1,800円以上の注文で送料無料

悲嘆の門(下) の商品レビュー

3.6

170件のお客様レビュー

  1. 5つ

    20

  2. 4つ

    60

  3. 3つ

    51

  4. 2つ

    15

  5. 1つ

    1

レビューを投稿

2016/04/03

みな、心の奥に、見せない顔に、違う一面を持っているという作者の視線が温かいので、読後感は安心できた。

Posted byブクログ

2016/03/25

「英雄の書」を、読者が離れることを覚悟で書いた、とどこかで読んで、とても失礼だけれど、自覚してのこの内容なんだな、と納得した覚えがある。ただそこまでの覚悟をして書きたいことが、ゲーム的なファンタジー設定のせいで軽くなっている気がするのが残念。ただ主人公の愚かさは、私たちの愚かさだ...

「英雄の書」を、読者が離れることを覚悟で書いた、とどこかで読んで、とても失礼だけれど、自覚してのこの内容なんだな、と納得した覚えがある。ただそこまでの覚悟をして書きたいことが、ゲーム的なファンタジー設定のせいで軽くなっている気がするのが残念。ただ主人公の愚かさは、私たちの愚かさだとは感じられた。

Posted byブクログ

2016/03/24

下巻はドロドロだった…。事件の真相があきらかになっていく場面は圧倒される。スーパーナチュラルな要素がなくても一連の事件の別の作品できたんじゃないか?門に関わるあれこれはあまり興味が持てなかったけど最後はよかった。難を上げれば、名前が混乱した。地名と同じとか、同じ漢字を使ってるとか...

下巻はドロドロだった…。事件の真相があきらかになっていく場面は圧倒される。スーパーナチュラルな要素がなくても一連の事件の別の作品できたんじゃないか?門に関わるあれこれはあまり興味が持てなかったけど最後はよかった。難を上げれば、名前が混乱した。地名と同じとか、同じ漢字を使ってるとか。

Posted byブクログ

2016/03/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ファンタジー作品のようで真髄はしっかりと社会派だった。輪(サークル)とか、物語の生まれ出ずるところ、とか、そのあたりの概念をうまく理解できたかは分からないけど、情報が姿を持って世の中を闊歩するというのは、高度な情報化社会になってしまった現代では本当に気をつけないといけないと取り込まれてしまう。 とりあえず、みかちゃんが死ななくて本当によかった。

Posted byブクログ

2016/03/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

異形の怪物とか現実離れした世界とか出てくる段階で、ちょっと私の興味は薄れてきているものの、孝太郎の左目の特殊能力+連続殺人事件の謎という部分は嫌いじゃない。部分的に楽しめた。 私、上巻では孝太郎のこと、大人っぽいとかジジくさいと書いたけど、人の意見に耳を貸さず突っ走ってみたり、自分が正義!みたいな思い込みや無鉄砲さは、やっぱり青いな、若さかなと思った。 「ガラと一緒に行く」「もう帰れない」なんて自分勝手に決めるな!と叱りたい気持ち。心配してくれる親や友人のことも少しは考えなさい。自分に酔ってるんじゃない!

Posted byブクログ

2016/02/16

途中まで「英雄の書」の続編だということに気が付かなかった。 なんだ、ファンタジーか、と思って少しテンションダウン。 もっと若い人向けだよなぁ。 でも最後まで読み続けられるのは宮部さんの筆力ですね。

Posted byブクログ

2016/02/06

正義ってどこにあるのか? 言葉の一つ一つが物語を 紡いでいる事の怖さや ネット社会で 言葉が溢れすぎている現代だからこそ 事件も多様化し 残虐になっていく様な気がします 宮部作品では とても深い人間の感情が毎回描かれていて とても面白いです 途中からファンタジックな世界へと ...

正義ってどこにあるのか? 言葉の一つ一つが物語を 紡いでいる事の怖さや ネット社会で 言葉が溢れすぎている現代だからこそ 事件も多様化し 残虐になっていく様な気がします 宮部作品では とても深い人間の感情が毎回描かれていて とても面白いです 途中からファンタジックな世界へと 変わるのですが ちょっと頭の切り替えができず 悪戦苦闘しました… ブレーブストーリーも ファンタジーだったし ファンタジーも時代ものも 現代ものも 器用な作家さんですよね

Posted byブクログ

2016/01/31

他の人もレビューで書いていますが、下巻はファンタジーですね。 事件の謎も明らかになります。 不満の人もいるかもしれませんが、この展開は面白かった。 最後はどうなるかと思いましたが、良い結末だったと思います。

Posted byブクログ

2016/01/18

読み終わりました。読み進めるうち、ファンタジー色がみえてきて、英雄の書の流れを汲むものだとわかり、少し残念な気分になりました。でも、特殊な能力を持つことによって見える世界が現実の世界をどう解釈し昇華するかという、作者のできる限りの抗いのようにも感じます。合わせて、怨みや苛立ちを解...

読み終わりました。読み進めるうち、ファンタジー色がみえてきて、英雄の書の流れを汲むものだとわかり、少し残念な気分になりました。でも、特殊な能力を持つことによって見える世界が現実の世界をどう解釈し昇華するかという、作者のできる限りの抗いのようにも感じます。合わせて、怨みや苛立ちを解消しようとすることで、知らずに育ててしまう魔物がある事を知るようにと言葉を扱う作者だからこそ自戒を込めて語っているのかとも思いました。酷い事件が多く、嫌な気分に支配されてしまいそうだけど、巻き込まれず、しかし無視することなく、生きなければならないのですね。

Posted byブクログ

2016/01/11

上巻から待ちわびてようやく下巻を迎えることができました。 無名の地を想像すると寒々しい気持ちになります。 私はガラにもらった左目で見られたら何を引きずっているのだろうと怖くなります。 人が生きていればそれぞれの物語があって誰しもそれを抱えてくしかないから最後は心の中に清らかな部分...

上巻から待ちわびてようやく下巻を迎えることができました。 無名の地を想像すると寒々しい気持ちになります。 私はガラにもらった左目で見られたら何を引きずっているのだろうと怖くなります。 人が生きていればそれぞれの物語があって誰しもそれを抱えてくしかないから最後は心の中に清らかな部分がないと闇にのまれてしまうのかもしれません。 顔が見えず生きにくい現代を浮き彫りにしつつガラやユーリの存在を通してとにかく無垢なこれからの子供達に向けてそれでも生きろ、と呼びかける宮部さんのメッセージがラストに繋がるんだと思います。

Posted byブクログ