達と同じように家族がいて、仲間がいて、悲しんで喜んで暮らしているのが、なんだか意外でおもしろかった。 本当に彼女たちは存在していて物語の世界のように生きていたのではと思うくらい鮮やかで生き生きとしていてとっても魅力的。 遠くにあると思っていた芸術家を身近に感じられ、芸術に触れたくなる作品でした。 主人公がゴッホとゴーギャンを研究する理由として、どちらがより不幸だったのかを知りたいわけじゃない。二人が幸福だった事を証明したいと語っているのが印象的だった。

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2021/07/19

ひとつひとつの短編集の読了後のインパクトが鮮やかな花のよう。 パッと、胸の中で火がつくような記憶に残るお話でした。 特にうつくしい墓がとても印象的。 もともと印象派の絵画が好きだったから、原田マハさんの描く画家の生活を垣間見るようで面白かった。 この目で本物の絵画をそれぞれ見てみ...

ひとつひとつの短編集の読了後のインパクトが鮮やかな花のよう。 パッと、胸の中で火がつくような記憶に残るお話でした。 特にうつくしい墓がとても印象的。 もともと印象派の絵画が好きだったから、原田マハさんの描く画家の生活を垣間見るようで面白かった。 この目で本物の絵画をそれぞれ見てみたい。 本場のパリに旅行に行ける日を夢見て。 そして1番のお気に入りは、やはりジヴェルニーの食卓だ。 私にとって新しい小説の分野を読めて、とても面白かった。 モネに恋をした少女の半世紀に渡る心情が印象的だった。しかし恋に一括りに出来ない愛情に満ちた眼差しで支え、その感情を見つけた少女は幸運だったに違いないと思った。

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2021/07/03

まるで目の前に彼らの生活があるような、日々を切り取った描写は、4人の画家が生きた世界に、名画の中に、タイムスリップしたような気持ちにさせる。 どんな気持ちでこの絵を描いていたのか、と想像を働かせながらみると今までとは違った作品の見方ができるかもしれない。 印象派の絵画を見に行...

まるで目の前に彼らの生活があるような、日々を切り取った描写は、4人の画家が生きた世界に、名画の中に、タイムスリップしたような気持ちにさせる。 どんな気持ちでこの絵を描いていたのか、と想像を働かせながらみると今までとは違った作品の見方ができるかもしれない。 印象派の絵画を見に行きたくなる、難しいと思っていた美術も身近に感じられるような気がする本。

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2021/07/02

✳︎ ジヴェルニーの食卓 原田マハ 原田マハさんの描く印象派画家たちの人生。 画家本人ではなく、一番近くで愛を持って見守っていた人びの目線で描かれる彼らの本質。だからこそリアリティに溢れているのだ。 画家は、自らを語らない。いや、おそらく言葉では語れない。自分自身のあらゆる側面...

✳︎ ジヴェルニーの食卓 原田マハ 原田マハさんの描く印象派画家たちの人生。 画家本人ではなく、一番近くで愛を持って見守っていた人びの目線で描かれる彼らの本質。だからこそリアリティに溢れているのだ。 画家は、自らを語らない。いや、おそらく言葉では語れない。自分自身のあらゆる側面を、幾たびも目の前のキャンバスに写し出してきた。それを見ればわかるのだ。彼らの描く絵は、彼ら自身であり、本質なのだ。 彼女の作品は、すべてフィクションだ。 しかしわたしは、一瞬でも歴史的画家たちの生き様に触れられたような気がして、そのたびになぜか涙があふれる。色鮮やかに、この胸いっぱいに、彼らの人生が広がるような。原田マハの作品は、そんな体験をさせてくれるのだ。 去年手術をし、全身麻酔から覚め身体の痛みを忘れたいがために手に取った作品も、彼女の『たゆたえども沈まず』だった。本書と同じく一言では伝えることができない、熱を持った小説だった。 先日、親しい友人から、reinaはまるでモネの絵だ、と言われた。 『その姿や生き様みたいのが儚く美しい感じに見えてる。綺麗で惹かれるけど、儚さとどこか寂しさ脆さもあってなんか繊細で。ひっそりと、寂しさと繊細さの美しさ漂う、そんな感じ。』 まさに、モネの描く光と影には空や木々、花々、そして人の本質を表すような柔らかで繊細なコントラストがどこか儚さを感じさせる。それが美しいと感じる人は多いはずだ。 わたしは、幼い頃からドラクロワの描く女神になりたかったのだ。手に入れたいのは、モネじゃなかった。 でも年齢を重ねるごとに、そうじゃない、そうなれない自分を突きつけられた。どうにもわたしは、強い意志を持って、民衆を導けるような、そんな強さを常々持ち合わせている人間ではなかったのだ。 心の中にはいつも、ふわふわとふらふらと、広い池に浮かび、たゆたう睡蓮のような景色が見える。睡蓮は開いては閉じる。こちらの都合はお構いなしだ。なんて自分は、頼りないんだろう。 わたしは、儚さなどいらないし脆さも欲しくない。強さが欲しかったのだ。 でも、もしかしたら。 どうしようもない自分の儚さや脆さを抱き締めて生きていくことを決める、そんな強さもあるかもしれない、ということを、原田マハの描くモネはわたしに教えてくれたのだ。 多くの困難や悲しみを乗り越えて、睡蓮の池を描き続けた空の下の画家。 作中でモネは言った。 『今見ている景色だけが全てじゃないんだ』と。 これは、人が新しい自分自身と出会う時、心の底から湧き出るような叫びなのかもしれない。

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2021/07/02

4人の画家にまつわるエピソードが連なる短編集。それぞれの物語が面白く、美術を語るときは描く絵画に目が向けられがちだが画家たちの半生を知るとより面白くなる。特にモネの家族ストーリーが印象的であった。最期は世界的な画家として大成したモネだが、亡くなった奥様に対しての想いや最期一緒に過...

4人の画家にまつわるエピソードが連なる短編集。それぞれの物語が面白く、美術を語るときは描く絵画に目が向けられがちだが画家たちの半生を知るとより面白くなる。特にモネの家族ストーリーが印象的であった。最期は世界的な画家として大成したモネだが、亡くなった奥様に対しての想いや最期一緒に過ごした『家族』と過ごした時間を大切にしてきた一面を知れた。10人以上の『家族』を大切にしてたモネの生き様を私も見習いたくなった。

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2021/06/26

4人の画家の4つの物語が収められている。私はひとつ目の「うつくしい墓」が好きだった。ぽろぽろ泣いた。アンリ・マティスのお話。 映像で読む小説。全てが美しい映像で、カットやアップ、スローモーションや長回し、このまま映画になると思った。 文学的にはやや物足りない感はあるけれど、絵画...

4人の画家の4つの物語が収められている。私はひとつ目の「うつくしい墓」が好きだった。ぽろぽろ泣いた。アンリ・マティスのお話。 映像で読む小説。全てが美しい映像で、カットやアップ、スローモーションや長回し、このまま映画になると思った。 文学的にはやや物足りない感はあるけれど、絵画好きな中高生には入門書として良いと思う。

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