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戦争プロパガンダ10の法則 の商品レビュー

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14件のお客様レビュー

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2024/08/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

法則が10ありそれの具体例などが各書かれている本。2時間程度で読めるのでおすすめ。 目次をみればある意味それだけで内容がわかるのでよく構成された本である。 この分野の先達としてアーサー・ポンソンビーの戦時の嘘が挙げられているが未読。英語版が無料公開されているので機会的に読めないことはないが英語原文で時間かかるので先にこの本を読んだ。 内容としては作中に挙げられているが10の法則を覚えられれば良いのかもしれないが、そんなのがあるんだと片隅においてまず情報を疑うようになり、あとでこの本に戻り確かめるという使い方で言いかもしれない。作者も訳者もその使い方を想定してるようだ。 よくあるプロパガンダといえば大本営発表などとネットでネタにされるが、もはやネタではなく現在でも同じことを繰り返している。一方で外国と違い戦争などに適用されていないだけましかもしれないが。。 新聞、テレビ、ネットと新しいメディアがでる度に旧来のメディアを駆逐するかのような構造が作られるが、結局のところその過程で上記のような内ゲバが始まるので戦争ではないが新しい対立がの場となる。そしてこの本にある法則がそのまま適用されるんだなと実感した。(新聞、テレビは不思議と悪い意味で内ゲバは起こらないが) 戦争と聞くと右翼がやり玉にあげられるが、多様性とかいいながら他の思想を許さない左翼の方がむしろこの法則にしたがっていると思える。 左右のバカに踊らされたくない人は読むことをお薦めする。と、ここでバカとレッテルを貼ることがこの本で言うところの法則3,9にあたるのかもしれない :-> p.s 作中で民主主義を宗教かのように書いている部分があったが、この点だけでもこの本は読む価値があると思う。素晴らしい

Posted byブクログ

2023/10/04

1.「われわれは戦争をしたくない」  われわれは「いやいやながら」戦争をするのである。「やむをえず」、「正当防衛」、もしくは国際的な「協力関係」のために参戦することになった 2.「しかし敵側が一方的に戦争を望んだ」 条約というのは、その効力によって条件が保証される側にと...

1.「われわれは戦争をしたくない」  われわれは「いやいやながら」戦争をするのである。「やむをえず」、「正当防衛」、もしくは国際的な「協力関係」のために参戦することになった 2.「しかし敵側が一方的に戦争を望んだ」 条約というのは、その効力によって条件が保証される側にとってこそ不可侵なものであるが、条約を破棄したほうが有利になる場合には「紙切れ同然」のものなのだ。 3.「敵の指導者は悪魔のような人間だ」 たとえ敵対状態にあっても、一群の人間全体を憎むことは不可能である。そこで、相手国の指導者に敵対心を集中させることが戦略の要になる。 敵方の指導者は、その異常な姿が真実であろうとなかろうと、非人間的な怪物であり、狂人として国民に報道される。 4.「われわれは領土や覇権のためではなく、偉大な使命のために戦う」 戦争プロパガンダは、戦争の目的を隠蔽し、別の名目にすり替えようとする。 5.「われわれも意図せざる犠牲を出すことがある。だが敵はわざと残虐行為におよんでいる」  敵側だけが残虐行為をおこなっており、自国の軍隊は、国民のために、さらには他国の民衆を救うために活動しており、国民から愛される軍隊であると信じ込ませようとすることだ。  敵の攻撃を異常な犯罪行為とみなし、血も涙もない悪党だと印象付けるのがその戦略である。 6. 「敵は卑劣な兵器や戦略を用いている」  どんな武器であれ、敵が一夫的にしよし、自国が敗北する原因となった武器は、歯医者にとってルール違反の卑劣な凶器とみなされるのだ。  どこの国も、自分たちが使う可能性のない兵器だけを「非人道的」な兵器として非難するのだ。 7.「われわれの受けた被害は小さく、敵に与えた被害は甚大」 8.「芸術家や知識人も正義の戦いを支持している」 9.「われわれの大義は神聖なものである」 10.「この正義に疑問を投げかけるものは裏切り者である」 卒論にだいぶつかえそう。疑うことが我々の役目

Posted byブクログ

2023/08/04

 本書ではポンソンビー卿がWW1後に提唱した戦争プロパガンダに関する10項目の法則が筆者が各項目ごとに取り上げるプロパガンダの例や解説を通して、法則は現在も大きく変わっていないということが論じられている。なお、本書は筆者が新しい結論を導き出すというよりは、法則の普遍性を検証してい...

 本書ではポンソンビー卿がWW1後に提唱した戦争プロパガンダに関する10項目の法則が筆者が各項目ごとに取り上げるプロパガンダの例や解説を通して、法則は現在も大きく変わっていないということが論じられている。なお、本書は筆者が新しい結論を導き出すというよりは、法則の普遍性を検証していくため、やや冗長に感じる部分もあった。読む人を選ぶと思う。  本書では戦争における具体的に行われた両陣営のプロパガンダを法則ごとに並列して見ることができる点がとても面白いと思った。そうしたお互いの言い訳を知ると、戦争の大義名分などただの虚構であり、相手と戦うという意味のみにおいては両陣営とも、動機づけややり方も大差はないものだということを意識させられた。

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2023/03/02

『戦争プロパガンダ10の法則』 アンヌ・モレリ 著  「人生を変える書物というほどではないにしても、物の見方を変えてしまう本がある。(中略)この本を一読して以来、テレビのニュースを見ていても、新聞を読んでいても、ふと思うのだ。ああ、これも、ポンソンビーの指摘していた『あれ』では...

『戦争プロパガンダ10の法則』 アンヌ・モレリ 著  「人生を変える書物というほどではないにしても、物の見方を変えてしまう本がある。(中略)この本を一読して以来、テレビのニュースを見ていても、新聞を読んでいても、ふと思うのだ。ああ、これも、ポンソンビーの指摘していた『あれ』ではないかと。」 最後にある翻訳者の「訳者あとがき」の冒頭部分ですが、とても頷けます。  英アーサー・ポンソンピー卿が第一次世界大戦を踏まて1928年に出版した「戦争の嘘」をベースに、原著出版の2001年頃までの出来事を盛り込み再構成したものと言えます。目次の10章のタイトルを見るだけで凡その内容はわかります(目次はAmazonにあり)。「戦争の嘘」以降の戦役でも、この10の法則が適用されると書かれていますが、まさに今のウクライナにもぴったりです(日本の太平洋戦争の時も)。  これを知ったからと言って、どうアクションにつなげるかは難しいですが、「物の見方を変え」る示唆に富んだ一冊です。

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2022/12/24

この本を読んだら、ニュースの見方が変わるかも。一つ一つ解説される10の法則を読みながら、ロシアとウクライナのニュースが頭に浮かんだ。この本に解説されているプロバガンダの法則の通りに、各陣営から見解が発表されているのを思い出してゾッとした。凄く、面白い本だ。

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2022/09/22

手に取った経緯は忘れたが、現在のウクライナ情勢もあり、興味深く読めた。個人的には、旧ユーゴスラビア紛争に関する言及が多かったことも、関心を持って読めた理由の一つ。 いつの時代の戦争にも共通している内容で、結局情報戦をいかに制するかが、戦争をする上で重要ということ。 現代はSN...

手に取った経緯は忘れたが、現在のウクライナ情勢もあり、興味深く読めた。個人的には、旧ユーゴスラビア紛争に関する言及が多かったことも、関心を持って読めた理由の一つ。 いつの時代の戦争にも共通している内容で、結局情報戦をいかに制するかが、戦争をする上で重要ということ。 現代はSNSが発達し、様々な情報に簡単にアクセスできるようにはなったが、昨今のフェイクニュース問題のように、情報が常に溢れているがゆえに、手に入れた情報が本当に正しいものかどうかを見分けることが逆に困難になっているようにも感じる。 結局は自分で情報を吟味できるよう、メディアリテラシーを身につけることが大事だが、その点において本書のプロパガンダの法則を知っていることは大きな助けとなる。手に入れた情報を鵜呑みにしない=一度疑うという、一歩引いた場所から見る視点を常に意識したい。

Posted byブクログ

2019/08/22

松尾堂 2015.6.21 中野信子推薦 週刊spa 2016.1.12-1.19号 中村文則推薦

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2018/11/08

"戦争は、どちらの側にも正義があり、どちらの側も残虐な敵であり、どちらの側の大義も神聖なるもので、どちらの側でも、その大義を疑う者は非国民となる。 この地球上のどこかで絶えず行われている戦争。戦争そのものを根絶することの難しさは、人間の心理からくる本質的なもの。戦争が政...

"戦争は、どちらの側にも正義があり、どちらの側も残虐な敵であり、どちらの側の大義も神聖なるもので、どちらの側でも、その大義を疑う者は非国民となる。 この地球上のどこかで絶えず行われている戦争。戦争そのものを根絶することの難しさは、人間の心理からくる本質的なもの。戦争が政治の延長ととらえている政治家がいる限りというか、そう考える人が選挙で政治家として当選する環境がある限り、戦争の根絶は困難なものとなる。"

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2017/01/09

1928年に出版された10の法則がいまだに当てはまることに衝撃。民衆が、何が真実なのか見極める情報判断力がないと、歴史が繰り返されるばかりということか。

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2015/11/13

「われわれは戦争をしたくはない」「しかし敵側が一方的に戦争を望んだ」から始まる10の法則。 第一次世界大戦など過去の戦争における事例に見る、いわば「戦争あるある」。 裏にある経済的な利益や政治的な野心は隠され、国と国が戦い、人々が死んできた。 情報に流されやすい人類の愚かな歴史か...

「われわれは戦争をしたくはない」「しかし敵側が一方的に戦争を望んだ」から始まる10の法則。 第一次世界大戦など過去の戦争における事例に見る、いわば「戦争あるある」。 裏にある経済的な利益や政治的な野心は隠され、国と国が戦い、人々が死んできた。 情報に流されやすい人類の愚かな歴史から、今も愚かな我々は疑うことを学ばなければならないのだろう。

Posted byブクログ