女装して、一年間暮らしてみました。 の商品レビュー
最初は女性の生活を美化しすぎだと思ったけれど、読み終わってみるとまあ、面白い本だったと言わざるを得ない。
Posted by
6:ツイッターで「面白い本がある」と流れてきたもの。女装癖でもなく、女性になりたいわけでもない異性愛者の男性が、男性のファッションのダサさと冬の寒さに絶望してストッキングをはくことから始めた女装の記録。 著者本人も考え方がオープンになり、旧来の「男性のイメージ」から解放されて自由...
6:ツイッターで「面白い本がある」と流れてきたもの。女装癖でもなく、女性になりたいわけでもない異性愛者の男性が、男性のファッションのダサさと冬の寒さに絶望してストッキングをはくことから始めた女装の記録。 著者本人も考え方がオープンになり、旧来の「男性のイメージ」から解放されて自由になったと述べる一方、男性が女性を見る視線やセクハラ、性犯罪を体験し、女装を続けるほどに友人が失われてゆくさまが綴られています。 「女性になりたいわけではない」「僕は男性だ。女性にはなれない」と言うわりに「第三の性になった」とか意見が揺らぐし、かつ女装時の喋り言葉が「わたしは〜なの/よ」と女性言葉に訳されているのがひっかかりました。 ということはつまり、「何を着ていても僕が僕であることに違いはない」「イメージにこだわるな」っていうメッセージではないの……か……?
Posted by
タイトルに惹かれました。 内容もタイトルそのものです。 著者の方は、女装趣味とか、LGBTでもないのですが、少し寒い日に、ストッキングを買ってはいてみたところから、自分の中の女性に気がつく。 実験と書いていますが、かなり自分の中の女性が積極的に行動しています。 かなり勇気ある行動...
タイトルに惹かれました。 内容もタイトルそのものです。 著者の方は、女装趣味とか、LGBTでもないのですが、少し寒い日に、ストッキングを買ってはいてみたところから、自分の中の女性に気がつく。 実験と書いていますが、かなり自分の中の女性が積極的に行動しています。 かなり勇気ある行動だったと思います。 違う側面から物事を考える重要性に気付かされます。 一読おすすめします。
Posted by
2018/2/10 快適な下着を探して女性用ストッキングを履いてみたところから始まる、成功者の実験。 だんだん哲学的になってゆき、考えさせられたなあ。わたしは女で嫌なことばかりだと思っていたけど、もっと女を楽しまなきゃ勿体無いね。 ハイヒール履きたい。
Posted by
めちゃめちゃ面白かった。まず翻訳が秀逸ですね。ぼくとかおれとか私とか、使い分けうまい。 自分が女だから、男性が女装するとこうなるっていうのが新鮮で面白い。 そもそも付けおっぱいはわかるとして、アタッチメント式の乳首があるなんて誰が思うか! ただ逆に、これが女性が男装して男として...
めちゃめちゃ面白かった。まず翻訳が秀逸ですね。ぼくとかおれとか私とか、使い分けうまい。 自分が女だから、男性が女装するとこうなるっていうのが新鮮で面白い。 そもそも付けおっぱいはわかるとして、アタッチメント式の乳首があるなんて誰が思うか! ただ逆に、これが女性が男装して男として生きてくとなると、難しいんだろうなって思うのだけど、どうなんだろうな。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
冬になると足元から冷えて必ず風邪を引く著者(既婚)が、男の足元防寒具の少なさにごうを煮やして踏み入れたパンストの世界。 そこを皮切りに女性の世界の自由さ/不自由さを体感するために女装に踏み切る。都度登場するジャマ声とやさしい声が面白い。 興味深いのが割とイケてる女装ができた著者が当初受ける男性からの視線や行動への嫌悪について、前半では単なる男性への嫌悪感だったのだが、後半でそれは女性視点になったから気づいた男性嫌悪ではなく『女性なら当然嫌悪するだろう』という自身の女性への思い込みから来ているのではないか?と著者自身が気づくところ。 女子会を通して男女問わず自分の役割を演じているのにすぎない可能性を感じ、本当の自分自身はどう感じているのかというインナースペースに入っていくところが人と自分に対して誠実だなあと感じた。
Posted by
「男らしさ」「女らしさ」「あるべき姿」というような抑圧は誰にでもあるのでは…。 なぜ女装して生活することをやってみたのか、そのきっかけから気づき、嫌な経験、良い経験などなどが綴られている。 自分に対しても他者に対しても、「こうだからこうであるべき」というような意識を持ってしまうこ...
「男らしさ」「女らしさ」「あるべき姿」というような抑圧は誰にでもあるのでは…。 なぜ女装して生活することをやってみたのか、そのきっかけから気づき、嫌な経験、良い経験などなどが綴られている。 自分に対しても他者に対しても、「こうだからこうであるべき」というような意識を持ってしまうことに対して自覚的になりたいと思う。そこから、なぜそう考えてしまうのか掘り下げられるように思うから。
Posted by
ジェンダー研究だけじゃなく、女心が知りたい男性に読んでほしいかも。 「男を人間として、女友達と同じように扱う」 ……考えさせられます。
Posted by
借りたもの。 すごい本。 “男”の性を打ち破るために違う姓を装う事から始まる、著者の「実験」の記録。 それが対としての性である“女”であるため、女装する。 女性讃歌では決して無いだろう。 男性である著者がそれまで知る由が無かった女性の魅力を、男性の言葉で記している。 そこにはジェ...
借りたもの。 すごい本。 “男”の性を打ち破るために違う姓を装う事から始まる、著者の「実験」の記録。 それが対としての性である“女”であるため、女装する。 女性讃歌では決して無いだろう。 男性である著者がそれまで知る由が無かった女性の魅力を、男性の言葉で記している。 そこにはジェンダーが男女双方に不利益を齎している現状を明確にする。 女装を通して著者は“男性の中にある女性性”に気がつく。それは“太極図”にあるものではないだろうか。 婦人科検診(!)をちゃんと受けて、彼は男女の生物学的な差が僅かでしかないことに衝撃を受けていた。(※) 女性も男性も、胎児の時は同じ箇所・パーツから性器は発達する。(男性ももっと自分の性と女性の性について、考える機会が必要だ。性行為やポルノじゃなくて) 奥さんから罵られてから理解を得られたり、男友達が離れていったり(友情って何だ!?)、セクハラにあったりと大変な経験もレポしてある。 そこにあるジェンダーの偏見を彼が語ることで「女 vs 男」と見なされかねないこの問題が、対立にならず(葛藤だろうか?)伝わるような気がする。 男性がストッキングはいても問題ないと思う。 薄布と侮るべからず。下手なモモヒキよりも保温性があるし、山岳救助隊もパンスト履いているそうだ。 (実際、男性向けストッキング?タイツあるみたい) ※ "the miracle of life" 8:13~ https://youtu.be/GZk4hT7ncv0
Posted by
1年間女装で過ごした男性のお話し、内容はタイトルそのまんま。 彼はドイツ人で名はクリスチャン・ザイデル、俳優、ジャーナリスト、TVプロデューサーなど華々しい経歴の持ち主である。たまたま冬に防寒用として女性用のストッキングを着用し、その快適さに驚いた事が彼を女装の世界へと導くきっ...
1年間女装で過ごした男性のお話し、内容はタイトルそのまんま。 彼はドイツ人で名はクリスチャン・ザイデル、俳優、ジャーナリスト、TVプロデューサーなど華々しい経歴の持ち主である。たまたま冬に防寒用として女性用のストッキングを着用し、その快適さに驚いた事が彼を女装の世界へと導くきっかけとなった。 美容室やネイルサロン、男友達とのデートや女子会への参加、そして婦人科の健診まで受けてしまうというこだわりぶりである。ザイデル氏は女性として振る舞い、男性の役割を捨てることにより心が開放されたと言っているが、彼のいままでのキャリアや、ヨーロッパの風土も影響しているのかもしれない。 女装という外面的な変化よりも、女性の目線から見た外の世界、他人から女性として見られる事、女性化した自分を見つめる自分自身、そしてそれらすべてを俯瞰する男性としての自分という、心理的な描写がとても興味深かった。
Posted by