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異常気象と地球温暖化 の商品レビュー

3.5

7件のお客様レビュー

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2023/09/08

令和5年の北半球の夏は異常な程の猛暑だった。そんな夏を振り返り、今の自分が後世にできることはないかなと思い、手にしたのがこの本。異常気象や地球温暖化の原因やそのメカニズムを丁寧に説明されていた。ただ、文字ばかりが多いので、多少眠気が襲う。それはさておき、そうした基礎知識を踏まえた...

令和5年の北半球の夏は異常な程の猛暑だった。そんな夏を振り返り、今の自分が後世にできることはないかなと思い、手にしたのがこの本。異常気象や地球温暖化の原因やそのメカニズムを丁寧に説明されていた。ただ、文字ばかりが多いので、多少眠気が襲う。それはさておき、そうした基礎知識を踏まえた上で、今後どのような対策をとって行くべきかもほんのちょっとだが、載っていた。内容は難しいけど、かなり勉強になる本だと感じた。

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2021/05/01

IPCCの報告書の作成に関わった著者が書いた気候変動の解説書。気候変動の原因を様々に考察し、やはり二酸化炭素の増加が原因だとする。二酸化炭素の排出量と平均気温が見事に相関しているデータを見ると、納得である。また、大気中の二酸化炭素の量が多い限り、次の氷期は数万年後になるという。本...

IPCCの報告書の作成に関わった著者が書いた気候変動の解説書。気候変動の原因を様々に考察し、やはり二酸化炭素の増加が原因だとする。二酸化炭素の排出量と平均気温が見事に相関しているデータを見ると、納得である。また、大気中の二酸化炭素の量が多い限り、次の氷期は数万年後になるという。本気で二酸化炭素の排出量を減らすしかない。

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2020/12/10

今後のこと、対策についてなど、ことばを選んで慎重に書かれているような印象を持つ。5年前に執筆されているが、その後の変化、特に今年のコロナ禍でどのような影響が出ているのか(おそらく良い方向での)などの評価を知りたい。本書の中で新たに知り得た事実。気象予測をするにあたっての格子間隔の...

今後のこと、対策についてなど、ことばを選んで慎重に書かれているような印象を持つ。5年前に執筆されているが、その後の変化、特に今年のコロナ禍でどのような影響が出ているのか(おそらく良い方向での)などの評価を知りたい。本書の中で新たに知り得た事実。気象予測をするにあたっての格子間隔の取り方。100kmにするのか5kmにするのか、それによって精度はまったく違ってくるし、計算にかかる時間も違ってくる。用途によってその距離を決めていく。スーパーコンピュータだからこそできるのだろう。陸上の氷床が融けてなくなったときの影響。海水の量が増えることで海面が上がるだけと思っていたが、陸全体の重さが減ることで、マントルの上で浮かび上がる。海面が上がるが、陸が隆起するため、その影響は相殺されるのか? よく分かっていないが、まあいろいろな要因がありうるということ。そして、何よりも、本書の主だった内容とは関係ないが、冬日、真冬日ということばについて。恥ずかしながら、過去に聞いた覚えもないし、まったく意識にのぼっていなかった。夏日があって冬日がないはずがないのに。冬日とは最低気温が0℃未満となる日。また、真冬日とは最高気温が0℃未満となる日のこと。北海道ならいざ知らず、関西では、真冬日はおろか、冬日さえ1日もない年が続くのではないか。そういえば、10年ほど前なら、朝、道端に氷が張っていることもあったかもしれない。最近はそういう光景を見なくなった。猛暑日、真夏日なども含めて、基準を見直す必要があるのかもしれない。

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2020/11/29

もう気候変動は避けられないので適応するしかない。いかに気候変動の振れ幅を小さくするかが問題だという段階まで来てしまっているのを認識させられた。

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2016/08/14

異常気象とは何か、気候とはどういうメカニズムで成り立っているのか、これからの地球の気候は、はたまた日本の気候はどのように予測されているのかなどなど、とにかくひたすら気象と気候の話が語られている。ちょっと専門的な用語表現や細かい数値による説明が多いので、スーッと読めるという感じでは...

異常気象とは何か、気候とはどういうメカニズムで成り立っているのか、これからの地球の気候は、はたまた日本の気候はどのように予測されているのかなどなど、とにかくひたすら気象と気候の話が語られている。ちょっと専門的な用語表現や細かい数値による説明が多いので、スーッと読めるという感じではないが、気象に関して非常に多角的に取り上げているので、興味のある人にとっては有用だろう。筆者は、IPCCの第1次作業部会、第2次~第5次評価報告書の執筆者でもある理学博士。

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2017/12/22

著者の鬼頭昭雄氏(1953年~)は、京大大学院理学研究科卒の地球物理学者で、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」評価報告書の執筆者を務めており、本書は、その評価報告書の内容を中心に最新の情報・取り組みについて記したもの。 IPCCの評価報告書は、地球温暖化に関する概ね世界標...

著者の鬼頭昭雄氏(1953年~)は、京大大学院理学研究科卒の地球物理学者で、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」評価報告書の執筆者を務めており、本書は、その評価報告書の内容を中心に最新の情報・取り組みについて記したもの。 IPCCの評価報告書は、地球温暖化に関する概ね世界標準の見解とは言えようが、この問題については、一方で、温暖化が進んでいるということ自体への懐疑論や、温暖化の原因は人為的なものではないという懐疑論があるのも事実であり、著者の立場を認識して読む必要はある。 著者の主張は概ね以下である。 ◆地球の「気候システム」を駆動する力は太陽エネルギーで、地球が太陽から受け取るエネルギーの収支が、地球全体の温度を決める。現在のエネルギーの収支から算出される地球の気温はマイナス18℃であるが、温室効果ガスの存在のために平均地上気温は15℃程度になっている。 ◆地球の長期的気候変動は、主に自転軸の公転軸に対する傾きの変化が要因で、最近は約10万年周期で氷期と間氷期が繰り返されている。直近の氷期は約1万年前に終了し、現在は間氷期である。千年単位の過去の世界の気温は、19世紀までは全地域で寒冷化しながら、20世紀には南極以外の全地域で温暖化へ転換しており、世界の平均気温の上昇率は直近100年あたり0.69℃である。それは温室効果ガス濃度の増大が要因であることを示唆している。 ◆異常気象とは30年間に一回以下の頻度で発生する現象であり、その発生には、エルニーニョ現象、ブロッキング(通常西から東へ移動する偏西風の蛇行が長期間固定される状況)等が関わっているが、最近のその頻度の高まりは気候そのものが変わってきていることを示している。 ◆世界中の気候モデルで近年一斉実施したシナリオ予測によると、21世紀末には0.3~4.8℃気温が上昇し、その結果、熱帯の拡大、降水量の差の拡大、雪氷圏の縮小、海洋の酸性化、海面水位の上昇などが予想されている。気候モデルによる計算では、長期的な間氷期から氷期への移行が、現在進む温暖化を相殺することはない。 ◆こうした長期的な気候変動は、水循環の変化、自然生態系の変化、農作物や人間の健康への悪影響、更には不平等・貧困の拡大、暴力的紛争の発生を引き起こす。緩和策として、温室効果ガス排出の抑制、省エネや再生可能エネルギーの導入、森林などの二酸化炭素の吸収源対策など、適応策として、渇水対策、治水対策、熱中症予防、生態系の保存などがあるが、様々な対策を組み合わせて実施することが不可欠である。また、成層圏へエアゾールを注入し地球を冷却する太陽放射管理や、プランクトンの栄養源となる鉄を海洋へ散布し二酸化炭素吸収を増やす二酸化炭素除去のような、気候工学が議論されているが、副作用を含めて現実的ではない。 ◆2100年時点で世界の気温上昇を2℃に抑えるためには、2050年に温室効果ガス排出を2010年比40~70%削減した上で、2100年には排出量をゼロにする必要があるが、現実的には困難。それ以上の気温上昇を想定して、対応策を考えておく必要がある。 本書出版後、2015年にCOP21で採択され、2016年11月に発効したパリ協定から、トランプ米大統領が脱退すると発表したことが世界を揺るがせている。 近年、地球の気候が安定相から相転移する前触れともいえる現象が頻発していることは事実であり、それが人類の将来に大きな影響を与えることもまた間違いはない。こうした事実について考える材料となる一冊である。 (2015年4月了)

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2015/04/19

冷静沈着な解説がいい。 それにもかかわらず・・・・、二酸化炭素排出量をなんとかしなければ、たいへんなことになる・・・ようなことがひしひしと伝わる。

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