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これだけ!熱処理 の商品レビュー

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2015/07/12

私の今の仕事はビジネスに関するもの(いくら儲かってる、将来どうする?)がメインですが、大学時代は金属工学というものを専攻しました。かれこれ30年以上前ですか。。 この本は、金属工学の一分野である、熱処理に関して書かれたものです。私が勉強していたころは、値段だけはこの本の数倍しま...

私の今の仕事はビジネスに関するもの(いくら儲かってる、将来どうする?)がメインですが、大学時代は金属工学というものを専攻しました。かれこれ30年以上前ですか。。 この本は、金属工学の一分野である、熱処理に関して書かれたものです。私が勉強していたころは、値段だけはこの本の数倍しますが、わかりにくい表現で、自分にノートで纏めた経験があります。そのとき、この本に出会っていれば、それをせずに定期試験に臨めたでしょうね、と、昔を懐かしみながらこの本を読みました。 以下は気になったポイントです。 ・日本に西洋製鋼が入ってきたのは1856年で、岩手県釜石、官営の製鉄所が稼働した(p11) ・熱処理技術の三大分類、1)標準化処理(焼なまし、焼ならし)、2)硬化・強靭化処理(焼入れ・焼き戻し、調質)、3)表面硬化処理(浸炭焼入・焼戻し、高周波焼入・焼き戻し、窒化、軟窒化、表面改質)(p15) ・バナジウム元素は、クロムと同様に炭素と炭化物をつくり、耐摩耗性をあげる、また結晶粒を細かくして靭性を高める(p21) ・鉄は910℃以上、鋼は炭素含有量により異なるが、727℃以上に加熱されると、オーステナイトという1つの組織になる、そのときに持っていた炭素、合金元素は、この中に溶け込む、これを固溶体という(p27) ・鉄は常温では、体心立方格子で炭素は727℃で最大、0.02%固溶する、その組織をフェライトという。A3 910℃を過ぎると面心立法格子となり、オーステナイトという組織になる(p35) ・A1点727℃で、突然フェライトとセメンタイトが同時に析出してくる、その組織をパーライトという(p35) ・完全焼きなまし、の三原則は、1)軟化、2)A3かA1よりも30-50℃高い焼きなまし温度、3)炉冷(p65) ・焼入れ後は、必ず焼き戻しを行う、硬さを減らして靭性を持たせる、内部応力を減少、マルテンサイト化して、置き割れを防ぐ(p89) ・炭素含有量が、0.02%以下のものを鉄、0.02-2.10%のものを鋼、それ以上を鋳鉄とよぶ(p102) ・ステンレス鋼は、クロムを12%以上含むもの、クロム系はフェライト系、マルテンサイト系、クロムニッケル系は、オーステナイト系に分類される(p127) 2015年7月12日作成

Posted byブクログ