ジヴェルニーの食卓 の商品レビュー
マティス、ドガ、セザンヌ、モネ。 最近立て続けに原田マハさんの美術小説を読んでいるので、益々近代美術に興味が出てきました。
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印象派の巨匠たちを、そばで見守ってきた人たちの視線で描く短編集。誰もが知る奇才天才たちを、ある意味凡人の目線で切り取る物語ってどんなだろう...と新鮮に思い手に取った。 うつくしい墓 マティスの家政婦として仕えたマリア。マティスへの憧れと好奇心、尊敬の念、瑞々しい気持ちが手に取...
印象派の巨匠たちを、そばで見守ってきた人たちの視線で描く短編集。誰もが知る奇才天才たちを、ある意味凡人の目線で切り取る物語ってどんなだろう...と新鮮に思い手に取った。 うつくしい墓 マティスの家政婦として仕えたマリア。マティスへの憧れと好奇心、尊敬の念、瑞々しい気持ちが手に取るように伝わってきて、まるで自分まで恋している時みたいな感情が湧いた。 ピカソと親交が深かったとか、知らなかったな。 エトワール アメリカ人女性画家メアリーカサットが見るドガ。 バレリーナのマケットの描写に少しゾッとして、最後には胸がきゅっと痛んだ。マリーが幸せになってたらいいなあ… タンギー爺さん ゴッホの!と思って思わず画像を調べてから、読み進めた。笑セザンヌは一度も出てこないけど、今でいう名だたる画家の卵たちに、ずいぶん慕われていたんだな、と手紙の文面から紐解かれるのが素敵な表現のしかただと思った。 ジヴェルニーの食卓 クロードモネと義理の娘ブランシュの物語。表題「ジヴェルニーの食卓」はまさに2人とその家族にとって幸せの象徴なんだとわかると、庭の花々や美味しい料理の香りのなかに、自分もあの食卓に座っているかのような幸せな気持ちに。読後感がすごく爽やかだった。いつか美術館でモネの睡蓮、観てみたいな。 美術史なんて壮大すぎてとっつきにくい...と思う人にとっては、かなりライトに美術の歴史に触れられて面白く読めるのでは?とにかく美術館に行きたい欲が刺激される1冊でした。マハさんのアートシリーズ、いろいろ読んでみようと思います。
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私にとって、マハさんの描く物語はいつも心地よく、感動させてもらってます。 モネの食卓から、本を通しても、いい匂いがしてきます。
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数年前に読んでいたけど、人に勧めて本もあげてしまったのでもう一度購入読み返した。 それくらい良かったと思っていたので、今回はこの数年の間に実際にその絵画や画家について前回よりも知っていたことから、さらに物語の情景を思い浮かべながら読むことができた。
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粋だよなあ、と思う。絵画作品や画家をテーマにした小説なんて。原田マハという人物が、その、今までになかった新子ジャンルを確立したようなところがある。敵のいないところで戦うとこうもファンがつき、自由なものが発表できるんだなあ。内容よりもテーマや主題の選び方の粋さに目がいく。
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マティスの、ドガの、セザンヌの、モネの。作品達に会いたくて仕方なくなった。作品を観たり読んだりすることで世界が広がるのはとても好きだけど、やりたいこと行きたいところが増えすぎて人生時間足りないってなる。ジヴェルニーに行かないと死ねない……
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印象派の4人を別々の人間の視点で描く。 短編集とも言えそうだし、中編集とも? 印象派ってほとんど知らないけど、絵画を見てると、 グッと引き込まれる感じがよい。 原田マハをこの1年間読みまくったが、この著作は人にお薦めしたい一冊。
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美しい物語 どれもこれも、時代や国を超えて いま私の目の前に、絵画の世界が広がっているように美しい景色を味わうことができました。 1番好きだったのはマティスのお話 洒落た言葉を綴ったお手紙のやりとりが印象的でした タンギー爺さんは、1番知識が増えたお話でした ある名作にまつ...
美しい物語 どれもこれも、時代や国を超えて いま私の目の前に、絵画の世界が広がっているように美しい景色を味わうことができました。 1番好きだったのはマティスのお話 洒落た言葉を綴ったお手紙のやりとりが印象的でした タンギー爺さんは、1番知識が増えたお話でした ある名作にまつわる知識を、物語のメインではない部分で、ぎゅっと吸収できました 話の展開の仕方が、物語によって異なっていたのも面白かったです 手紙だけであったり、インタビューの受け答えであったり、 いろいろな形式に乗って、一緒に過去を振り返ることができているようで、楽しかったです
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マティス、ドガ、セザンヌ、モネ。名前は知っているが、いくつかの代表作が思い浮かぶ程度だった。この小説を読んで、偉大な画家も、瞬間的なインスピレーションだけが頼りなのではなく、1人の人間としての人生があり、それが作品に落とし込まれているということを感じることができた。これからは、「...
マティス、ドガ、セザンヌ、モネ。名前は知っているが、いくつかの代表作が思い浮かぶ程度だった。この小説を読んで、偉大な画家も、瞬間的なインスピレーションだけが頼りなのではなく、1人の人間としての人生があり、それが作品に落とし込まれているということを感じることができた。これからは、「その色を選び、そこに筆を置いた理由」に思いを馳せてみたい。 周りから理解されなくても、時代に新しい視点を与え、自分の感覚に忠実に生きた印象派の画家たち。彼らの絵画をもっと知りたくなった。
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偉大な画家の時代背景のようなものが知れて面白かった。 個人的に気に入ったのが「エトワール」で、 歪んだ愛情であるのにエトワールになれなかった少女に心を揺さぶられる。
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