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インド染織の現場 の商品レビュー

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2018/05/30

いちどどこかの書店で見かけて以来、出会えなかったこの本。その後、東京・自由が丘の岩立フォークテキスタイルミュージアムでの『インド 木版更紗ー村々で出会った文様の原型』展において販売されており、すぐに買い求める。 とても面白かった。「フィールドワーク選書」というだけあって、その方法...

いちどどこかの書店で見かけて以来、出会えなかったこの本。その後、東京・自由が丘の岩立フォークテキスタイルミュージアムでの『インド 木版更紗ー村々で出会った文様の原型』展において販売されており、すぐに買い求める。 とても面白かった。「フィールドワーク選書」というだけあって、その方法、過程などが時間軸に沿って書かれている。 インドの手仕事、染織、文様などへの興味から手に取ったものだったが、一地域のそれらの文化は、自分などが考えている以上に奥が深く、濃い。 技法的なことや文様、生活や儀礼についての視点や考察も、ああなるほどと思うことが多々あり、もしほかの国や地域のものを見ることがあれば、きっとひとつの指標となるだろうと思う。 上羽さんの現地の人々との関わり方も、なにも知らないこちらにまで誠意が伝わってくるかのようで、研究もまたコミュニケーションだということを教えてくれる。 この研究についてより詳しく触れられているという『インド・ラバーリー社会の染織と儀礼ーラクダとともに生きる人びと』(昭和堂、2006年)も読んでみたい。 そして大阪の国立民族学博物館へもいつか行ってみたいと思う。

Posted byブクログ