四月は少しつめたくて の商品レビュー
詩が書けなくなった大詩人と女性編集者との微妙な関係。そして、娘と母親との間の心の溝は埋めることができるのか?詩とは何なのか、自分だけの言葉への模索をとおして、成長していく人々のアンソロジー。心の深部で共鳴するなにかを感じる作品。
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もう10年以上、詩を書けずにいる大詩人。彼に詩を書いてほしいと願う編集者。娘が事件に巻きこまれて以来、言葉を発しなくなってしまったことを気にやむ母親。 みんなが誰かに伝えるための言葉を渇望している。意味のある言葉を使って意味のある会話をしたい。けれど、「ほんとうの言葉」って何だろ...
もう10年以上、詩を書けずにいる大詩人。彼に詩を書いてほしいと願う編集者。娘が事件に巻きこまれて以来、言葉を発しなくなってしまったことを気にやむ母親。 みんなが誰かに伝えるための言葉を渇望している。意味のある言葉を使って意味のある会話をしたい。けれど、「ほんとうの言葉」って何だろう。借り物ではない自分の言葉で、気持ちを伝えたい。それにはどうしたらいいのか。 答えは、詩の中にあった。大詩人が最後に見つけた、「詩とは、自分の心の内側に下りていくための階段」という言葉が、深く深く僕の心に響いた。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
読書メーターで見かけたので図書館で借りてみました 初読みの作家さん、1960年生まれ、ふむふむ…と 思ってたら高橋源一郎氏の奥様でした 小さな出版社に再就職した元?いや今も?やり手の 編集者桜子(40歳)と詩が書けなくなった女好きの 大詩人藤堂氏(64歳)とバブルを謳歌したであろう 主婦まひろ(50代)の抱えている問題、想い、傷 スマホ、ブログ、ライン、スマップ、AKB、 アナ雪などなど最初は軽い感じで交わされるやり取りの 中で真剣に、詩とは何か、言葉とは何か、それぞれが 最後にそれぞれの答えにたどり着く ドラマや映画向きの小説、単純に感動して癒されました これで別名義含めて4作目とは驚きです。。
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久々に心持っていかれる本に出会った。 と言っても、大好きな谷川俊太郎さんのコメントが帯にあったのと、タイトルに惹かれたというのが手に取った理由…。でも出会えたことに心から感謝してる。 もともと詩を読むのが好きで、学生時代、心のモヤを取るために、自分を励ますために、日記の終わりに...
久々に心持っていかれる本に出会った。 と言っても、大好きな谷川俊太郎さんのコメントが帯にあったのと、タイトルに惹かれたというのが手に取った理由…。でも出会えたことに心から感謝してる。 もともと詩を読むのが好きで、学生時代、心のモヤを取るために、自分を励ますために、日記の終わりにいつもポエムを書いてたのを想い出して、じわじわこう…蘇るものがあった。(電車の中で読んでたので思わず涙をこらえた) いつだって振り回されるけど いつだって難しくて苦しいけど “言葉”って 最高にいいものだなあって 改めて思わせてくれた。 ただそれだけ、ありがとうの気持ちをこの本に対して、著者の谷川さんに対して伝えたくなって、初!レビューというものを投稿してみた。 ただの自己満レビュー。 それでいいやないか!笑 PS.大詩人、藤堂孝雄という人物に惹かれ、しまいには虜に…こういう人、好きだ。 それに振り回される担当の桜子、そして主婦のまひろさん、かわいい…‼︎
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ことばひとつひとつの重み深さを感じさせられる。新鮮な面白い、いま求めていた本だった。大切にしたい本。素敵なことばがつまってる。
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人気女性誌から『月刊現代詩』の編集者になった桜子。妻を失い13年間も沈黙する大詩人・藤堂の担当になった桜子は、なんとか彼に詩を書かせようとするが……。
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