パノララ の商品レビュー
良かったな。この著者のSFというか、トンデモ設定の作品ははじめて読んだ。 ムカつく女をきっちりムカつくように描いてるところと、絶対関西住めないな…と思うのは毎回同じ。
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不思議な小説。母が重いという話か? いつも仮想敵を必要としてるっていうか、あの映画はくだらない、あのやり方はダメだ、ってすぐ言うでしょ。なにかを批判することからはじめるのって、だめなのよね。今までいっしょに仕事してきた人たちを振り返っても、だいたいそう。なにかの否定が根拠なものな...
不思議な小説。母が重いという話か? いつも仮想敵を必要としてるっていうか、あの映画はくだらない、あのやり方はダメだ、ってすぐ言うでしょ。なにかを批判することからはじめるのって、だめなのよね。今までいっしょに仕事してきた人たちを振り返っても、だいたいそう。なにかの否定が根拠なものなんて、結局たいしたことないのよ。…みすず 誰かにわかってもらいたいって思うのは、仕方ねえ。さびしいからな。けど、さびしいだろ、お前の気持ちはわかるよ、って向こうから近づいてきたときは、ろくなことにならないんだ…将春
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180925*読了 一見、平凡なアラサー女子の話なんだけど、知り合いの家に間借りすることになって、その家が風変わりなばっかりに、いろんなことに巻き込まれていく、という話。 特にお父さん。こんな変わった人って現実にいるのかな?いたら危ないよなー。笑 主人公の真紀子がパノラマ写真を撮ることが趣味のようになって、やたらとパノラマ写真を撮る。それが5歳児の言い間違いでパノララになる。でも、パノラマ写真に込められた意味があまり伝わってこなかったように思います。 終盤で真紀子がイチローと同じように1日を繰り返しまくるのも、なぜ?という感じだし。 少し超常現象が混じっているし、非現実的な部分もあるんだけれども、全体としては平凡な日常。平凡と非凡は紙一重なのかな。
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主人公,少し変わった作りの家に住み始めたと思ったら,そこの家族はそれぞれ変わっていた.言いたいことが言えない真紀子は,母とうまくいかず逃げるようにして東京に出てきたわけだが,イチロー一家と接触するうちに少しずつ変わっていく.そういうところがとてもうまく書かれていた,そのうえ何だか...
主人公,少し変わった作りの家に住み始めたと思ったら,そこの家族はそれぞれ変わっていた.言いたいことが言えない真紀子は,母とうまくいかず逃げるようにして東京に出てきたわけだが,イチロー一家と接触するうちに少しずつ変わっていく.そういうところがとてもうまく書かれていた,そのうえ何だかわからない繰り返す時間というかパラレルワールドに突入して最後はハラハラドキドキ一気読みだった.
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東京。家。家族。映画。女優。時間。 益田ミリさんの『今日の人生』にて。 増築をくり返す家。 不思議な話だった。何かを変えられたような、何も変わらなかったような。絶望のような救いのような。
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ワンルームの更新料が払えない真紀子は、友人のイチローから自宅のひと部屋を貸すと誘われ、間借りすることになった。 奇妙な外観の家に着くと、イチローの父は全裸で現れる。 女優の母、姉、妹も少し変わっていた。
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友人のイチローに誘われて彼の実家の木村家に間借りすることになった田中真紀子。 三棟をつなぎ合わせたようないびつな形のへんてこな構えの家。 そこに住む家族は、全裸で人前に出る父 将春、将春に溺愛されながら家に寄り付かない女優の母 親 みすず、三人の子供たちイチロー、文、絵波はみんな...
友人のイチローに誘われて彼の実家の木村家に間借りすることになった田中真紀子。 三棟をつなぎ合わせたようないびつな形のへんてこな構えの家。 そこに住む家族は、全裸で人前に出る父 将春、将春に溺愛されながら家に寄り付かない女優の母 親 みすず、三人の子供たちイチロー、文、絵波はみんな父親が違うし、性格もバラバラなへんてこな家族。 つねに相手の言動を気にし喜怒哀楽を表に出せない真紀子。過干渉の母親から逃げ続けながらも自分をここまで育ててくれた親をないがしろにして逃げているのだという罪悪感が張り付いている。 真紀子の母親はなんとなく自分の母親と似ているところがあって、自分の記憶の底の思い出がいくつも呼び戻されて胸をしめつけられるようだった。 木村家で育ったら違った自分になっていたんじゃないか。 真紀子の母親と対局に描かれているのが、無頓着なみすず。 『生んだし、育てたし、なにかを無理にやれともやるなとも言ったことはないし、これ以上何をすればいいの?』 真紀子と絵波が通う映画サークルもまた木村家の対局として描かれている。 異分子や期待に応えることが出来ない人は排除される気持ち悪さ。 『何かを、批判することからはじめるのってだめなのよね。なにかの否定が根拠なものなんて、結局たいしたことないのよ』 悪夢的な一日を何度も繰り返し抜け出せない真紀子は「ここから出たい。どんな明日でもかまわないから、とにかく次の時間に進みたい。」と願う。 『わたしはなんでここにいるのだろう、と思う。ここで、ずっと中途半端な愛想笑いをして、その日その日の仕事をこなすのが精一杯で、いつまであの部屋に住み続けるんだろう。』と考えていた真紀子が物語最後には 『ここで、やっていく。わたしはここで、明日もその次の日も。』と考えるようになる。 血縁も複雑で雑多な言葉や考えや行動がにぎやかに交錯する木村家での時間が真紀子の心を優しく揺らし力を与えてくれたように、私の心も優しく揺さぶり一歩踏み出す勇気を与えてくれる。
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あの「田中真紀子」と同姓同名の主人公田中真紀子が、男友達の一人であるイチローの家に間借りすることになったら、そこは一風変わってるけど、楽しい家族でした、という話かなと思ったら‥。 家族、仕事、ハラスメント‥諸々。登場人物の誰もが色々な苦悩や喜びを内面に秘めながら生きている。自分の...
あの「田中真紀子」と同姓同名の主人公田中真紀子が、男友達の一人であるイチローの家に間借りすることになったら、そこは一風変わってるけど、楽しい家族でした、という話かなと思ったら‥。 家族、仕事、ハラスメント‥諸々。登場人物の誰もが色々な苦悩や喜びを内面に秘めながら生きている。自分の記憶だって頭の中で切り貼りされたパノラマ写真みたいなものかもね? 同じ毎日を延々繰り返す。その場所から一歩踏み出すのは、ほんのちょっとしたきっかけかも。
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何か強い力に引っ張られるみたいな、不思議な魅力に満ちた作品。登場人物たちの圧倒的な存在感。それぞれが持つ複雑な人生背景。抗いきれない定めのような不安に満ち溢れた自分の存在意義。それでも、何かあるはずだ、筆者が言わんとするものがあるはずだ、と感じながら読んだ。才能溢れる若手の作家の...
何か強い力に引っ張られるみたいな、不思議な魅力に満ちた作品。登場人物たちの圧倒的な存在感。それぞれが持つ複雑な人生背景。抗いきれない定めのような不安に満ち溢れた自分の存在意義。それでも、何かあるはずだ、筆者が言わんとするものがあるはずだ、と感じながら読んだ。才能溢れる若手の作家の今後に期待しています。
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うーむ 木村家の外観はありありと浮かんでくる 見たこともないのに文章を読んで情景を浮かべるってどんな経験なんだろうな どこかでみた記憶の寄せ集めなのだろうか --- 1日経って、お風呂のなかで話が蘇ってきた。 母親と娘の関係性って少なからずこんなところがあったりするのかもし...
うーむ 木村家の外観はありありと浮かんでくる 見たこともないのに文章を読んで情景を浮かべるってどんな経験なんだろうな どこかでみた記憶の寄せ集めなのだろうか --- 1日経って、お風呂のなかで話が蘇ってきた。 母親と娘の関係性って少なからずこんなところがあったりするのかもしれないな。文ちゃんが自分でお金を稼いだら罪悪感を感じなくて済むんじゃないかって気持ちもよくわかる。話全体の筋じゃなくて、節々が痛い、そんな本
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