ツポレフTu-128“フィドラー" の商品レビュー
世界最大の戦闘機のひとつ。 この本を買うまでほとんど意識に上ってこない飛行機だったのだけど、60年代配備から1982年まで現役だったというのなら「傑作」と呼んで差支えない。 ソ連の防空軍に配備され、MiG-25などとともに北極海を超えて来るアメリカの爆撃機に備えた防空システム...
世界最大の戦闘機のひとつ。 この本を買うまでほとんど意識に上ってこない飛行機だったのだけど、60年代配備から1982年まで現役だったというのなら「傑作」と呼んで差支えない。 ソ連の防空軍に配備され、MiG-25などとともに北極海を超えて来るアメリカの爆撃機に備えた防空システムの一翼をになった。巨大な機体は長大な航続距離・滞空時間とミサイルおよびレーダーFCSを搭載するため。 MiG-25ともども格闘戦はまったく考えられておらず、地上の管制により接敵してミサイルで撃墜する、という防空システムの一部を担当する飛行機。いわば本機とミサイルで親子ミサイルのような兵器となる。 大型で華奢な機体ながらも速度と航続距離はそこそこだったので、長く現役にあったようだ。そのあとはルックダウン・シュートダウン能力を備えるMiG-31が継いだ。 本機が長距離飛行を前提に燃料を全て機内収容とし、増槽を用いなかった点が本書で評価されている。アメリカが同様の発想で燃料を大量に機体に積むようになるのはステルス機の時代になってから。燃料の運搬方法についてはいわばF-35の先輩にあたる。
Posted by
- 1